あべちゃんの写楽生活

撮ることが楽しいのか、楽しいから撮るのか

うれし恥ずかし、ヌード撮影会の巻 4

2015年04月01日 02時00分00秒 | 写真

 

つづき

 

私は、いくつか、ぶなんに撮影をこなしていた。

そして、あるセットでの出来事。

ふと見ると、セットの横にシャボン玉を発生させる機械が、

やかましいディーゼル音を出していた。

  

シャボン玉とヌードのロマンティックな写真を撮ってくださいとでも言うのか?

みなさんもやってみればわかるが、シャボン玉の写真

なんてレンズのゴミにしか写らない。

ましてや、女性とシャボン玉両方をきれいに撮るなんぞは

プロでもむずかしいことなのだ。

  

どうせ事務屋が机の上で考えたのだろう。

現場の人間に聞けば、無理であることはすぐに気がついたろうに。

フィルムメーカーなのにとんだ恥をさらしたものである。

やはり、現場が第一である。

  

それでもディーゼル音に閉口しながら、私は撮影の準備にとりかかった。

すると、まわりがざわつき始めた。

見ると、モデルの後ろ、つまり我々の真正面におじさんがいるではないか。

おじさんは、自分以外そばにだれもいないから、いい場所

をみつけたという喜びで、にこにこしていた。

  

しかし、なぜ自分以外だれもいないか、おじさんは本当の理由を知らない。

そう、そこにいると「あなたが写ってしまう」のだよ。

飛び交う怒号のなか、おじさんは係員につまみ出されてしまった。

かわいそうに、おっさん舞い上がってしまったんだね。

みんな並んで、短い時間で必死に撮影してるもんだから、気が立っているんだよ。

その気持ち、わかる~。

  

撮影会のルールでは、モデルより後ろにいって撮影してはいけないことになっている。

でも、これって教えてもらうことなのかな?

常識的に考えればわかると思うのだがね。

  

先生の不評をかったシャボン玉発生器は早々に止められ、

哀れ、ただのプラスチックの板だけになったセットで撮影

はつづくのであった。

  

               -- つづく --

  

*2015年 追記

  

        上記で撮影会のルールについて述べていますけども、休憩時間

        には撮影しない、というルールもあります。

        やはりモデルもOFFの時間は撮影されたくないようです。

        「裸まで撮らせてんのに、なんで?」

        と思っている方がいるかもしれませんが、女ってそんなもんです。

        裸より、メークを直してる姿を撮られたくないようですよ。