ほぼ一週一ネタgoo

2016年の投稿を最後に滞っていたブログを提供元の閉鎖を機に引っ越し。今後の更新は不明瞭。

賢治の旅1

2022-10-26 10:44:21 | 旅行

とあるBSの番組で、宮沢賢治と父政次郎が関西方面を旅した足跡をたどる企画があり、たまたまその、政次郎をやることになったので、21日の金曜日から23日の日曜日、そこら辺に行ってきた。

事の発端は、数ヶ月前、盛岡フィルムコミッションから来た依頼。まあ、風貌が結構似てると言うこともあり、オレに白羽の矢が立ったのだろう。制作会社はテレビマンユニオン。以前「風のセールスマン」で盛岡公演に来た、柄本明さんのお話に出てきた制作会社だ。

柄本さんが「オペラを見に行きたい」と言ったはずが、いつの間にか「帰れソレントへ」を習いに行く、という企画でイタリアへ行くことになったのだという。その番組は今は終わってしまった「世界ウルルン滞在記」。今は「世界ふしぎ発見」などを作っている、海外ロケ番組に定評のある制作会社だ。ウィキペディアをチラ見してみたら、日本最初の独立系制作会社だという。

このときに聞いた柄本さんの話もすげぇ面白かったのだが、それはまた別の機会に。ってそんな機会があるかわかんないけど。

金曜日の午前中は、盛岡市内の小学校の学校ワークショップ最終回があった。「スイミー」を演じる小学2年生たち。何をやっててもかわいいのは、すでにそんな時期をとうに過ぎた子を持つ親の心境で、孫みたいなもんだからだ。そんな演劇ワークショップを終えて、それから旅立つことになった。

盛岡→東京→名古屋→伊勢市→二見浦という旅程。14時17分盛岡発はやぶさ、着予定は20時30分、実に6時間ほど列車に揺られる久々の遠出だ。名古屋まではそれほどでもなかったのだが、そこから快速みえが長かった。東北新幹線から東海道新幹線、そして在来線の指定席ありの快速と、だんだん揺れが大きくなっていった。乗り心地が最も良いのは東北新幹線だね。

東海道新幹線に乗るのもかなり久しぶりである。

乗り換えの時間が結構タイトで、その間に夕食の調達をしなければならなかった。名古屋駅での待ち合わせが最も長くて15分くらい。その間にシュウマイ弁当とビールをそそくさと買い求め、車中で食べることはなく二見浦まで。

20時30分と遅い時間の到着なので、駅からタクシーで宿まで向かおうと考えていた。歩いても10分くらいとそんなに遠くはないのだが、宿に着いてから顔合わせ的なこともあるので、なるべく急いだ方が良いかなと思ったりもしたのだ。

伊勢市駅から乗り換えて二駅。二見浦という有名な観光地だろうから、タクシーくらい捕まえられると高をくくっていたが、さにあらず。無人駅の前には、タクシー乗り場のバス停っぽいものはあるものの、駐まっているタクシーはゼロである。

こんな時間に二見浦に到着するのは、多分近所の住人くらいなのであろう。というわけで、徒歩で岩戸館という旅館を目指す。

歩いている人など1人もいない夜の道を1人てくてくと歩く。車の往来はあるものの、途絶えると、街灯もない真っ暗な道になってしまう。月明かりもほとんどない。足早に歩く足下が見えない。ときどき躓いたりして、なんだか気持ちが焦る。

しばらく行くと、ファミリーマートの明かりが見えた。まあコンビニはどこにでもあるな。そして、その明かりを見てホッとしてるなんざ、オレもまあ都市の住人だなと思う。折角なのでそこで酒とつまみを買い足し、空腹のまま歩く。シュウマイ弁当とビールは荷物の中で揺れていることだろう。

ようやく宿に着くと、薄暗いロビーにプロデューサーのFさんの姿が。駅に着いたとき、徒歩で向かうと連絡を入れておいたのだ。

「ちょっと休憩してから・・・」と言われたのだが、まあ、早く済ませて風呂入ってビールを飲みたい。というわけで、着くなり顔合わせというか衣裳合わせとなった。

初日は移動のみで終了。