ほぼ一週一ネタgoo

2016年の投稿を最後に滞っていたブログを提供元の閉鎖を機に引っ越し。今後の更新は不明瞭。

賢治の旅最終回

2022-12-26 09:02:34 | 言葉

宮沢賢治と父政次郎の関西旅をたどる撮影をしたのは、もうすっかり記憶も遠くなった10月のことである。それから早二ヶ月弱。16日の金曜日に東京で撮影があった。今回はセリフのある芝居で、それも花巻弁で喋らなくてはならない。

フィルムコミッションのTさんから電話が来て、企画書を読み、方言のセリフを喋ってるところを撮影し、それを送ってキャスト決定、といろんな手順を踏んできた。

決まってからも、台本が送られてきて「花巻弁に直してください」「いやいや、オレはネイティブではないので、直されたセリフをそれらしく読むことは可能ですが、直すのは難しい」などというやりとりもあって、方言になったセリフが送られてきてから、この間解散してしまった現代時報のIさんにセリフを読んでもらって、練習などしていた。

これがなかなか覚えられない。

などとやってるうちに、制作会社からもセリフの音源が送られてきた。聞き覚えのある声だ。たぶんOさんだろう。めんこいテレビ「山海漬」で長いことナレーションを担当していたOさんだ。

聞き比べてみると、結構イントネーションも違っていて「さてどうしたものか?」と考えながら練習したりした。どちらのバージョンでも読んでみたが、それぞれ言いやすいところと言いにくいところがある。悩んだ末「あんまり気にしないことにしよう」となって、おおよその台詞回しを確定した。

そんな練習の甲斐があったのかなかったのか。それを確認しに、というかまあ、お仕事なのでちゃんとやらないといけないんで、久しぶりの東京に乗り込んだ。

撮影場所は埼京線の渋谷駅からほんのすぐそこにあった。

https://oldhaus.jp/

渋谷までの道のりは、えきネットで検索すると、大宮から湘南新宿ラインか埼京線を使うルートを案内された。なるほど、それが効率が良いわけか。何となく渋谷というと、東京駅まで行くイメージだったのだがそうではないらしい。

それに従って、会場までのルートを見ると、まあ最適解であった。集合時間は昼の12時30分。案外ゆっくりで、盛岡発の新幹線は8時50分。朝から雪かきしなければならないような天候だったので、用心して7時55分山岸発の山田線に乗り込むことにした。ホームまで行くと、ご近所で、演劇関係と新聞関係のお二人が並んで待っている。とりあえずごあいさつをして、最後尾に並んで待つ。乗り込んでみると、初めて見るような混雑ぶり。山田線でこんなに混んでいることがあるなんて! 朝のラッシュ時はこんな状態なのね。定時で運行されていたようで、順調に盛岡駅まで運ばれる。あ、切符は車掌さんから買うんだけど、Suicaが使えるようになっていた。

渋谷駅からOLD HAUSに行く途中に昼を食べ、グーグルマップを頼りに現地にたどり着くと、渋谷の真ん中に異空間!

ビルに囲まれて取り残されたように古民家が建っている。前回もここで撮影をしたので、賢治役のNくんは落ち着いた様子で先に到着していた。オレはと言えば、つい興奮してしまい。あちこちを探索し、何枚か写真も撮ってみた。

とまあこんな感じである。

肝心の撮影は、やはり演劇の人間なので、何回も繰り返し合わせないとまともなセリフが出てこない。というか、覚えてられない。テイクを重ねることには抵抗はなく、やればやるほど安定感は出てくる。とはいえ無限にできるわけではないので、なんとかこなしたという感じ。

3つのカメラで数回、ランスルーで撮り、正面から表情を撮るためにさらに数回。途中失敗しながらもわりと順調に進んだ。

賢治と政次郎が言い争う場面なのだが、オレの花巻弁が、なんとか聞き苦しいモノでないことを祈る。

その後関西旅行の寝起きの場面などを撮影し、予定よりだいぶ早く終了。二本くらい早めの新幹線で帰ってきた。ちょうど息子が帰ってくる予定だったので、盛岡駅で合流できた。

さてどんな仕上がりになっていることやら。放送は3月くらいの予定だという。


鹿の頭

2022-12-13 16:11:48 | 動物

鹿の頭を巡ってNさんがキレ散らかした、という話をメモしておく。

大船渡のMさんが盛岡のOさんにとあるものを差し上げたいが、その日は来ていなかったので、その仕事を差配している会社のSさんに託した。

SさんはOさん宅を訪ね、とあるものを渡そうとしたものの「要らない」と言われ、会社に持ってきた。OさんはSさんの元上司で、その、大船渡での仕事の現場を頼んでいたので、MさんとOさんはお知り合いなのだ。

その「要らない」と言われたものが「鹿の頭の剥製」である。そりゃ大体の人は要らないと思う。そんなものを会社に持ち込んできたものだからSさんの部下のNさんは「そんなものを会社に持ってきてどうするつもりなのか?」とまあ、怒ったらしい。

同じ部下のHさんが「なにもそこまで」と言うほどキレ散らかしたようで、本人も反省しきりだった。

しかし、解せないのはどうしてMさんはOさんに「鹿の頭の剥製」を上げようとしたのだろう? それはOさんがほしがっていたのか? それとも単にMさんが上げたかっただけなのか? 

欲しいと言っていたのなら「要らない」とはならないだろうし、しかしながら「欲しい」と言われていないのに「鹿の頭の剥製」を上げる、と言うのもなんというか「どうしてそうなった?」という感じである。

そして最後に会社に現れた「鹿の頭の剥製」を見て、上司のSさんに対してキレ散らかすNさんも「どうしてそうなった?」という感じである。

まあなんというか、表に現れない背景がいろいろあるんだろうなぁ、という感じ。

でその「鹿の頭の剥製」がどこにあるかというと、まだその会社のとあるデスクの上で、まるで人目から隠すようにバスタオルかなんか掛けて置いてあるそうです。