2年ほど使ったスマホの電源が突然入らなくなったのは、3月3日ひなまつりの夜。最初の起動画面のAndroidの文字は出て、振動はあるものの、その先へは行かず、画面は真っ黒。最初はわけがわからず、何度も電源ボタンを長押ししてみる。
振動とともにAndroidの文字と緑色のロボットが登場して、それっきり真っ黒になる、というのを何度か繰り返す。
(・・・こ、故障か・・・)
軽く絶望し、失われるデータはどんなものだろう? などと考えてみる。とりあえず、ホントに故障なのか? なんかの間違いではないのか? 振動はするんだからなんとかならんものか? と、何度か長押しを繰り返していると・・・。
・・・ついにウンともスンとも言わなくなった。
(故障だ・・・これは故障だ! 壊れてしまった!)
さらにネットを調べて、電源を長押ししたり、音量ボタンと同時長押ししたりしても結果は真っ黒。
こりゃ困ったと、とりあえず修理をするつもりで高松のauショップにネットで翌日の来店予約をした。朝イチに行ければラッキーだと思っていたが、ずっと予約が埋まっているらしく、午前中は×印。午後1時が空いていたので予約した。
翌日、店に行くと、案外空いている。予約埋まってるのは嘘じゃないのかしらん? と思うくらいの空き具合だ。
3月のこの時期は、新入学対応で、何かと混雑しているはずの携帯ショップだが、この日は空いていたのだ。
とりあえず電源の入らないスマホを見てもらう。
「ああ、電源入らないですねぇ・・・」
(いや、それはわかってる。そういうコトで来たわけだから)
「・・・ちょっとお待ちください」
・・・しばらく待つ。
「やっぱり電源入らないので故障ですね」
「で、どうすれば・・・」
「機種変・・・ですかね」
「え? 修理とかは?」
修理をするにしても時間はかかるし、データはサルベージできないらしく、まあ、グーグルとかでバックアップしてあるところは復元できると思います、とのことで、しばし熟慮の上180度ターン(これわかる人は「マカロニほうれん荘を読んでる人)、急遽の機種変です。
これまでのスマホ遍歴は、京セラのトルク02(だったかな)に始まって、03、そしてAQUOSセンスになっている。以前は防水で比較的丈夫なものがトルクぐらいしかなかったのだが、次第に防水はデフォルトになってきて、最近は大体の機種が防水になっていたりする。水辺の現場に行くことも多く、水中に落としたことはないのだが、やはり防水であっていただきたい。
auからUQMobileに乗り換えたのは、メールアドレスが持ち運べるようになってからで、それは前回の機種変をしてしばらくしてからのことだった。あちこちのショッピングサイトとかJRとか、とにかくいろいろのところに登録してあるサブアドレスがスマホのアドレスなので、変更するのがめんどくさくて仕方なかったので、家族はみんなUQに乗り換えたのに、オレだけ取り残されていたのだ。
で、お店の人はUQからauに乗り換えても、あんまり金額の変わらないプランもあります、などと薦めてくるのだが、やはり料金は上がってしまうようなので、そのままUQにして、プランもそのまま不便がなかったので継続にすることにした。
問題は機種で、お店の人はひとまずグーグルピクセルとか、Xperiaとか薦めてきた。50も半ば過ぎのオレである。できれば同じような機種にして、使い方もわかりやすいものが良いなと思った。
「AQUOSはありますか?」と聞くと、
「在庫あるかみてきます」とバックヤードへ去って行った。
そしてまたしばらく待つ。
AQUOSウィッシュ2というのがあって、それは、これまで紹介されたスマホより安い。
んじゃ「これ」と言うことで、手続きでまたしばし待つ。
しかしスマホの機種変ってやつはホントに時間食う。不測の事態だから仕方ないのだが。
失意の機種変である。データも上手い具合に復帰できるかわからない。帰り道を散歩がてら帰ろうと思っていたので、カミさんの車は先に帰っている。足取り重く、軽いUQMobileの紙袋を手に提げて、報恩寺のあたりをとぼとぼ歩いていると、
「くらもちさん!?」と声を掛けられた。マスク姿の○河だった。しんちゃんを偲ぶ会の時に会ったのだが、それほど話をすることもなかった。何となく立ち話をする流れで聞くと、中央公民館の美術展を見て帰る途中だという。そんな話から、オレが何でこんなところをとぼとぼ歩いているかという、機種変の話やら、その美術展の鎌田紀子さんの人形作品は旦那そっくりなんだ、という話やら、短い時間ながら結構いろんな話をした。
機種変のデータを復旧させるためのいろいろが面倒だなと、ホントに足取り重かったのだが、久しぶりに久しぶりの人と話ができると、少し気持ちが軽くなった。
で、結局データはあらかた復帰できた。ビバグーグル!