コロナになっちゃいました。かかった経緯はまあ省略し、もしかしたらと思ってからの経緯を書いてみよう。
普段からのどがイガイガしていたり咳が出たり、うすく頭が痛いというのは日常なので、疑うのが遅れた。確認したのは昨日の木曜日。恐らく感染は日曜日。3日の潜伏で顕在化した感じである。
火曜日まではほとんど自覚症状はなく、熱もなかった。午後から三つの会議というか打ち合わせというかをしたのだが、夕方、共演者がコロナになったという連絡が入り、ひょっとして、と考え「オレに近づかない方が良いよ」とか言っていた。とはいえその日も熱を測っても平熱だった。
水曜日午前中にナレーションに行ったとき、どうも気管の奥の方からこみ上げるような咳が出るなと思っていたが、普段とそれほど変わっているという印象がなかったのでさほど気にしていなかった。当然熱もなく、平熱だった。しかし万が一と言うこともあるので、金曜日から行く予定だった高校演劇宮城県大会の事務局に連絡を入れた。去年に続いて審査員を務める予定だったのだ。
寝る前に念のために体温を測ったが平熱。さてその夜。
どうにも寝苦しい。暑いような寒いような、汗も出るがそれでスッキリするわけでもない。浅い眠りでうつらうつらしながら「これは発熱してるな」と思ったのだが、めんどくさかったので熱は測らなかった。しかし、ここでほぼ確信していた。「こりゃかかったなと」汗で濡れたシャツを脱ぎ、汗取りにバスタオルを掛けてからフトンを掛け、さてどうなるかなと朝を迎えた。
とりあえず、検査をせねばならぬと最初に電話してみたのは24時間受付の岩手県の受診・相談センター。予想通りつながらない。何回かトライするものの、無情に「プーップーップーッ」と話し中。久しぶりにこの音聞いたような気がする。もうちょっと回線多ければなぁと思ったけど、まあ仕方ないので、一番近所で、かかりつけとは言えないけれどかかったこともある病院に診療開始を待って電話してみた。
コロナ対応の医療機関は、他の医療機関からの紹介、または相談センターからの紹介、つまり、紹介のみ取り扱うところ、かかりつけ患者のみ取り扱うところ、個別相談に応じるところと分かれている。もちろん、その全てを取り扱うところもあれば、一つだけのところもある。幸いうちの近所のその病院は、個別相談にも応じてくれるというので、安心して電話を掛けたのだ。
しかし、結果が出るのが遅いのだという。即結果が出てくれないと、明日金曜以降の審査員予定をごめんなさいするのに当日になってしまう。それは避けたい。急ぎであれば他の医療機関を相談センターに紹介してもらうと良いのでは、と助言をいただので、また相談センターに掛けるのだが、案の定「プーップーップーッ」である。これはどうしたらよいのだ? ふと、その下の方にあるコロナ全般の相談を受ける番号に掛けてみた。
つながった!
これこれこういうわけでと事情を話したが「すぐ結果が出る医療機関は把握していない」とのことで、となると、片っ端から医療機関に電話を掛け、早く結果の出るところに行けば良いのか? とまあそんなことを丁寧な言葉で聞いてみた。すると、そうだ、という。
むー、どうすんべ? ここ18年でかかりつけているのは歯医者くらいで、普通の医療機関だと整形外科、子どもの小児科くらいである。とりあえず近所のお医者さんから電話を掛けてみた。どこもコロナは飛び込みではなく、事前に電話連絡をしてから来院するようにという但し書きがあるのである。その受診・相談センターのホームページに。
3つくらいであきらめた。全部話し中である。
次の策は・・・。薬局の抗原検査か。というわけで最もなじみの三ツ割の○王堂に行ってみた。診断に使えるのは医療用の抗原検査キットなのだが、ここにあるのは研究用。つまり診断には使えない。出る前にちゃんと調べれば、医療用の抗原検査キットが置いてある薬局が書いてあるのだが、そこら辺を省略したのでこういうことになった。というわけでスマホで調べ直して、次になじみの愛宕町の○ルハに行った。
薬を売っているところにいたお兄さんに聞くと、調剤薬局の方で売っているという。ここまで大体事実を淡々と書いているが、途中何度も心が折れかけた。でも、診断を受けないわけにはいかない。何しろ金曜日からの予定に関わってくるわけだから。知らんぷりして行っちゃうわけにはいかない。
ようやくたどり着いた薬局で、抗原検査キットを買おうとするのだが、それがまた3種類ある。鼻汁用が2つ、唾液用が1つ。唾液の方が簡単かなと聞いてみると、唾液は取りやすいが、下準備の手順が多いらしい。そんなわけで、鼻汁用を購入。ちゃんとやり方の説明を受けないといけないらしく、一通り説明を受ける。こういうのはちゃんと聞かないで、思い込みとかうっかり手順を間違うとかすると、ちゃんとした結果が出ない。
というわけで、立て板に水で説明するお姉さんに、ときどき質問を挟んで、きちんと理解する。帰宅する前に週刊モーニングを買って、帰宅後に心を落ち着けて、検査にかかる。
検査キットには細かな部品があったりする。こういうときにネコは目ざとい! 面白そうなおもちゃだ! と目を輝かせるのである。その妨害に苦慮しながら、鼻に綿棒を2センチ突っ込み、鼻汁が取れるまで5回ほど回す。鼻汁の着いた綿棒を薬液の入った3センチほどの細長いプラ容器に突っ込み、鼻汁を搾り取るようにプラ容器を指で挟み込む。そして何回か搾り取った後、ふたをする。このふたは先っちょがとんがっていて、そこから鼻汁混じりの薬液を検査キットに滴下する。あ、3滴ね。と新たな記述に気づき、追加の2滴。一段落でこんなに鼻汁と書いたことはないしこれからもないだろう。
「1分くらいで結果出るんですけど、正確には15分から30分の間に確認してください」とお姉さんの言葉を思い出す。
見事な陽性である。週末の予定がなくなった。そして、来週の予定もかなりなくなる。各所に連絡しなければならない。残っているのはZoomの会議だけである。
さらに陽性者登録をする。医療用の抗原検査キットを使って自分で検査をしたら、陽性者登録も自分で出来るのである。それには免許証とか保険証の表裏の画像と、上記の画像、住所氏名などの基本的な情報を入力しなければならない。でまたこの登録をすると、厚生労働省からショートメールが入り、病状を登録する。いずれにしても面倒である。まずログイン情報を登録し、メールが来る。そのサイトに接続し、ログインする。当然パスワードも必要。その際HER-SYS IDなるものも必要らしいのだが、これがどこにあったかわからない。
ここら辺でも心が折れかける。
ハタと思いついて、ショートメールを見ると、果たしてそこにHER-SYS IDの文字が! 8桁の数字である。ショートメールにリンクがあればよく見ないでリンクに飛ぶわな。
とにかく確定診断から登録まで、途中でイヤになる事が多かった。まあめんどくさいのだな。
肝心のコロナの症状はというと、昔かかったインフルほどの辛さではなく、熱も37.5℃程度。気管の奥の方からこみ上げるような咳がときどき、鼻水も出る。のどはさほど痛くない。木曜の夜は、寝汗をかく前提で、着替えを枕元に準備し、タオルケットをフトンの下に掛けた。
ただ、熱が上がって、下がればOKみたいな感じではなく、何回も繰り返す感じ。大体鼻水たくさん出たあと、だんだん鼻汁が黄緑っぽい粘液状になって軽快していくのだが、そうなったと思ったらまた鼻水が出る。恐らくこれを繰り返しながら治っていくのだろう。いずれにしてもしつこいようである。
まあしばらくは自宅療養ですな。