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山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

日立市の大煙突の話

2019-06-23 | テレビ・映画

 

ある町の高い煙突』という映画が封切りされると知って、タイトルから日立の大煙突の話ではないかと思った。調べるとやはりそうで、これは絶対に観なければと心に誓い、今日6月22日(土)さっそく映画館に足を運んだ。

なぜそんなに入れ込むかといえば、私は日立市出身だから。ただ日立市内でも南のほうなので、大煙突がいつも見えていたわけではないのだが、、、

でも郷土の誇りというやつか。小学生の頃、大煙突ゆかりの地、入四間(いりしけん)には行っていたし、その姿は頻繁に眺めていた。学校で当時は東洋一の高さを誇っていたと習っていた。

なぜこんな煙突ができたかといえば、明治時代にしてすでに公害が発生していたのだ。映画のなかでは、煙害として農作物への被害を大きく扱っていたが、健康被害もあったはずだ。日立鉱山が運営する銅の精錬所からの排煙に有害な亜硫酸ガスが含まれ、麓の民家や田畑を襲ったのだった。

そんな煙害を解決すべく、地元の若き実力者、関根三郎が立ち上がる(現実には関右馬允)。一方で日立鉱山もただ補償をするだけではなく、さまざまな対策を練っていた。煙害に強い農作物の開発や観測所の設置、そして最終手段である煙突の検討。しかし、一筋縄ではいかないのが世の常であり、幾多の困難が待ち受けていた。

そのあたりの事情は、この映画かあるいは原作である新田次郎の『ある町の高い煙突』に詳しい。おそらく脚色はあるのだろうけど。何はともあれ、日立市民、日立関係者以外にも観てほしい、あるいは読んでほしい町の再生、いまふうにいえば、持続可能な社会づくりの物語になるだろうか。

ところでこの大煙突は残念ながら老朽化して倒壊の憂き目にあう。茨城新聞によると、この大煙突が突如倒壊して1/3の高さになってしまったのは1993年2月19日ということだった。私には10年くらい前のような気がしていたが、もう26年も前なのだ。この頃、東京在住の日立出身者の間では、このニュースを知っているかと話題になったものだった。

映画『ある町の高い煙突』
監督 松村克弥
出演者 井手麻渡/小島梨里杏/渡辺大/吉川晃司/仲代達矢/大和田伸也/小林綾子/渡辺裕之 

参考:茨城新聞「私の町の大煙突」 (上) (中) (下)
Wiki:日立鉱山の大煙突

付記:今日(6/29)「世界ふしぎ発見」を見ていたら、解答者に渡辺大氏が出演していて番組最後でこの映画の告知をしていた。この番組のスポンサーは、日立グループだからね。

 

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