2012年8月26日(日) 晴れ
メンバー 私だけの単独行
コースタイム 6:18武尊牧場スキー場臨時駐車場--武尊牧場登山口6:34--7:29武尊牧場キャンプ場分岐より入った東屋7:36--(三合平)--8:35武尊避難小屋8:40--(小湿原上部で小休止)--10:00分岐--10:30武尊山山頂(昼食)11:05--12:25避難小屋手前12:33--13:25映画ロケ地の看板前13:30--13:55リフト乗り場14:05--(リフト)--14:30頃 武尊牧場スキー場臨時駐車場
山の神は、嵐が司会をする日テレの「24時間テレビ」を見るためにお留守番となった。そこまでして見たいとは思わなんだ。
朝方5時間に設定していたタイマーが切れて冷房が止まり、暑くて目が覚めた。まだ3時くらいだった。もう一眠りと思ったが、目が冴えてしまって、そのまま出発することにした。時計を見ると3:30。今までの出発時間でもっとも早い。おかげで道路はガラガラで、快適に走れた。関越を移動し、一度赤城高原SAで軽く休憩をとっただけで、沼田ICを降りる。川場スキー場方向へいったん曲がり、ひたすら直進。山道を抜けていくと集落が出てきて、いつぞやに寄った日帰り温泉施花咲の湯が出てくる。その先の武尊牧場スキー場の案内板を見て、左折した。
途中コンビにで買出しをしたが、最終コンビには、川場スキー場手前のセブンイレブンなので、気をつけたい。
左:武尊牧場スキー場の臨時駐車場 右:スキー場上部にあったヤナギランの群落
どんづまりに武尊牧場スキー場はあった。この牧場は、春と秋には牛が放牧され、草を食んでいるようだが、夏場は暑すぎるせいか牛はいない。
トイレに寄って、6:34牧場横の登山道を歩き始める。すぐに車道にあがり、単調な舗装路をずっと歩くことになる。「牧場内歩行禁止」と看板が出ていて、牛の脱走よけの有刺鉄線が、まるで人の立ち入りを拒むために設けられているように錯覚する。
車道歩きにうんざりしてスキー場の深奥部までいくと、キャンプ場になっていた。テントが1、2張りあって、子どもが走り回っていたが、東俣駐車場への道は、一般車両通行止めになっている。どうやってキャンプ道具を持って上がってきたのか不思議だ。キャンパーだけ特別に通行許可が出るのだろうか。
7:29キャンプ場から左に折れ進んでいくと、白樺の森の中に東屋がある。どうぞ休んでくださいと手招きされたように、そこへ吸い寄せられて休憩する。サクサクと進んできたようなつもりでいたが、時計をみるとそうでもない。もってきたお茶を飲んで、つかの間の休憩をとる。
白樺の道を抜けていくと、そのまま東俣駐車場へ通じるが、途中武尊山への分岐が左手に出てきた。そこから木道をしばらく歩くと、気持ちのいいブナ林だ。カラスが大量に棲みついている恐ろしい箇所があったが、トレッキングコース(トレール4Kmと書かれていた)が新たにつくられていて、人が食べ物を落としたり、捨てたりした影響なんだろう。ほとんど逃げないカラスもいて、かなり人馴れしているようにも見受けられた。
そのうち薄暗いオオシラビソの森になり、笹地帯を何度か通過する。8:35避難小屋に到着。小屋の横に置かれていた丸太を輪切りにした即席椅子に腰掛けて休憩。
ここから先には、さらに笹が元気よく繁茂して藪状になっているところも出てくる。高度をかせいでいくと、パッと開けて小ぶりな湿原が現れた。そして、樹木がない分展望がよくなる。近所の燧ヶ岳や至仏山、笠ヶ岳がよく見える。
樹木がほとんどなくなり、強い日差しに悩まされていると、今度は鎖場が登場する。ほとんど垂直みたいなところに鎖が垂れ下がっているが、距離は大してないので、普通の体力があればまず上れないことはない。ただお子さんはどうなんだろう。復路で小さいお子さんを連れていた家族連れが上ってきたので、この先に鎖場がありますけど、だいじょうぶですかと思わず声をかけてしまった。だいじょうぶですといって、そのまま彼らは突き進んでいったが、鎖場をそのまま強引に進んだのだろうか。
中ノ岳を回りこんで前武尊からの稜線に出る。そこからほどなくして、菩薩界の水が出てくる。ちょろちょろと申し訳程度に水がしたたり落ちている。手のひらにためてちょっと口に含んでみると、なかなかおいしい水だった。
この稜線はよく踏まれているようだ。次から次へと登山者とすれ違う。牧場からの道では、年配の方一人にしか会わなかったのだが。
左:菩薩界の水 右:三ツ池のひとつ(冒頭の赤とんぼもこのあたりで撮影)
いったん三ツ池のあたりで下り、よどんで汚い三ツ目の池を一顧だにせず上っていくと、お不動様がいて、すぐそこに山頂が見えている。
10:30武尊山山頂に到着。大勢の登山者でにぎわっていた。メシを食べようと思っても、スペースなし状態だ。しかし写真を撮っていると、タイミングよく2人組がちょうど立ち上がって下山していった。そのスペースをいち早く確保して、メシにした。
上っている途中から川場側からガスが上がってきていたのだが、この時点で山の半分はガスにすっぽり覆われてしまい視界ゼロになってしまった。
三ノ池近辺で山の神から「今どこ?」というメールが届いた。家に残してきた計画書は、1時間後ろにずれているし、しかもバリバリ飛ばして歩いていたから、予定よりもだいぶ早い。山頂到着直後に山の神にメールを送る。「早いねえ」と返信が着た。そりゃそうだ。
早いついでに、昼メシも早々に済ませて、下山準備。帰りの関越の渋滞予測は、気が萎える長い距離と時間になっていたから、少しでも早く下りておこうと、道を急いだ。
しかし、復路は疲労がだいぶ蓄積していて、クタクタになっていた。とにかく距離を長く感じていて、心の中でまだかまだかとつぶやいていた。
鎖場の上と下で3,4パーティとすれ違う。人気のないコースと思いきや、意外に歩いている人がいる。
リフト乗り場にたどりついて、ひとまず休憩する。とにかくのどが渇いて、自販機でコーラを買う。囲いの中の飼いうさぎを見ながら、日陰でくつろぐ。もう歩くつもりはないから、ここでもう今日の行程は実質終了だ。さすがにここからの車道歩きは、もういやだ。リフトは片道で¥800もとられたが、ゆったりと20分ほどの空中散歩を楽しんで本日の登山を締めくくった。
終点で売店に入り、ソフトクリーム¥300を食べる。今から思えば、ここでのんびりし過ぎたんだろう。関越に乗ったのは15:30頃だったが、家に着いたのは、19:30頃になり、せっかく早い下山も無に帰した。山の神は、「24時間テレビ」のフィナーレを見ていた。