今日のニュースで、モズのはやにえ(モズの食糧備蓄といわれているが、さだかではない)の位置が例年より高めであり、大雪になるのではないかと危惧されると報じられていた。
福井県鯖江市の住人の報告によれば、例年1メートル程度の高さの枝にはやにえが突き刺さっているそうだが、今年発見したとかげのはやにえは、1メートル60センチの位置にあったという。福井気象台の長期予報では、来年2月の積雪は平年並みか、少なめとしているが、どうなるのだろう。
私はちょうど『BIRDER』12月号の「モズ特集」を読んでいたので、思わずそのニュースに釘付けになってしまった。
モズは日本に一年中いる留鳥。頭のでっかいずんぐりむっくりした猛禽類で、小さい体ながら、カエルやとかげ、昆虫、魚、ミミズ、ときにはスズメも捕食する。
『BIRDER』では、オスは迫力ある顔つきしてますね~とサングラスをかけた鳥としてイラストで紹介している。いっぽうメスはやさしい顔つきで、胸から腹にかけて美しいウロコ模様があり、なんとなく高貴なイメージをかもし出している。
モズの生態では、前述のはやにえばかりに注目が集るが、じつは高鳴きも面白い。縄張りを主張するのがこの高鳴きであり、それを行う場所をソングポストという。モズは羽や頭の文様にわずかではあるが個体差があり、固体識別が可能なことから、観察によって個体ごとのソングポストの位置、そして行動圏を特定できるのだという。
またモズはほかの鳥の鳴きまねをすることでも知られている。それを「ぐぜり」という。モズは漢字で書けば、「百舌」となり、このぐぜりから当てられた漢字であることがわかる。
モズって、知れば知るほど個性的で面白い鳥なのだと、ますます興味が深まるばかりだ。