目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

世界遺産石見銀山を歩く

2019-05-18 | まち歩き

2019年4月29日(月・祝) 曇りときどき小雨

三瓶山北の原キャンプ場で6:00頃山の神とともに起きだす。空を見上げると予報どおり雨雲に覆われていた。朝食をとった後、なんとか雨が降り出す前にテントの撤収をする。7:45頃キャンプ場を出発し、交通量がほとんどない道を移動していく。ポチポチと雨が降り出す中、8:30頃石見銀山世界遺産センターの駐車場(無料)に到着した。ここから有料のバス(大森まで200円)に乗って移動することになる(散策マップなどが掲載された石見銀山公式HPへのリンクは記事の末尾)。マイカーで訪れた観光客はほぼここに駐車しなければならない。朝早く来て、石見銀山公園内の駐車場に停める手もあるが、観光シーズンには厳しそうだ。

駐車後人の流れに従い、このセンターに入る。直後石見銀山のメインは大久保間歩であるということを知って愕然とした。事前に有料のツアーに申し込まないと自由には行けないということなのだが、午前中はもう予約でいっぱいだった。ん~調べ方が足りなかった。戦国時代から江戸時代の初期にかけて掘られた大鉱脈の跡だけに他の間歩とはスケールがまるで違うのが大久保間歩なのだ。

 
2点とも:清水谷精錬所跡。左が下から見上げたところ。右が精錬所跡のてっぺん

その事実を知ってうなだれたが、時すでに遅し。大半の観光客は行っていないので、まあよしとしよう。ビニール傘を持ってバスで移動し、大森からぷらぷらと歩きだした。

まず向かったのは、山の神がぜひとも行きたいといった清水谷精錬所跡。 明治時代に造られてわずか1年程度で鉱石が粗悪で採算が合わずクローズドした施設の跡だ。山を切り開き大規模に開発したのに、あまりに残念なつわものどもが夢の跡。

 
左:清水谷精錬所跡からさらに奥へ入る階段 右:精錬所跡の上部にあった選鉱場跡

先行者がチャリで来ていて、清水谷精錬所跡を見上げてすぐに立ち去ったが、山の神が興味津々でどんどん登っていくものだから、私も後を追った。石組みのてっぺんまで行くと、さらに奥へと続く階段があった。

せっかくここまで来たのだから、上も見て来ようと、先へ先へと勇んで進んだ。途中の竹やぶの道では、いのししが食い散らかした筍が転がっていた。最近ニュースで世間を騒がしているアーバンいのししの予備軍か。

細い山道を上がり切ると、予想以上に広くがらんとしたスペースが出てきた。そこは選鉱場跡で、かつては銀鉱石を砕き、銀とそれ以外に選り分けていたようだ。ここからシュートと呼ばれる銀を運ぶパイプも造り、先ほど通過してきた精錬所に銀をすべり落としていた。 

 
左:清水谷精錬所跡近くの駒沢坑 右:休憩した喫茶やまぶき

さらに選鉱場跡から上の間歩に伸びる道がついていたが、疲れたこともあり、ここで引き返すことにした。引き返す道すがらどうしても気になる駒沢坑に寄り道して中を覗いてみた。けれど真っ暗で何も見えない。閉ざされた坑道の入口からは染み出した水が沢をつくって流れ出していた。

そこから散策道に戻り、後で休もうとあたりをつけていた喫茶やまぶきに山の神とともに入った。お店向かって右側に店名のもとになったと思われるやまぶきがなだれをなして黄色い花をつけて咲き乱れていた。ここでおじいちゃんに供された甘いものを口に入れ、元気を取り戻す。 

 
左:龍源寺間歩(まぶ)入口 右:間歩の中は狭い

次にメインであるはずの龍源寺間歩を目指す。しばらく道幅の狭い車道を歩き、ようやく人だかりのできた間歩の入口に到着した。チケットを購入し狭い坑道に分け入っていく。坑内は明かりがともされ見通しがいいし、一方通行なのでスムーズに見ていける。狭い割れ目のような掘り跡がいたるところにあって、好奇心が大きく頭をもたげてくるのだが、残念ながらそこには入れない。どこかこの先に見せ場があるのかと思っていると、なんともなくあっけなく見学コースは終了してしまった。期待が大きかっただけに失望も大きかった。 

 
2点とも:石見銀山の古い街並みを散策する

あとは町屋ゾーンをお散歩するだけだ。山の神と元来た道をひたすら戻っていくと、昔ながらの古い街並みが現れた。なんとも味わい深い街並みだ。これを見るだけでも、ここに来た価値があるというものだ。

ぐるりと街並みを1周しつつ、お昼を食べられるところはないかと物色した。しかしちょっと高いよなあとパスしたり、ここがいいやと入ると満席だったりで、結局帰りのバスが出る代官所前広場へ出てしまった。でも僥倖は突然やってきた。いいあんばいに道の向こうにカフェあざみというお店があった。覗くと客は少なく席も空いている。山の神とラッキーとつぶやきながら、この店の名物、焼きうどんをオーダーして腹を満たすことになった。

参考:石見銀山世界遺産センター

大移動~津和野・秋芳洞・原爆ドームへつづく
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