Part1~一面の花園の続き
ハイキングコース入口から前になり後ろになりと絶えず近くにいた年配者グループがいまは目前を歩いていて何の違和感も感じなかったのだが、なんとゴンドラ駅に戻る道だった。林道を曲がって駅舎が見えてようやく気づいた。気づくのが遅すぎだ。
左:入笠湿原に戻る。前方の人影は山の神 右:カラマツ林を通ってマナスル山荘へ
失敗だと山の神を振り返り、来た道を引き返し鹿フェンスを越え、湿原へと逆戻りした。無駄に斜面を上り下りした徒労感にぐったり。山彦荘の前のベンチにどっかと腰を下ろし休憩することにした。小屋のおやじがおいしい牛乳はいかがですかと大声を張り上げている。
9:58マナスル山荘に向けて腰を上げ、カラマツ林を抜けていく。
左:マナスル山荘 右:入笠山登山口
マナスル山荘はすぐに現れた。入口に掲げられた「ビーフシチュー」の看板にそそられる。マナスル山荘の前に入笠山登山口の標示があり、ここ、ここ。ここが登山口だよと何度も来ている山の神は記憶をようやくよみがえらせたようだった。
左:岩場コース(右側)と岩場迂回コースの分岐 右:岩場コースに岩はそれほどなかった
ちょっとした急斜面に取りつき登り始める。途中で岩場コースと迂回コースに分かれる。とりあえず帰りに迂回コースを通ることにして、上りは岩場コースにしようと山の神に告げた。岩場コースとしている割には、斜度があるだけで岩場ではない。家族連れがわれわれを余裕で追い越し、目の前をスタスタと駆け上がるように登っていった。
左:入笠山山頂 右:八ヶ岳方面は雲が多かった。雲が切れたところに蓼科山
10:36入笠山山頂に到着。アクセスもよくゴンドラを使えば登りやすい人気の山だけあって、かなりの人出だ。八ヶ岳方面にだけは残念ながら、白く帯状の雲がかかっていたが、他は雲は少なく、ほぼ全方位の眺望を楽しめた。
奥に北アルプスが見える。木のてっぺんの先に奥穂
諏訪湖もばっちり
中央アルプス。左から南駒ヶ岳、空木岳。雲の辺りが木曽駒
誤って入笠湿原からゴンドラ山頂駅に向けていったん上がってしまったこともあり、山頂到着は予定よりも遅れていた。もともとコースタイムが短いからどうってことはないけれども、ハイキング気分で来ていることもあり、この後予定していた大阿原湿原はカットすることにした。
10:55下山開始。岩場迂回コースを下り、大勢の登山者とすれ違いながら途中から鹿フェンスを越えて草原側の道に出、大ぶりなご立派な花を咲かせているキキョウのところへ。栄養がいいのか、とにかくでかくて存在感を誇示していた。マナスル山荘近くに来ると、今度はシモツケソウの群落。場所によって赤味が強い花もある。日当たりのせいなのか、土壌のせいなのか、どっちなんだろう。
左:キキョウ 右:ピンク系のシモツケソウ。もっと赤いのやもっと白いのも
昼食はマナスル山荘前、登山口辺りにあるベンチにしようと山の神と山頂で決めて下ってきたのだが、お目当ての日蔭の特等席には年配の方が一人くつろいでいて、当面動きそうになかった。このガラガラの状況で、しかもコロナ禍にあって隣の席に座るのはどうかとなって変更。山彦荘まで下ることにした。
山彦荘前のベンチは直射日光が照りつけていたが、すでに11:30を回っていたこともあり、日陰探しはあきらめて、ここで昼食にした。
山頂駅のカフェメニュー
11:55山彦荘を後にして、ゴンドラ山頂駅を目指す。先ほど間違ってすでに歩いたこともあり、直射日光の照りつける湿原の斜面を登り返すことはやめ、元来た道をたどることにした。12:15山頂駅カフェに到着。ルバーブのミックスソフトにありついた。気温がだいぶ上がってきているのか、受け取るいなや融けだして写真を撮るどころではなく、早々に食べることになった(写真なし)。冷たくておいしい。
帰りは八王子料金所で、またかいなのオリンピック規制に続くパラリンピック規制で、通行できるETCゲートが1カ所だけになっていた。当然渋滞を招く結果に。