目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

美ヶ原スノーシュー

2019-01-14 | 山行~スノーシュー

王ヶ頭 標高 2034m 長野県

2019年1月4日(金) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 10:07山本小屋ふるさと館前駐車場10:30--10:40山本小屋10:45--美しの塔--塩くれ場--11:49王ヶ頭ホテル(昼食)12:50--13:03スノーシュー装着--13:41美しの塔13:47--14:10山本小屋ふるさと館前駐車場

ここ数年行こう、行こうといっていて、なかなか実現しなかった美ヶ原でのスノーシュー山行。山本小屋の予約がとれたこともあり、さっそくこの年始に行ってきた。

この日、ドラぷらの渋滞予測では、まったく渋滞しないことになってはいたが、あまりゆっくり家を出るのはなんだなと思っていた。のんびりしていると、まさかの事故渋滞なんてこともありうる。ということで5:42自宅を出発した。いつものように中央道の談合坂SAで朝食。諏訪SAで休憩をとり、長野道に入ってすぐの岡谷インターで高速を下りた。カーナビに従って進むと、沿道にコンビニがないので、寄り道してインター近くのファミマ岡谷神明町店で買出しをした。

 
左:山本小屋ふるさと館前駐車場 右:駐車場から山本小屋を望む

その後国道142号を走り、長和町和田支所のあたりから、唯一山本小屋方面に上がっていける県道178号に入る。ところどころ凍結しているようだったが、路面に雪はほとんどなく、なんの支障もなく上っていけた。最後にきれいに除雪されているビーナスラインを慎重に走り、山本小屋ふるさと館前の大きな駐車場にたどりついた。

すでに何台も車が停まっていて、美ヶ原の人気ぶりがわかる。ぶるぶるスターターをふるわせても、ちっともエンジンが始動しない山本小屋の専用バスを横目に10:30山の神とともに駐車場を後にした。


どこまでもまっすぐな道の横にポツンとあるのは美しの塔

積雪はそれほどでもなく、スノーシューを装着する必要はまったくない。つぼ足で10分ほどで山本小屋のまん前に到着した。ここでちょっと待ったと山の神。着込みすぎて暑いと、レイヤー調整を始めた。

再び歩き始めるとすぐに気持ちのいい雪原に出て、快晴のおかげもあって360度の大展望が楽しめた。印象的だったのは冠雪した北アルプスの峰々で、尾根や谷筋のひだひだがはっきりと見えていた。


進行方向右手には冠雪した北アルプスの峰々

山の神と立ち止まって写真撮影をしていると、手をつないだ仲良しカップルが追い越していった。

やがて美しの塔に着いて、山の神と私が鐘を鳴らそうと必死にロープを左右に振るもまったく音がしなかったのを、そのカップルの男性がやってきて力をこめてロープを引き下ろすと、まるで映画を見ているように鐘が左右に動いて、カランカランと周囲に響き渡った。あまりのスマートさに脱帽。 

 
左:美しの塔。鐘は最上部にある 右:王ヶ頭ホテル(左側の建物)と宇宙基地

美しの塔を後にし、再びまっすぐの道を進んでいく。塩くれ場を過ぎると分岐に出て、あとは宇宙基地へ向けてまっしぐらだ。

でも新年になってからの大量飲酒の不摂生がたたり、無意識のうちに疲れたなあと何度もつぶやき、豆粒ほどにしか見えない、先ほどのカップルや先行者たちをうらやましく見ながら、歩みはペースダウンしていくばかりだった。それでも最後の上りで目の前に「美ヶ原高原」の文字を確認できると気合が入った。

 
2点とも:王ヶ頭にあった石仏群

11:49王ヶ頭ホテルに到着した。歩いているときには、だいぶバテた感じがしていたが、それほどの疲労感はない。暴飲暴食による太りすぎのせいか。それはともかくとして、ホテルの真ん前にある登山者に開放されたテーブルを占有し昼食にした。ポコポコとお湯を沸かし、インスタントの味噌汁をつくる。雪山ではやはり温かい汁物が臓腑に染み渡っていい。

昼食後は、ホテルの裏手にある王ヶ頭の石碑へ向かう(冒頭写真と上2点)。見覚えのある山頂標記と毘沙門天らの石碑。ついこの間訪れたばかりと思っていたここ王ヶ頭は、調べてみると、なんと18年ぶりだった。そんなに来ていなかったのか。

 
左:王ヶ頭ホテル前から富士山を望む 右:同、浅間山

今回ほんとうは王ヶ鼻まで行く予定だったのだが、予定より遅れていたこともあり、ここを最終目的地に変更して戻ることにした。王ヶ頭ホテル内のトイレを借りて(有料100円)、12:50駐車場に向けて出発した。 

 
左:スノーシューを装着 右:雪原を思うまま!

来た道をそのままたどるのは面白みがないと、途中から道をはずれて、夏場には決して歩けない牧草地(夏場はもちろん立入禁止)の雪原を歩くことにした。

すでにトレースがあって、美しの塔へ向かって続いている。そのトレースから大きくはずれないように、しかもなるべくアップダウンの少ないルートを選んでいく。


撮影しているうちに山の神が見る間に先へ進んでいく

私が立ち止まって撮影に興じていると、いつの間にか山の神はどんどん先へ先へと歩みを進め、はるか彼方に行っていた。待ってくれ~!

スノーシュー・ハイクを堪能したころ、美しの塔が見えてきた。そろそろ終了地点だ。


美しの塔はどこからでも目印になる

13:41美しの塔に到着して、山の神とテルモスに入れて来た温かいお茶をすする。

一息ついて、体が冷える前に美しの塔を発とうと腰を上げた。でも出発前に往路で鳴らしそこねた鐘をぜひとも鳴らしたい。儀式よろしく塔内にしずしずと入り、力をこめて鐘につながれたロープを引き下げた。刹那小気味のいい音がカランカランと響く。やった! 続いて山の神も。

心おきなく美しの塔を後にした。すると今度は朝すれ違った単独行の若者と再び出会った。山の神は会ったっけとうそぶいているが(実際に覚えていない?)、私は覚えていた。その若者にしてみれば、山の神と私の格好が、山用のウェアではなく、スキーやスノボのウェアであったから否が応にも覚えていたのだろう。

14:10無事駐車場に到着した。ザックやスノーシューを車に詰め込んで、本日のお宿である山本小屋の駐車場へ向かった。本来泊り客は、ふるさと館の奥の山本小屋駐車場に車を停められたのだが、残念ながら知らなかったのだ。

山本小屋…につづく

参考:当ブログ「美ヶ原」2001年5月1日の記録


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