「COP28」化石燃料は段階的廃止ではなく削減で合意:231228情報
昨日からの続きです。「COP28」における日本の対応について、朝日新聞は以下のように文句を言っています。
今回のCOP28で、日本は脱石炭を目指す国家連合に入りそびれた。英国とカナダが主導する脱石炭連盟(PPCA)だ。先進国に対して2030年までに石炭火力の廃止を求めているが、日本は年限を切られていることを理由に不参加。一方、電力の2割を石炭に頼る米国ですら参加を表明し、主要7カ国(G7)で日本だけ取り残されている。さらに、米国とフランスが新たに立ち上げた、石炭への民間融資をやめ、地域のエネルギー移行を支える取り組みにも入らなかった。
日本は岸田文雄首相がCOP28で「排出削減対策のない新規の国内石炭火力発電所の建設を終了する」と表明したが、元々、計画・建設中は2基しかない。一方、運転中は約170基もある。アンモニアを混焼する実験段階の技術を使うことで、合意文書で削減対象外となる「排出対策がある石炭火力」だと解釈して延命を図るつもりだ。
朝日新聞がかみついているところをみると、朝日新聞の気に入らない日本政府の対応は正解なのかもしれません。朝日新聞の逆をやると日本が正しい方向に行きますので。
国際政治学者は以下のように解説しています。
日本が反石炭火力連合に参加しなかったのは大変良いニュースだったと思います。
COP28は元々12日で終わる予定だったのですが、最後の英米を中心にした先進国グループの絶対に化石燃料の段階的廃止という言葉に抵抗して、削減ということで13日まで引っ張って合意したということです。
これはOPECのメンバーがアラブの国に多いですから、UAEに圧力をかけて馬鹿なことを言わずに削減という言葉で落ち着かせました。これは日本にとっても幸いだったと思います。
このCOP28の議長が冒頭で「人間が排出する二酸化炭素で地球が温暖化しているから、そのためには化石燃料を廃止しないといけないという考えは間違っています」と言ったくらいです。なかなか度胸があるという話は前回させていただきました。
そもそもCOP28をやっていて、どの程度の地球温暖化が進んでいるのかというと、2023年1月から10月の世界の平均気温は1850年から1900年の同期間の平均気温より1.43度高かったということです。
これはEUの気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」が発表した数字になります。1850年から1900年というのは世界的に産業化・工業化が始まった時期ということは言えるでしょう。間を取るとすると1875年として、それから150年経ったのが2025年ということになりますから、あと2年後です。
世界の温度が、およそ150年で1.43度上がりました。そして10年で0.09度の気温が上がっていて、150年で1.43度という気候変動というのは、今までの地球ができて約45億年の中で何百万回もあったことでしょう。
600年前は暖かくて、その600年は寒かったということは繰り返されています。グリーンランドというデンマークの領土がありますが、この北方の土地もかつては緑が生えていたから「グリーンランド」と呼ばれていたのです。それから寒くなって、誰が見てもグリーンランドではなくなり、真っ白なところになって雪と氷に閉ざされました。しかし今、また温かくなってきて、部分的にグリーンランドがグリーンに戻りつつあるそうです。
かつて石炭紀時代の地球は物凄く熱かったと言われています。物凄い気温の変化でマンモスが生きていた氷河期は物凄く寒かった時代もあり、暖かくなったり寒くなったりしているのです。このような変化というのは年がら年中あったということで、これは人間が出したCO2を初めとする温暖化ガスが原因であるということは科学的に証明されていません。
150年で1.43度なら対応するというやり方もあるでしょう。このCO2が原因かどうかもわかっていないのであれば、地球の変化に合わせて農地、作物、人間の生き方、住む場所を変えることによって対応していくやり方もあると思います。それに対してAdaptation(適応)していけば、CO2削減という愚かなことをやらなくて済むわけです。これも非常に科学的な対応の仕方だと思います。
地球の温度の変化というのは非常に複雑なものであって、単純に何が原因で結果を引き起こしているのか、単線的な単一の原因と結果を結びつけているようなことはありません。気候変動はスーパーコンピューターを使っても計算できない複雑なものであるということです。このCOP28でやっていることが愚かであると言われても仕方ないのではないでしょうか。それが徐々にわかってきているということです。
だからこそUAE(アラブ首長国連邦)の議長が「地球温暖化説は全く科学的ではない。そして化石燃料を徐々に減らしていくということをやったら、原始時代の洞窟生活に戻る」と言った言葉は全くその通りだと思います。COP28に来ている原発推進案の人は、それを理由にして原発を復活させようとうまく利用しているということです。
さて、日本も2030年に石炭火力発電への依存度19%という計画で、すぐに石炭火力発電をやめるとは言えません。この反石炭火力発電連合に入らなかったことは非常に良かったと思います。岸田内閣にしては真っ当な判断をしたと思っている次第です。
なお、イギリスやフランスでは石炭火力発電をほとんどやっていません。両国とも電源に占める石炭火力の比率は、1.5%以下だったと思います。ほとんど関係ないから、英仏などは無責任に石炭火力をやめようと言えるわけです。
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