EVの未来——米ディーラーが大統領に直訴!「EVに未来なし」 :231231情報
EVを普及させる目的は、ひとえにCO2排出量削減です。そのための切り札がEVだ、と一般的には考えられていますが、果たして本当にそうなのでしょうか?
EVは確かに、走行時に一切CO2を排出しません。しかしCO2排出量を考える時、一つ考慮しなければいけない重要な問題があります。リチウムイオンバッテリーの生産には多くの電力が必要で、その電力が火力由来の場合、生産時に大量のCO2を排出してしまうのです。
バッテリーの搭載量が大きければ大きいほどCO2の排出量は多くなります。ノルウェーのようにほぼすべての発電が水力の国や、フランスのように原子力発電が多くを占める国を除けば、まだ火力発電の比率はかなり高いのが現状です。
この問題点を国際政治学者は次のように解説します。
いよいよEVの問題点が現実的になってきました。アメリカのディーラーが、大統領に直訴したのです。ウォールストリートジャーナルの11月29日に出ていた社説で「EV売れない」というタイトルの記事が出ています。
全米約3900の自動車ディーラーがバイデン大統領にEV販売義務の猶予を求めました。28日に3900のディーラーたちが共同書簡を出して「EVが駐車場にいっぱい売れ残っています」と言って、大統領が導入した厄介で非現実的なEV販売義務の猶予を求めているということです。
自動車ディーラーたちはアメリカ政府に対して、排出ガス規制案を緩和するように求めています。この規制案は新車販売台数に占めるEVの自動車(電気自動車)の比率を2032年までに、3分の2に引き上げることを事実上義務付けるという非常に無理なことを言っているのです。
ディーラーが持つEVの在庫は103日分もあって、全車両の在庫は56日分しかないということで完全に余っています。EVのメーカーは価格を引き下げているにもかかわらず、EV販売成立は伸びていっていません。割引率を増やしているにもかかわらず、売上は鈍化しています。
消費者が9月にEV1台に払った額は平均5万683ドルとなっていて、1年前の6万5000ドルを遥かに下回っているのです。でも5万683ドルと言っても、約750万店もいて高いなと感じます。大半の消費者は、移行する準備ができていないEVの価格が依然として高すぎるのも理由の一つだと言っているのです。
加えて、誰もが使える充電ステーションは散在していて、ある調査によれば4ヶ所に1ヶ所は機能していないとなっています。とても高いし、売れません。これが現実だと思います。
もう一つ面白い話があって、ヨーロッパのブリューゲルというドイツのシンクタンクと、アメリカにあるピーターソン国際経済研究所に所属するジャン・ピサニフェリーというフランスの経済学者が共同研究しました。
その研究でフランスの中流家庭が国の望むようなCO2削減策をやると、年間可処分所得の42%を冷暖房費に使わないといけなくなるそうです。120%をEVに費やすことになる見通しだと書かれていました。
要するに化石燃料を全て廃止にすると電気代も高くなるし、それを最終的には納税者が負担するということになります。年間可処分所得の42%を冷暖房費として使ったら生活ができなるでしょう。そして、年間可処分所得の120%をEVに増やさないといけないということによって、生活が便利になるわけではありません。あくまでも化石燃料に置き換えられるだけで、これが各家庭にとって暮らし向きが良くなるわけではなく、お金だけがかかるということです。
これも政府が補助金を出すということになったら、結局それは税金だから国民が出すことに変わりはないのではないかということになります。採算が取れない投資への資金を調達しないといけない、採算が取れないことに国民がお金を使わないといけないと言っているようなものです。
このピサニフェリーは、地球温暖化対策が必要だという立場ですけど、計算した結果を伝えています。採算が取れないことに投資するということは完全資本主義経済、至上主義経済、自由経済に相反することをやってくださいと言っているようなものです。これを無理やりやって共産主義や全体主義的な政府が全体主義的に経済をコントロールするということをしないと、こういったことはできないということになります。
経済合理性に基づいて行動したら、CO2完全削減策というものはできないと言っているのです。それを無理やりやろうとすると、全体主義政府・共産主義政府のようなものができて、そこが国民に強制する選択肢のみだと言っています。このような恐ろしいことがわかってきました。
EVが普及していき、全てのディーゼル車、ガソリン自動車内燃機関に取って代わることは、絶対にないと私はここで予言しておきます。
本年も大変お世話になりました。良いお年をお迎えください。
:お問い合わせ先 akaminekaz@gmail.com【コピペしてください】
FBは https://www.facebook.com/akaminekaz231206情報