23日、出産の為入院していた嫁が退院して帰って来た。
その間の、2歳と4歳の孫の母親代わりの大役は、この日で終わり、
香川から父の元に戻って来た。
父が欲しがっていた“スチームクリーナー”を、偶然、香川のスーパーで見つけ
買って帰って来たので、
早速、箱を開け、付属品の付け方や、使い方を説明した。
父は、嬉しそうに熱心に説明を聞いているが、
掃除するのは、私なんですよ~ね
父は、きれい好きで、「老人の一人暮らしには思えない」と、
来られた人が言ってくれる。
それに、私たちが帰り掃除をするから、それほど汚れてはいないが、
年末が来たら、大掃除!
それは、もう何十年も、しなければならない年末行事として、頭に刷り込まれているようで、
さほど苦にも思わずやって来た。
早速、翌日の朝から、スチームクリーナーで大掃除を始める。
私が持っているスチームクリーナーは、これより大きくて、時間を掛けて掃除すると、
重たく感じるが、これは小型で軽くて使いやすい。
ただ、小型なので、タンクが小さく、スチームがすぐに無くなってしまう。
何度も何度も水を入れ足し、水回りやレンジを2日かかって掃除した。
流しのステンレスも、タイルの壁も、顔が映るほどピカピカになったが、
私の手は、ガサガサに・・・・・
まだ、床や風呂場、ガラス窓や網戸・・・
挙げれば、いくらでもある。
年末の1週間では、時間が足りそうにないが
年始の3が日は、掃除をしない。
「お正月から、バタバタ掃除をするものではない」
亡くなった母は、よくそう言っていた。
だから、年末の掃除は力を入れ、時間を掛けて、きれいにしていたのを思い出す。
母の時はスチームクリーナーなどと言う便利なものは無かったから、大変だっただろう。
母の手は、いつもガサガサで、ひび割れから血が滲んでいた。
私の顔は父似なのに、なぜか手は母に似ている。
2日間の掃除で、指先にひび割れが出来、冷たい水と、母の思い出が沁みてくる。