きのねの本音

染色や木彫り そして気の合う仲間たち
大好きなものに囲まれ シニアライフを楽しんでいます
時には 愚痴や本音もポロリ

「バベルの塔」展

2017-10-11 08:38:35 | 日記
先日、妹から「バベルの塔展に行って来た。面白かったよ」…と、メールが届いた。

大阪で開催されているとTVで紹介されているのを目にしたことがあったが、
さほど、興味がなかったのだが…

調べて見ると、24年ぶりの来日だそうで、
今回見逃すと、次回は24年後かも???…

自分の今の歳に加えると、到底次回は無理だ。

観ておかなくちゃ、後悔する…と、重い腰を上げた。

会場は中之島の、国立国際美術館
期間は今月の15日まで。

連休は混雑が予想されたので、連休明けの10日に、
私と同じ、年金暮らしで、時間を持て余している友人(失礼)に声をかけ、
連れて行ってもらった。
(私、何度行っても、地図の読めない方向オンチ

朝10時に待ち合わせ、福島駅から南に徒歩で10分で到着


まだ人数は少なく、待ち時間なくチケットが買えた。
観覧料 1500円

地下に降りて行き、最初に目にするのは、木彫作品

作者不明だが、アウグスティンスをモチーフにした人物像
大きくはないが、ひげを生やした風格のある姿や
衣のひだの柔らかさや、手に持っている分厚い本のリアルさに
驚かされる。

古い作品だが綺麗で、木彫ならではの温か味が感じられる。

宗教画も、当然修復されているのだろうが、
500年も昔に描かれたものとは思えないほど
色が綺麗だった。

字が読めない人のために描かれた絵画には、
物語があり、音声ガイドを聴きながら見ると、
絵に隠された教えがよくわかる。

お目当のバブルの塔は会場の1番奥
ここだけは、15分ほど並んで待った。

思ったほど大きくない絵画で、
その、緻密さ
驚異だね。

なんと説明すればいいのか?
さほど大きくないキャンバスの中に
凝縮された世界があり、

そこに米粒程の人物が1400人ほど描かれていて、
その人たちは、確かにここで動き、働いている。

その一瞬を切り取ったようにリアルだ。

一人一人の動きを確かめながら見るのも大変だが、
これを描いたのだから…

画家の狂気に近い気迫に圧倒される。

絵の前では、ゆっくり止まって観る事は出来ないのだが、

3倍に拡大された複製画も展示されていて、
こちらで観ると、人物の動きがよくわかるので、
おすすめです。

バブルの塔とは、
旧聖書の物語である。

昔、人々は同じ言葉を使い
レンガを作り、アスファルトを作った。

天まで届く塔を作って有名になろうと、
建設をはじめる。

しかしその野望が神の怒りを買い、
お互いの言語をバラバラにされ、
意思疎通ができなくしてしまう。

人々は全地に散らばって行き、
ついに塔は完成しなかった。

この物語は、人間の傲慢さを戒めたのだと言われている。

ブリューゲルは、その物語をモチーフに、
壮大なスケールと、驚異の想像力で描いている。

















コメント
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