無料の先にある罠に気づくこと
先日某デパートで、こんなアナウンスを聞いた。
「16時から、500円分の商品券を、無料でお配り致します」
16時になれば、無料で商品券が貰えるおいしい話である。
私がそのアナウンスを聞いたのは15時だった。
その時、私は「なるほどねー」と思った。
つまり、デパート側としては、お客を少しでも長く店に留めておくのが目的だと。
16時まで過ごす人たちのおかげで、デパート内の売り上げを上げようとする戦略である。
そして16時という中途半端な時間にも意味がある。
15時のような中途半端な時間では「コーヒーでも」と思いレストランへ入る人も多い、そこで売り上げの向上
が見込める。
ブラブラと見ているうちに、衝動買いをしてしまう人もいるだろう。
極めつけは、16時までデパートにいれば、自宅に帰ると直ぐに夕食の支度をしなければならない。
「16時までいるなら、せっかくだから夕食のおかずも買って帰ろう」とする人もいる。
またまた売り上げの向上が見込める。
デパート側が無料券を配って一時的に損失を出しても、それ以上の売り上げに繋がる仕組みである。
賢い消費者なら、目的の買い物が終われば、すぐ店を出ていく。
おいしい話ほど裏に隠れている仕組みに気づくことである。