選択的夫婦別姓を考える
日本では現在、「夫婦は同じ苗字にすること」と法で定められています。
選択的夫婦別姓制度とは,夫婦は同じ姓を名乗るという現在の制度に加えて,希望する夫婦が結婚後にそれぞれの結婚前の姓を名乗ることを認める制度です。
近年この制度の導入が検討されるようになった背景は、主に以下の3つがあります。
1女性の社会進出
2021年には労働力人口に占める女性の割合も44,6 %まで増えています。
このような女性の社会進出に伴い、結婚後の女性の苗字変更で生じる不便さが指摘されるようになった。
2男女平等の推進
民法では結婚後の苗字は、夫と妻のどちらの苗字でもよいとしています。
しかし、実際には女性が夫の苗字を名乗っているケースが多い。
そのため現状では、憲法の掲げる『両性の平等』と『基本的人権』などに違反するのではないか、という声が挙がっている。
3若年層の声
2020年の選択的夫婦別姓制度導入のアンケートによれば、選択的夫婦別姓制度の賛否が問われ10~20代の男性73,4%、10~20代の女92,6%が選択的夫婦別姓制度の導入に賛成を示した。
また2020年に橋本聖子男女共同参画担当相に夫婦別姓を求める署名が若者から提出されるなど、若年層を中心に選択的夫婦別姓の導入を求める声が挙がっている。
この制度のメリットには
・結婚の手続きが簡略化できる
・仕事での女性の負担が軽減される
・女性の個(アイデンティティ)を守れる
などがあります。
逆にデメリットには
・子どもが混乱する
・家族の一体感が薄れる
・伝統的な日本の慣習が失われる
などが考えられるます。
確かに子供の苗字については難しい問題だと思いますが
「婚姻の際にあらかじめ子どもが名乗る苗字を決めておく」など夫婦間の話し合いで解決できると思います。
家族の一体感の懸念は確かに日本の家族社会に於いては問題視されますが国際社会の変化に順応するためにも選択的夫婦別姓制度の導入は避けて通れない問題だと思うのだが。