「好きなだけ、勝手に入って、採って行け!」というので、つなぎに軍手に長靴の完全武装で、隣地区の清水町に出かけた。志津が丘と言う大きな住宅団地があり、日野川の支流の志津川が、つい先日の大雨で堤防が決壊して、住宅への影響はなかったが、県知事がわざわざ、現地を視察にやってきた場所を横目に見て、現地のブルーベリー畑に行き、畑脇の細い農道に車を走らせて、畑に横付けにして、勝手に防護策を開けて、中に入る。
鳥除けのネットが被せてあるが、所々大きく開いている。それでも、カラスや山鳥は入らないようだ。まあ、大っ嫌いなエラ虫がいると言うので、尻込みしていたのだが、一度、畑に入ったら、オイオイ、私の乞食根性に火がついて、こりゃ、こんなの大好きじゃないか! もう、何時間でも黒く熟した実を採り尽くすまで、帰られないじゃないか、と思いつつ、せっせと収穫。
しかし、蒸し暑い晴れた空。あ、暑い!ミニボトルの水を忘れたので、下手すると熱中症になってしまう。近くにコンビニもあるし、コメリの店があるので、ペットボトルでも買ってくる? しかし、まあ、我慢して、夢中で手を動かし、1時間を超えると、そこそこの量になった。つなぎの下のTシャツはずぶ濡れ、額から汗が流れ止まない。農道を手押し車で通る、腰が90度に曲がったばーちゃんが「おせっかくです」と声をかけてくる。仕事で収穫していると思ってくれているようだ。「むし暑いですねえ!」と答えておく。
この辺りも我が地区、我が集落も、似たようなものだ。