『あんじゅう』(宮部みゆき著)
三島屋変調百物語シリーズの第2弾
といっても、第1弾事始めは読んでいません。
でも『しゃばけ』のような短編なので続編からでも十分楽しめます
江戸時代の神田、袋物屋の三島屋の一室「黒白の間」。
ここで店主の姪おちかは叔父の提案で「世にも不思議な体験談」の聞き役をしています。
事始めの第1弾は本当に怖いお話だったようです
でも、第2弾は、文庫の帯にある「こわい、かわいい、切ない、いとしい」という表現がピッタリのほんわかした物語です
本当に不思議な現象もあれば、実は「人がやっていた」ということもあり、ムムム、やっぱり怖いのは人間だわ、と思うこともありました
タイトルになった「あんじゅう」は、長年空き家となった家が人恋しさから暗獣(あんじゅう)を生み出します。
わけあってある夫婦が住まうことになると、暗獣は人に興味を示し近づき、打ち解けます。
夫婦も「くろすけ」と呼びたいそう可愛がりますが、そんなくろすけは日に日に衰えていきます。
理由は、人恋しさゆえに作り出されたものが、人が住まうことでその存在が不要となったから、というものでした。
夫婦はくろすけの身を案じて、家を離れます。
そのお別れのシーン、「離れていても決して一人ではない」と諭す主人の、妻の、くろすけの気持ちを思うと切なくて切なくて
やっぱり宮部みゆきってすごいなぁ…とそんなところで感心してしまいました
おススメの一冊です
三島屋変調百物語シリーズの第2弾
といっても、第1弾事始めは読んでいません。
でも『しゃばけ』のような短編なので続編からでも十分楽しめます
江戸時代の神田、袋物屋の三島屋の一室「黒白の間」。
ここで店主の姪おちかは叔父の提案で「世にも不思議な体験談」の聞き役をしています。
事始めの第1弾は本当に怖いお話だったようです
でも、第2弾は、文庫の帯にある「こわい、かわいい、切ない、いとしい」という表現がピッタリのほんわかした物語です
本当に不思議な現象もあれば、実は「人がやっていた」ということもあり、ムムム、やっぱり怖いのは人間だわ、と思うこともありました
タイトルになった「あんじゅう」は、長年空き家となった家が人恋しさから暗獣(あんじゅう)を生み出します。
わけあってある夫婦が住まうことになると、暗獣は人に興味を示し近づき、打ち解けます。
夫婦も「くろすけ」と呼びたいそう可愛がりますが、そんなくろすけは日に日に衰えていきます。
理由は、人恋しさゆえに作り出されたものが、人が住まうことでその存在が不要となったから、というものでした。
夫婦はくろすけの身を案じて、家を離れます。
そのお別れのシーン、「離れていても決して一人ではない」と諭す主人の、妻の、くろすけの気持ちを思うと切なくて切なくて
やっぱり宮部みゆきってすごいなぁ…とそんなところで感心してしまいました
おススメの一冊です