宮部みゆき氏の短編集で、いきなり文庫本になった本です
1999年から2010年までに書かれた著者自薦のミステリー&ファンタジー作品。
浅田次郎さんと同じで、文字を追いかけていくとどんどん吸い込まれて行ってしまいます
宮部みゆきさんの小説に出てくる人間は、本当にどこにでもいるような人達で、そんなフツーな人が持つ様々な感情が赤裸々に表現されているような気がします。
『チヨ子』は、アルバイト先で古いうさぎの着ぐるみに入ることになり、その中から見ると周囲の人々がぬいぐるみやオモチャに見えるという不思議な物語。
それらはその人たちが小さい頃に大切にしていたもの。
自分が何かを愛し、そして愛された証なのでした。
残念なことに、子どもの頃にそういう大切なものがない人はそのままの姿で映ります。
着ぐるみの姿で鏡を見た主人公は、その中に昔大切にしていたぬいぐるみを見ます。
小さい頃は大切にしたけれど、いつの間にか忘れ去られてしまった大切なもの。
主人公がそのぬいぐるみを思い出し、実家に電話をすると、捨てずに置いてありました。
そういうものを母親は捨てないものなんですね。
読みながら、私も大切にしていた大好きだったぬいぐるみを思い出しました。
幼稚園の時に戸塚のスーパーダイエーで買ってもらったあのパンダのぬいぐるみです
結婚した時に、もうぬいぐるみは「全部処分していいよ」と言って出て行きました。
これまでにも何度も「人形とかぬいぐるみ処分していいんでしょう?」と母にも聞かれていたし、現に殆どの人形は目にすることがありませんでした。
でも、この小説を読んで、無性にパンダに会いたくなりました
もしかして…と思って探してみたら、ありました。
箪笥の引き出しに入っていました。もう一つ、別のお人形と一緒に。
そのお人形の方は、母が私に似ていると言っていたものでした。
母も捨てられなかったのかもしれません。
それらを見つけたら、なぜか泣いてしまいました
理由はよくわかりません。
私も年をとったのですね。
スッカリ汚れきったぬいぐるみを見て、旦那が笑いながら「洗ってやれよ~」と言いました
洗ってきれいになったら、パンダとお人形をお披露目します
なんて、本の話からだいぶそれました
1999年から2010年までに書かれた著者自薦のミステリー&ファンタジー作品。
浅田次郎さんと同じで、文字を追いかけていくとどんどん吸い込まれて行ってしまいます
宮部みゆきさんの小説に出てくる人間は、本当にどこにでもいるような人達で、そんなフツーな人が持つ様々な感情が赤裸々に表現されているような気がします。
『チヨ子』は、アルバイト先で古いうさぎの着ぐるみに入ることになり、その中から見ると周囲の人々がぬいぐるみやオモチャに見えるという不思議な物語。
それらはその人たちが小さい頃に大切にしていたもの。
自分が何かを愛し、そして愛された証なのでした。
残念なことに、子どもの頃にそういう大切なものがない人はそのままの姿で映ります。
着ぐるみの姿で鏡を見た主人公は、その中に昔大切にしていたぬいぐるみを見ます。
小さい頃は大切にしたけれど、いつの間にか忘れ去られてしまった大切なもの。
主人公がそのぬいぐるみを思い出し、実家に電話をすると、捨てずに置いてありました。
そういうものを母親は捨てないものなんですね。
読みながら、私も大切にしていた大好きだったぬいぐるみを思い出しました。
幼稚園の時に戸塚のスーパーダイエーで買ってもらったあのパンダのぬいぐるみです
結婚した時に、もうぬいぐるみは「全部処分していいよ」と言って出て行きました。
これまでにも何度も「人形とかぬいぐるみ処分していいんでしょう?」と母にも聞かれていたし、現に殆どの人形は目にすることがありませんでした。
でも、この小説を読んで、無性にパンダに会いたくなりました
もしかして…と思って探してみたら、ありました。
箪笥の引き出しに入っていました。もう一つ、別のお人形と一緒に。
そのお人形の方は、母が私に似ていると言っていたものでした。
母も捨てられなかったのかもしれません。
それらを見つけたら、なぜか泣いてしまいました
理由はよくわかりません。
私も年をとったのですね。
スッカリ汚れきったぬいぐるみを見て、旦那が笑いながら「洗ってやれよ~」と言いました
洗ってきれいになったら、パンダとお人形をお披露目します
なんて、本の話からだいぶそれました