
<地球の生命-種の大量絶滅の危機について>
地球上のあらゆる生命の大量絶滅の危機が叫ばれている。
「鳥類の最大14%、今世紀末までに絶滅 米大学が予測」
という記事がasahi.com16日付にあった。
現存する9787種の鳥類について、独自のコンピュータープログラムを使って2100年までの絶滅の推移を予測し、その結果、最も楽観的な予測でも、6%の鳥類が絶滅することが分かった。最悪のシナリオでは14%が姿を消し、約25%が絶滅の危機に瀕する恐れがある、という。
近代以降、とくに20世紀になって以来、文明の加速度的な進歩は、一方で生態系の激変をもたらしていることは、もう既定の事実だが、こういう具体的な数値を示されるといよいよ危機感をつのらされる。
昨日は、高校生の窃盗事件で、この社会の末期的症状に暗澹としたが、
今日は、加速する生態系の危機に、塞ぎこまなければならない。
下記参照記事によれば、
過去4億5000万年に5回の大量絶滅があったとされ、最後の大量絶滅が起きたのは6500万年ほど前で、恐竜をはじめ何万という種が滅びたのだが、このときの原因は、彗星か小惑星が地球に衝突した結果ではないかと考えられている。
6度目の大量絶滅が進行中だとすれば、その原因は、人間が地球の生態系を大きく変えてしまったからだ、とデューク大学の生態学者、スチュアート・ピム教授は語っている。
彼曰く、熱帯雨林の破壊は、伐採許可を買い取ることでほぼ完全に防止できるだろう。買い取るには50億ドル必要だが、莫大な金額ではない、と。
これは大量伐採が続く熱帯雨林だけの話だが、それにしても生態系保全の費用は、意外に高価なものではないのだ。
それなのに、世界の先進国は現状を放置したまま、いや、大量伐採へ補助金を出して破壊に手を貸しているのが、現実なのだ。
参照記事:種の大量絶滅を食い止めることはできるか?
-四方館-