山頭火つれづれ-四方館日記

放浪の俳人山頭火をひとり語りで演じる林田鉄の日々徒然記

炎天のポストへ無心状である

2011-07-28 12:00:00 | 文化・芸術
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―四方のたより― 北の大地へ―第5日

知床から網走、サロマ湖へを経て、層雲峡へ

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宿泊地―層雲峡、朝暘亭

―山頭火の一句― 行乞記再び-昭和7年-200

7月28日、晴、風がすがすがしい、そして何となく雨の近い感じがする、今日はきつとよいたよりがあるだらう。
よいたよりといへば、昨日うけとつたたよりはうれしいものであつた、緑平老からのたよりもうれしかつたが、幸雄さんからのそれは殊にうれしかつた、それは温情と好意にあふれてゐた。-略-
野百合と野撫子を活けた、百合はうつくしい、撫子は村娘野嬢のやうな風情でなくて-百合のやうに-深山少女といつた情趣である、好きな花だ、一目何でもないけれど、見てゐるとたまらなくよいところがある、西洋撫子はとてもとてもだ。-略-
貧乏はとうとう切手を貼らない手紙を出す非礼を敢てせしめた、それを郵便配達夫がわざわざ持つてきて見せた厚意には汗が流れずにはすまなかつた、それでなくても暑くてたまらないのに、―そしてまた、次のやうな嫌味たつぷりの句を作らないではゐられなかつた。
-略- 長い暑い一日がやうやく暮れて、おだやかな夕べがくる、茶漬さらさら掻きこんで出かける、どこへといふあてもない、何をしようといふのでもない、訪ねてゆく人もなければ訪ねてくる人もない現在の境涯だ、ただ歩くのである、歩く外ないから。―

※表題句の外、4句を記す

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Photo/浜撫子の花


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