山頭火つれづれ-四方館日記

放浪の俳人山頭火をひとり語りで演じる林田鉄の日々徒然記

あおむけば蜘蛛のいとなみ

2011-07-29 12:00:00 | 文化・芸術
Santouka081130084

―四方のたより― 北の大地へ―第6日

層雲峡から旭川へ、そして小樽へ

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宿泊地―小樽市築港、グランドパーク小樽

―山頭火の一句― 行乞記再び-昭和7年-201

7月29日、朝曇、日中は照りつけるだらう。
修証義読誦、芭蕉翁発句集鑑賞、その気品の高いことに於て、純な点に於て、一味相通ずるものがある、厳かにして親しみのある作品といふ感じである、約言すれば日本貴族的である。
みんなよく水瓜を食べる、殊に川棚水瓜だ、誰もが好いてゐる、しかし私の食指は動かない、それだけ私は不仕合せだ。
隣室の旅人-半僧半俗の-から焼酎と葡萄とをよばれる、久振にアルコールを飲んだので、頭痛と胃痛とで閉口した。
私はたしかにアルコールから解放された、ニコチンからも解放されつつある、酒を飲まなくなり、煙草も喫はなくなつたら、さて此次は何をやめるか!
山百合、山桔梗、撫子、刈萱、女郎花、萩、等等等、野は山はもう秋のよそほひをつけるに忙しい。

※表題句の外、1句を記す

072901
Photo/イラスト画、秋の七草


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