だけど、それでも。
高齢出産ならではのメリットというものが、たしかにある。
それはきちんと認めているつもりです。
まず、自分の友達がすでに子育てを経験しているので、質問したり相談したりしやすいですよね。
これは、とってもありがたい。
それに、物欲とか虚飾とか遊びたい衝動なんかからは、まあまあ卒業できているので、外出できなくても我慢しやすい。
人間関係をスムーズにするコツも、若い頃よりは学んでいるので、人づきあいが少しはラク。
ツラの皮も厚くなっているので、さらにラク。
そして、40代ならではの感動というのもあります。
こんなに長く(?)生きてきたのに、こんなことも知らなかったなんて、という、新鮮な感動と驚き。
だって、新鮮なことなんて、ながらくお目にかかっていなかったんですよ。
でも出産してみると、驚くことがいっぱい。知らなかったことが次から次へと。
たとえば、冬坊が、まだねんねの赤ちゃんだった頃。
ベビーベッドの上からこちらを見つめて、小さな声を出してたことがありました。
「くー、くー」って。
呼びかけているのか寝息なのか、区別のつかないような、小さな小さなささやき声。
あれは、今まで私が生きてきた中で聞いた、いちばんやさしい声。
夏坊が、まだねんねの赤ちゃんだった頃。
ベビーベッドで熟睡している赤ん坊を抱っこして、寝室に連れて行こうとしていた時。
ふっと寝顔を見おろすと、薄暗い中、後光が差しているのが見えた。
後光って、ほんとに見えることがあるんだ!
ふたりがもっと大きくなって、並んでテレビを見られるようになった頃。
大好きな機関車トーマスのビデオを見ながら、ふたりで大きく声をあわせて歌っていたことがありました。
思わず、あぜんとしてしまった私。
だって、あまりにもかわいかったから。
こんなにかわいいものがこの世にあるってことを、知らずに過ごしてきた自分に驚いたから。
40年以上も生きてきたのに、私って、今まで何を見てきたんだろう。
いったい何を聞いてきたんだろう。
適齢期になった人って、男性にしろ女性にしろ、子どもを持てと言われる機会が多いですよね。
とくに、家族や親せきや年上の相手なんかから。
あれって大きなお世話だと思ってたし、今でもまあ、そう思っていますが。
でも、少しだけわかる気がしてきた。子ども子どもって言う人たちは、子どもの素晴らしさを知っている人たちなんですね。
考えてみれば当然で、つらくてまったく無価値なだけの体験を、あえてひとにすすめたりはしないですよね。
親だったらなおのこと、大事な娘や息子をつかまえて、価値のない体験をわざわざさせようとするはずがない。
なのに、言われる側が必ず反発してしまうのは、「いい年だから」「産むのが当然だから」「誰それちゃんも、誰それちゃんも、子どもがいる」などなどの文脈で語られることが多いから。
きっと、子育て後半の艱難辛苦が強烈なため(こわい)、最初の感動がしまいこまれてしまったんでしょう。
「子どもって、すごくかわいいよ。だから、あなたも」
こういう文脈で話しかけてもらえたら、言われるほうも少しは楽かも。
なーんて・・・なんだか高齢出産から話がずれてしまいましたが。
こんな方向にずれていってしまうのも、オバサンの感慨ってやつなのかなあ?(笑)
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