雑草から紙を作る

 中学生の頃は、科学雑誌の「ニュートン」にかぶれていて、その「ニュートン」が「地球クライシス」みたいなタイトルで温暖化とか、森林伐採とか、絶滅危惧種とか、そういう特集をしょっちゅうするものだから、半ば洗脳されて、かなり真面目に環境問題を考えていた。
 そこで、中学二年の夏だったと思うけれど、理科の自由研究のテーマを、そこいらに生えている雑草から紙が作れないかということに決めた。ただ抜かれて捨てられるだけの雑草を有効利用できれば、そのぶん伐採される森林が減ると、無邪気に考えたのである。
 工場で行われているような製紙法で作るのは無理だと思ったので、資料館へ行って、和紙の作り方を調べた。空き地にたくさん生えている、人の背以上もあるようなセイタカアワダチソウに目をつけ、引っこ抜いてきて、煮たり叩いたり水につけたりして紙を作ったのだと思うけれど、なにしろ生来の飽きっぽい性格で、意気込んでテーマを決めたまではよかったが、だんだん面倒くさくなって、なにやらいい加減な紙かどうかわからないものが出来た。
 先日ニュース番組で、よく似たことに取り組んでいる人のことがとりあげられていたから、20年前の私の自由研究は、なかなか社会性があるテーマだったと思うのだけれど、やっぱりレポートの出来がいい加減だったためか、理科の教師にはたいした評価ももらわなかったように記憶している。
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