サハラ砂漠に不時着して夜明けに小さな男の子の声で起こされたときにはどんなに驚いただろう。
死の危険にさらされているときだというのに。
「おねがい…ヒツジの絵を描いて」
「ちがうちがう!ボアに飲まれたゾウなんていらない」
「ううん!このヒツジ病気で弱ってる」
「ねえ…これはふつうのヒツジじゃなくて牡ヒツジだよ。角があるでしょ」
「年とりすぎてるよ。ぼく、長生きするヒツジがほしいんだ」
僕はとうとう我慢できなくなった。
早くエンジンを分解してみなくちゃならないというのに。
そこで僕は大急ぎでふつうの木箱を描くと男の子に言いわたした。
「ほら、木箱だ。
きみがほしがってるヒツジは、このなかにいるよ」
「これだよ、ぼくがほしかったのは!このヒツジ草をいっぱい食べるかな?」
木箱の中にヒツジが入っていると思えた人にしかヒツジは見えてこない。
見ようとしないものはいつまで待っても見えてこない。
大好きな『星の王子さま』のヒツジの入った木箱の章です。
この水滴に覆われた硝子戸の向こう側、あなたには何が見えるのでしょうか?(笑)
死の危険にさらされているときだというのに。
「おねがい…ヒツジの絵を描いて」
「ちがうちがう!ボアに飲まれたゾウなんていらない」
「ううん!このヒツジ病気で弱ってる」
「ねえ…これはふつうのヒツジじゃなくて牡ヒツジだよ。角があるでしょ」
「年とりすぎてるよ。ぼく、長生きするヒツジがほしいんだ」
僕はとうとう我慢できなくなった。
早くエンジンを分解してみなくちゃならないというのに。
そこで僕は大急ぎでふつうの木箱を描くと男の子に言いわたした。
「ほら、木箱だ。
きみがほしがってるヒツジは、このなかにいるよ」
「これだよ、ぼくがほしかったのは!このヒツジ草をいっぱい食べるかな?」
木箱の中にヒツジが入っていると思えた人にしかヒツジは見えてこない。
見ようとしないものはいつまで待っても見えてこない。
大好きな『星の王子さま』のヒツジの入った木箱の章です。
この水滴に覆われた硝子戸の向こう側、あなたには何が見えるのでしょうか?(笑)