「でんせつでんがらでんえもん」(9分半)
かこさとし:著者
復刊ドットコム:発行
2014.6初版(1800円)
金持ちのでんえもん
欲が出すぎて金になる(^^;
この話は、古くから内外に伝わっていて、よく金銭欲をいましめる題材として法話や修身の説話に登場してくるものです。
そうした「たてまえ」はあっても、現実の世界では、お金によって、時に幸福さえ買えるというのが、今の社会の実情です。
そして、あこぎな金満家は、その富の力で権力や法律や世論さえ操作し、貧しい人々が生活の資を求め、才能をのばす経済的な基盤を得ようとする要求を、こうした「いましめ話」で断念させてきたのが、これまでのこの話の使われ方でした。
私は、それをたんに富める人々をやっつける筋に変えたり、裏返しにするだけでは、つまらなく浅薄なことだと思いました。
図式的な対立関係を固定的に考え、どちらが善くて、どちらが悪いとわりきってしまうのでは、この話の一番大事な点をそこなってしまうのではないかと考えたのです。
(著者あとがきより)
かこさとし:著者
復刊ドットコム:発行
2014.6初版(1800円)
金持ちのでんえもん
欲が出すぎて金になる(^^;
この話は、古くから内外に伝わっていて、よく金銭欲をいましめる題材として法話や修身の説話に登場してくるものです。
そうした「たてまえ」はあっても、現実の世界では、お金によって、時に幸福さえ買えるというのが、今の社会の実情です。
そして、あこぎな金満家は、その富の力で権力や法律や世論さえ操作し、貧しい人々が生活の資を求め、才能をのばす経済的な基盤を得ようとする要求を、こうした「いましめ話」で断念させてきたのが、これまでのこの話の使われ方でした。
私は、それをたんに富める人々をやっつける筋に変えたり、裏返しにするだけでは、つまらなく浅薄なことだと思いました。
図式的な対立関係を固定的に考え、どちらが善くて、どちらが悪いとわりきってしまうのでは、この話の一番大事な点をそこなってしまうのではないかと考えたのです。
(著者あとがきより)