雀庵の「ヴェノナ:我らの内なるスパイ網(2」
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/266(2021/3/7/日】「ヴェノナ 解読されたソ連の暗号とスパイ活動」の著者、ジョン・アール・ヘインズ、ハーヴェイ・クレアはともに歴史家で、米国の共産主義運動と、ソ連の対米スパイ活動を扱う共著を出版してきた。ヘインズは元アメリカ議会図書館史料部研究員、クレアはエモリー大学名誉教授。
小生は米国占領下の1951年に米軍基地となっていたキャンプ座間の近くで生まれ、3歳の頃まで米軍のジープを見かけると「ギブミーチョコレット!」と手を振っていたそうだ。「あんたは可愛くておねだり上手だったわ」と少年の頃、姉から言われたものである。
しかし、近衛兵の軍歴を買われてキャンプ座間の警備員になっていた父は目の下に米兵に殴られた傷跡があり、いつも「アメ公」と蔑んでいた。小生も父が基地からくすねて来た米国製のプライヤーやカッターなどの道具を見ながら「米国人は確かに技術力はあるが根性では負けるもんか」と子供ながらにいささか複雑な思いだった。
無差別大量殺戮の原爆や空襲、人種差別、ベトナム戦争のことを知ったりすると青少年はまず親米にはならない。戦後経済復興のビジネスでは確かに米国には世話になったが、長じて書物で知った米国民はどういうわけか「反米」的かつ「反日」、そして「容共」的だった。
今思えば、米国や日本の出版界やマスコミはずいぶん昔から共産主義への親和性が強く、自由民主人権法治≒社会主義(共産主義という言葉は忌避されているからほとんど使われていないが中身は同じ)という傾向がある。今でも日本では「容共」、米国では「リベラル≒アカモドキ」がとても目立つ。
だから本書を読み始めて驚いたのは「現在の米国にも“共産主義を危険視”する人がいたのだ」という発見、驚きだった。ポリコレ山にはアカ猿とピンク猿しかいないと思っていたら二足歩行のまっとうな人間がいた!と感動した。闇夜の山道で灯を見つけた!、アカによる言論封殺が著しい米国にはどっこい、絶滅危惧種がまだ生存していたのだ!そんな思い。
本書をアマゾンではこう紹介している。(GAFAの内、GFは複数企業に分割すべし。さらに各国は独自の国際通信ネットワークを持ち、アカに乗っ取られた米国一極依存から脱却すべきだ)
<封印されてきた歴史の真実。第二次世界大戦時、アメリカはソ連の諜報活動に操られていた! 近現代史の書き換えを迫る第一級の史料。江崎道朗氏推薦!「ヴェノナ文書によって、第二次世界大戦だけでなく、対日占領政策と現行憲法制定、そして朝鮮戦争に至る近現代史の見直しが迫られている」
『ヴェノナ文書』とは、アメリカとイギリスの情報機関が、1940~1944年のソ連の暗号を解読したもので、1995年のアメリカの情報公開法によって一斉公開された。本書はその内容を明らかにした『Venona:Decoding Soviet Espionage in America』の日本語訳である(監訳者:京都大学名誉教授 中西輝政)。中西輝政氏が注目する4つのポイント――
1「暗号解読」という営みに対するアメリカをはじめとする主要国の国家的執念の凄さ
2 解読されたソ連暗号通信から明らかになった事実の驚くような中味
3 なぜ米ソの冷戦が始まったのか、という20世紀の大問題に「ヴェノナ」が関わっている
4 かくも重大な世界史的秘密が長期間、多くの人々の眼から隠されてきたことへの驚き>
米国同様に日本でもマスコミ、出版の世界は未だにリベラル≒アカが力を持っているから、彼らにとって不都合な本書はほとんど無視されているようである。前置きが長くなった。以下、同書のキモを紹介していく。
・・・・・・・・・・・・・・
<序章「ヴェノナ」への道>
◆20世紀アメリカ史の見方が根底から変わる:米国政府は1995年まで実に40年以上にわたって大きな秘密を隠していた。第2次世界大戦前後の時期に、米国内のソ連スパイたちがモスクワの諜報本部との間でやり取りした約3000通の秘密通信を米国側が秘密裏に傍受し解読していた記録を「最高機密」として隠し続け、米国民に知らせようとしなかったのである。
米国政府はこの暗号解読作戦を「ヴェノナ作戦」と名付け、暗号を傍受解読した記録を長く「フォートミード」(米軍施設、メリーランド州)に半世紀近く秘匿していた。今日、公開されたこの文書を読んでゆくと、20世紀米国史に対する我々の見方は根底から変わらざるを得なくなるのである。
本書の著者である我々二人はヴェノナ文書を求める旅をモスクワから始めねばならなかった。通信文のオリジナルはプーシキンスカヤ通りの威圧するような灰色のビルに保管されていた。この文書館にはソ連共産党と(配下の国際組織)コミンテルンの膨大な量の文書が(最高機密として)収められている。
◆リッツキドニーの開放性と旧体制の遺物:1991年12月にソ連は崩壊した。エリツィンのロシア連邦政府は旧共産党の文書館を接収、管理権限を自らの手に移し、「ロシア現代史資料保存研究センター」、通称リッツキドニー(現在は「ロシア国立社会政治史文書館」、通称ルガスピ)と改名された。
そして間もなくこの文書館が史上初めて西側の研究者にも公開されることになった。その結果、我々二人は6度にわたってリッツキドニーに調査に出かけ、何週間もかけて米国における共産主義運動の歴史に関する文書の閲覧請求を出し、その記録文書を細かく読み、ノートを取り、大量にコピーを取った。
◆モスクワにあった米国共産党の公式文書:リッツキドニーに通うようになってしばらくした時、ある文書館員が「あなた方は米国共産党の文書にも関心があるのでは?」と尋ねてきた。我々にとって、そもそもモスクワに米国共産党のオリジナル文書が存在している、ということ自体が驚くべき新発見だった。米国内にはそんな文書類はなかったからだ。米国共産党がそこまで完全にソ連の支配体制の一部に成り下がっていたとは想像もしていなかった。
(大した資料ではないかもしれないと思っていたが)その文書が閲覧室に届き、その「ごく一部だけ」と言われるものが、いくつもの台車に積まれて運ばれてきた量を見て我々は腰を抜かした。それは全部で4300以上のファイルに上ることが分かった。
我々はフォルダーの上にたまった分厚いホコリを吹き払って、くくってあったフォルダーのリボンを解き、中にある文書を調べ始めた。ロシア人スタッフが言ったとおり、それらは米国共産党文書のオリジナルだったのであり、ずっと以前に極秘裏に米国からモスクワへ運ばれてきたものだった。
リッツキドニーでのこれらの文書を調査することで我々は二つの本を刊行することができた。「アメリカ共産主義の隠された世界」(日本語版「アメリカ共産党とコミンテルン 地下活動の記録」)(1995)、「アメリカ共産主義のソ連に通じた世界」(1998)である。これら2冊の本で我々は米国共産党とコミンテルンの関係を詳しく吟味し、その結果、これまで米国共産党の歴史をめぐって争われてきた多くの論争に終止符を打つことができた。(つづく)
・・・・・・・・・・・・・
小生思うに、「多くの論争に終止符を打つことができた」のは表向きで、隠れコミュニストは今でもウジャウジャいる。彼らはリベラル≒アカに衣装を変えただけだ。レッドウイルスは変容を繰り返し、常に世界を「一党独裁国」に革命しようと努め、菌を撒きちらしている。人民の上に君臨し、人民を家畜化し、一握りの貴族、殿上人、エリートがこの世の天国を満喫する世界、即ち中共のような国にしたいのだ。病膏肓の「私は正義」病! コロナ並みの悪性菌だ。
前述したようにグーグルとフェイスブックは非常に危険である。言論統制を強め、米国革命を露骨に進めている。アカにとってソ連や中共は「成功モデル」なのだ。そのうち「米中露不可侵条約」を結ぶかもしれない。彼らは世界を米欧組、中亜組、露ユーラシア組に三分割するだろう。
座視していれば日本は確実に「中亜組東海省」になる。核兵器をはじめ軍事力を強化し、自由陣営の協力を得て鉄壁の対中包囲網を創らなければ亡国だ。素人の小生の思い過ごしならいいが、世界情勢を不安視する識者、言論人は増えている感じがする。今ならまだ間に合う。戦争を避けたいのなら中米露に侮られない軍事力、抑止力を持たなければならない。世界は日の出を待っている。
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/266(2021/3/7/日】「ヴェノナ 解読されたソ連の暗号とスパイ活動」の著者、ジョン・アール・ヘインズ、ハーヴェイ・クレアはともに歴史家で、米国の共産主義運動と、ソ連の対米スパイ活動を扱う共著を出版してきた。ヘインズは元アメリカ議会図書館史料部研究員、クレアはエモリー大学名誉教授。
小生は米国占領下の1951年に米軍基地となっていたキャンプ座間の近くで生まれ、3歳の頃まで米軍のジープを見かけると「ギブミーチョコレット!」と手を振っていたそうだ。「あんたは可愛くておねだり上手だったわ」と少年の頃、姉から言われたものである。
しかし、近衛兵の軍歴を買われてキャンプ座間の警備員になっていた父は目の下に米兵に殴られた傷跡があり、いつも「アメ公」と蔑んでいた。小生も父が基地からくすねて来た米国製のプライヤーやカッターなどの道具を見ながら「米国人は確かに技術力はあるが根性では負けるもんか」と子供ながらにいささか複雑な思いだった。
無差別大量殺戮の原爆や空襲、人種差別、ベトナム戦争のことを知ったりすると青少年はまず親米にはならない。戦後経済復興のビジネスでは確かに米国には世話になったが、長じて書物で知った米国民はどういうわけか「反米」的かつ「反日」、そして「容共」的だった。
今思えば、米国や日本の出版界やマスコミはずいぶん昔から共産主義への親和性が強く、自由民主人権法治≒社会主義(共産主義という言葉は忌避されているからほとんど使われていないが中身は同じ)という傾向がある。今でも日本では「容共」、米国では「リベラル≒アカモドキ」がとても目立つ。
だから本書を読み始めて驚いたのは「現在の米国にも“共産主義を危険視”する人がいたのだ」という発見、驚きだった。ポリコレ山にはアカ猿とピンク猿しかいないと思っていたら二足歩行のまっとうな人間がいた!と感動した。闇夜の山道で灯を見つけた!、アカによる言論封殺が著しい米国にはどっこい、絶滅危惧種がまだ生存していたのだ!そんな思い。
本書をアマゾンではこう紹介している。(GAFAの内、GFは複数企業に分割すべし。さらに各国は独自の国際通信ネットワークを持ち、アカに乗っ取られた米国一極依存から脱却すべきだ)
<封印されてきた歴史の真実。第二次世界大戦時、アメリカはソ連の諜報活動に操られていた! 近現代史の書き換えを迫る第一級の史料。江崎道朗氏推薦!「ヴェノナ文書によって、第二次世界大戦だけでなく、対日占領政策と現行憲法制定、そして朝鮮戦争に至る近現代史の見直しが迫られている」
『ヴェノナ文書』とは、アメリカとイギリスの情報機関が、1940~1944年のソ連の暗号を解読したもので、1995年のアメリカの情報公開法によって一斉公開された。本書はその内容を明らかにした『Venona:Decoding Soviet Espionage in America』の日本語訳である(監訳者:京都大学名誉教授 中西輝政)。中西輝政氏が注目する4つのポイント――
1「暗号解読」という営みに対するアメリカをはじめとする主要国の国家的執念の凄さ
2 解読されたソ連暗号通信から明らかになった事実の驚くような中味
3 なぜ米ソの冷戦が始まったのか、という20世紀の大問題に「ヴェノナ」が関わっている
4 かくも重大な世界史的秘密が長期間、多くの人々の眼から隠されてきたことへの驚き>
米国同様に日本でもマスコミ、出版の世界は未だにリベラル≒アカが力を持っているから、彼らにとって不都合な本書はほとんど無視されているようである。前置きが長くなった。以下、同書のキモを紹介していく。
・・・・・・・・・・・・・・
<序章「ヴェノナ」への道>
◆20世紀アメリカ史の見方が根底から変わる:米国政府は1995年まで実に40年以上にわたって大きな秘密を隠していた。第2次世界大戦前後の時期に、米国内のソ連スパイたちがモスクワの諜報本部との間でやり取りした約3000通の秘密通信を米国側が秘密裏に傍受し解読していた記録を「最高機密」として隠し続け、米国民に知らせようとしなかったのである。
米国政府はこの暗号解読作戦を「ヴェノナ作戦」と名付け、暗号を傍受解読した記録を長く「フォートミード」(米軍施設、メリーランド州)に半世紀近く秘匿していた。今日、公開されたこの文書を読んでゆくと、20世紀米国史に対する我々の見方は根底から変わらざるを得なくなるのである。
本書の著者である我々二人はヴェノナ文書を求める旅をモスクワから始めねばならなかった。通信文のオリジナルはプーシキンスカヤ通りの威圧するような灰色のビルに保管されていた。この文書館にはソ連共産党と(配下の国際組織)コミンテルンの膨大な量の文書が(最高機密として)収められている。
◆リッツキドニーの開放性と旧体制の遺物:1991年12月にソ連は崩壊した。エリツィンのロシア連邦政府は旧共産党の文書館を接収、管理権限を自らの手に移し、「ロシア現代史資料保存研究センター」、通称リッツキドニー(現在は「ロシア国立社会政治史文書館」、通称ルガスピ)と改名された。
そして間もなくこの文書館が史上初めて西側の研究者にも公開されることになった。その結果、我々二人は6度にわたってリッツキドニーに調査に出かけ、何週間もかけて米国における共産主義運動の歴史に関する文書の閲覧請求を出し、その記録文書を細かく読み、ノートを取り、大量にコピーを取った。
◆モスクワにあった米国共産党の公式文書:リッツキドニーに通うようになってしばらくした時、ある文書館員が「あなた方は米国共産党の文書にも関心があるのでは?」と尋ねてきた。我々にとって、そもそもモスクワに米国共産党のオリジナル文書が存在している、ということ自体が驚くべき新発見だった。米国内にはそんな文書類はなかったからだ。米国共産党がそこまで完全にソ連の支配体制の一部に成り下がっていたとは想像もしていなかった。
(大した資料ではないかもしれないと思っていたが)その文書が閲覧室に届き、その「ごく一部だけ」と言われるものが、いくつもの台車に積まれて運ばれてきた量を見て我々は腰を抜かした。それは全部で4300以上のファイルに上ることが分かった。
我々はフォルダーの上にたまった分厚いホコリを吹き払って、くくってあったフォルダーのリボンを解き、中にある文書を調べ始めた。ロシア人スタッフが言ったとおり、それらは米国共産党文書のオリジナルだったのであり、ずっと以前に極秘裏に米国からモスクワへ運ばれてきたものだった。
リッツキドニーでのこれらの文書を調査することで我々は二つの本を刊行することができた。「アメリカ共産主義の隠された世界」(日本語版「アメリカ共産党とコミンテルン 地下活動の記録」)(1995)、「アメリカ共産主義のソ連に通じた世界」(1998)である。これら2冊の本で我々は米国共産党とコミンテルンの関係を詳しく吟味し、その結果、これまで米国共産党の歴史をめぐって争われてきた多くの論争に終止符を打つことができた。(つづく)
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小生思うに、「多くの論争に終止符を打つことができた」のは表向きで、隠れコミュニストは今でもウジャウジャいる。彼らはリベラル≒アカに衣装を変えただけだ。レッドウイルスは変容を繰り返し、常に世界を「一党独裁国」に革命しようと努め、菌を撒きちらしている。人民の上に君臨し、人民を家畜化し、一握りの貴族、殿上人、エリートがこの世の天国を満喫する世界、即ち中共のような国にしたいのだ。病膏肓の「私は正義」病! コロナ並みの悪性菌だ。
前述したようにグーグルとフェイスブックは非常に危険である。言論統制を強め、米国革命を露骨に進めている。アカにとってソ連や中共は「成功モデル」なのだ。そのうち「米中露不可侵条約」を結ぶかもしれない。彼らは世界を米欧組、中亜組、露ユーラシア組に三分割するだろう。
座視していれば日本は確実に「中亜組東海省」になる。核兵器をはじめ軍事力を強化し、自由陣営の協力を得て鉄壁の対中包囲網を創らなければ亡国だ。素人の小生の思い過ごしならいいが、世界情勢を不安視する識者、言論人は増えている感じがする。今ならまだ間に合う。戦争を避けたいのなら中米露に侮られない軍事力、抑止力を持たなければならない。世界は日の出を待っている。
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
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