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戦争か、亡国か、決断の秋

2022-06-17 08:33:09 | 日記
戦争か、亡国か、決断の秋
“シーチン”修一 2.0


【雀庵の「大戦序章」56/通算488 2022/6/17/金】久し振りに屋上塔屋の展望台を掃除しようと上がってみたら、直径8センチ、高さ3センチほどの奇妙な丸い物体がある。コンパクトな地雷みたいで、白っぽくて奇妙な模様がある。外側に突起が4つあり、「もしかしたら・・・」と引っくり返したらカメの死骸だった。腹側も甲羅も破られており、腐った臭いがしたのでビニール袋に入れてごみ箱に捨てたが、乾燥したら埋葬してやろう。それにしてもなぜカメが・・・祟りか?・・・


カラスだ! カラスが用水路で捕まえたカメは、頭も手足も引っ込めるから難攻不落である。カラスは爪でガッチリ捕獲し、塔屋の上に落としてカメの甲羅をひびわり、中身を美味しく食べたのだ・・・なんて頭がいいのだろう。「カラスの知能はどのくらい? 他の鳥類より賢いのか?」(科学探偵の日常の謎解き)から。


<脳の大きさを示す数値「脳化指数」は、動物の体全体の大きさに占める脳の大きさの割合を示したもので、ネコを1、人間を7.4~7.8とすると――


イルカ5.3、サル1.7~2.7、カラス1.50、インコ1.40、イヌ1.2、ハト0.25


カラスの「知能指数」(様々な状況や環境に合理的に対処していくための基礎能力)はイギリスの研究によると人間の7歳の知能とほぼ同じという。ジョン・マーズラフ教授(ワシントン大学)によると、ニューカレドニアで捕獲したカラスに足環をはめたところ、5年半経過しても捕獲した人間の顔を覚えていて、近くを通ると威嚇行動をとるという。しかもカラスは、捕獲した人間の情報を仲間に伝えているため、仲間達が足環をはめた“犯人”を見ると襲いかかるという>


人間の友である犬猫より頭がいい・・・ずいぶん昔、山中をドライブしていたらカラスが道路にクルミを置いて車のタイヤで割らしていた。大した知恵者だ。我が庭にカラスが来ると餌場の雀が怖がるので小生は手を叩いて脅してきたが、ほどほどにしないと散歩中に空爆されかねないなあ。カラスは抜群に視力が高く、人間には皆同じ真っ黒にしか見えないが、それぞれ模様を識別できるのだとか。


そう言えば産経の阿比留瑠比記者が「立憲民主党の泉健太代表の発言は何を言っているのか全然分からない」と書いていたが、党内の人にはカラスみたいにちゃんと分かるようになっているのだろうか。


<泉健太は憲法改正について、2017年のアンケートでは「どちらかといえば賛成」と回答。2021年の朝日新聞社、毎日新聞社のアンケートでは「どちらかといえば反対」「反対」と回答。2021年のNHKのアンケートでは「どちらとも言えない」と回答>(WIKI)


小生も「この人何なんだ」と全然分からないが・・・「その時の空気で流れる」「付和雷同」という一貫性(?)はあるわけだ。すごい人材。立民はそういう“柔軟性”のある政治家が多いのだろう。日本では一般に「こいつバカか? 箸にも棒にも掛からぬクズめ!」となるが、そういう人が立民を支持し、あるいは歳費目当てで政治家になるわけだ。


立民と日共を合わせると選挙投票者の20%はその支持者だが、世界を見渡せば珍しくなく、プーチンや習近平の支持率は70~80%と高いようで、日本や欧米の自由民主国は押され気味である*。


(*石附賢実・第一生命研究所「世界自由度ランキングが語る民主主義の凋落と権威主義の台頭/2022年版update ウクライナ情勢で国際秩序が揺らぐ今こそ普遍的価値観が求められる」)https://www.dlri.co.jp/report/ld/185975.html


ニューズウィーク2022/6/14は「プーチンのウクライナ侵略は中共の台湾侵略にどう影響するかという問題を世界に投げかけている」と、ミンシン・ペイ氏(クレアモント・マッケンナ大学教授)の「『ロシア軍化』の病理──ロシア軍と中国人民解放軍の共通の欠点とは?」で警鐘を鳴らしている。以下は全文。


<【腐敗の蔓延、縁故支配、実戦経験不足 両軍には驚くほど多くの共通点があるが、一番の問題とは何か?】ウクライナ戦争の出口は見えてこないが、現時点ではっきり言えることが1つある。この戦争におけるロシア軍の苦戦は、中国の人民解放軍にとって人ごとではない、ということだ。ロシア軍と人民解放軍の間には、共通する欠点がいくつもある。


1つは腐敗の蔓延だ。ロシアには汚職がはびこっていて、腐敗によりロシア軍の能力も大きく損なわれている。この10年間で中国でも多くの軍人が汚職で摘発されたことから考えると、人民解放軍の内部にも腐敗が横行している可能性がある。


2012年11月に中国共産党のトップに立った習近平が反汚職キャンペーンを大々的に展開し、5年間で100人以上の将校が検挙された。軍事の最高機関である中央軍事委員会の副主席(制服組トップ)経験者2人も収賄で逮捕された。捜査中に自殺した中央軍事委のメンバーもいた。


習の反汚職キャンペーンにより、人民解放軍の腐敗が一掃されたのだろうと思う人もいるかもしれない。しかし、その可能性は低い。腐敗を可能にしてきた要素──縁故主義、監視の欠如、秘密主義などはほとんど改められていないからだ。


【中国軍は米軍と戦えるのか】中国の人民解放軍は、ロシア軍と同様の構造的欠点も抱えている。装備偏重の発想、実戦を想定した訓練の不足、お粗末な兵站機能、軍全体の統合作戦能力の欠如などだ。加えて、硬直的なトップダウン型の指揮命令系統に依存しすぎていて、戦場で現場レベルの将校や兵士が主体的に判断して行動することが難しくなっている。


中国とロシアの軍に共通するもう1つの弱点は、政治の影響だ。現在のロシア軍は縁故支配が強いが、旧ソ連の赤軍の文化を色濃く受け継いでいる人民解放軍は、今のロシア軍以上に政治の影響が強い。ソ連崩壊後に共産党の支配を脱却したロシア軍と異なり、人民解放軍は中国共産党の完全な支配下に置かれていて、共産党の一党支配を守ることを最大の任務にしている。


そのため、将校の任命と昇進は、軍人としての資質だけでなく、共産党への忠誠度に大きく左右される。下級将校も任命前に政治的審査が行われる。その結果として、政治と軍の二重の指揮命令系統が並立し、混乱が生まれやすい。


もう1つの共通する弱点は、実戦経験の乏しさだ。ロシア軍はこの30年間、チェチェン、ジョージア、ウクライナ、シリアで比較的小規模な戦争しか経験していない。そのため、ウクライナの全土に攻め込むのに必要な戦闘経験を積めていなかった。


その点では、人民解放軍も同様だ。1979年の中越戦争以来、実際の戦闘を経験していない。90年代以降、中国は軍備の近代化に莫大な投資を行ってきたが、人民解放軍の実戦での戦闘能力は不明だ。


ロシア軍がウクライナで苦戦を強いられていることを考えると、今の人民解放軍が戦争に勝てると言えるだろうか。ましてや、アメリカのような大国を相手にした大掛かりな戦争に勝てるとは楽観できない。


中国政府が人民解放軍を強化するために取れる唯一の現実的な方策は、透明性を大幅に高めることだ。もしロシアでメディアの監視の目が行き届いていれば、軍に根を張っている問題の数々がもっと早い段階で明るみに出て、是正されていただろう。ウクライナ戦争の戦況も、今とは違ったものになっていたかもしれない。


習近平がウクライナ戦争から学ぶべき教訓は、自国で最も秘密主義的な組織である人民解放軍に対する監視をもっと強めるべきだということだ。そうすれば、改革すべき点がいくつも見えてくるに違いない>


戦争学研究家の上岡龍次氏の「中国の軍事的脅威が低下 ウクライナ侵攻で露兵器の弱さ露呈」(Viewpoint 2022/6/14)も興味深い。


<●主役から脇役へ: ロシアがウクライナに侵攻してから、外交の主役はロシアとウクライナになった。中国と北朝鮮の存在は低下し、北朝鮮が弾道ミサイルを何度発射しても脇役にもなれない。中国は武漢ウイルス・パンデミックから存在感が低下。覇権拡大は武漢ウイルスにより頓挫し、貿易も低下して苦しい立場になった。


武漢ウイルス・ワクチンができたはずだが、中国は今になってもロックダウンを実行。これでは国での生産は安定しないので、工場を他国へ移転する企業が増加。中国は世界の工場ではなくなり、主役から脇役への立場に落ちた。


ロシアによるウクライナ侵攻は中国の「一帯一路」を遮断し、中国が世界の工場として機能しないことを示してしまった。すると中国は南シナ海・太平洋での軍事行動を活発化させ、台湾侵攻を臭わせて恫喝するようになった。


●大きく見せる中国の本音: 中国から見れば、台湾が独立すれば中国は戦争を開始する。中国は台湾を中国の一部と見ており、台湾独立を支援する国も敵と見なしている。だがアメリカが台湾への軍事支援を増加させるようになったので、台湾軍の軍事力の向上を止められない。


中国が(台湾と米日など支持国を)恫喝する理由は、人民解放軍の兵器の弱さがあるからだ。ウクライナ侵攻でロシア軍の兵器は、欧米軍の兵器に対して弱いことが明らかになった。特にロシア製戦車は湾岸戦争の時に知られていたが、砲弾が誘爆して砲塔が吹き飛ぶジャック・イン・ザ・ボックス(jack-in-the-box、びっくり箱、以下JBと略す)になる。


湾岸戦争時は輸出仕様の(性能が落ちる)モンキーモデルで誤魔化せたが、ウクライナ侵攻は本国仕様もJBであることを宣伝した。これでロシア製兵器は生存性が低いし、性能も悪いことが明らかになり、採用した軍隊は脅威度を下げてしまう。


ならばロシア製兵器を採用した人民解放軍はどうなる? 人民解放軍で独自改修を行ったとしても根本的な問題を解決しない。ならばロシア軍戦車を撃破した対戦車兵器を保有する軍隊は人民解放軍との戦闘を恐れない。それよりも安心して自軍の兵器を使える。仮想敵国が人民解放軍を恐れないと困るのが現実。そこで戦争を売り付けて中国が怖い国だと思わせたいのだ。


しかも中国は核兵器で脅す。「人民解放軍は戦争に勝てないから」核兵器で脅すということ。人民解放軍で戦争に勝てるなら核兵器を脅しに使わない。脅威度の低下したロシア製系列が多い人民解放軍を恐れる理由はない。人民解放軍の数は多いとしても、ロシア製よりも性能が低いなら脅威にはならない。これは明らかだから、中国は堂々と核兵器に依存するのだ。


●頼れるのは核兵器だけ: 今の人民解放軍は数だけは多い。仮に人民解放軍がアメリカ軍と戦闘するなら、質が物を言う空戦と海戦。ウクライナ軍に提供した欧米の地対空ミサイルは戦果を出しており、ロシア系列の戦闘機を採用する人民解放軍の機体は的でしかない。さらに戦闘機同士の空中戦となれば、年間飛行時間200時間を超えるアメリカ軍パイロットの方が有利。何故なら、年間飛行時間200時間を超えるのはアメリカ軍だけ。


人民解放軍の戦闘機は脅威度が低下し、さらに年間飛行時間でアメリカ軍に及ばない。こうなると空対空ミサイル・電子機器・戦闘機の性能差で人民解放軍に勝ち目はない。さらに電子戦機や空中警戒管制機などとの運用になれば、人民解放軍はアメリカ軍に及ばない。


ウクライナ侵攻でロシア製兵器の弱さが明らかになると、これまでの人民解放軍脅威論は不発。人民解放軍は数で南シナ海・太平洋で圧倒しようとしているが、他の部隊や兵器との統合運用が未熟。それに対してアメリカ軍は、陸・海・空・海兵隊の統合運用が当たり前。そうなれば、人民解放軍は質と量で劣る立場。それを理解しているから核兵器に依存する。もはや人民解放軍は核兵器しか頼れないのだ。


●後方支援の弱さ: ロシア軍と人民解放軍に共通しているのは後方支援の弱さ。基本的には戦闘部隊40%:後方支援部隊60%だが、アメリカ軍は戦闘部隊35%:後方支援部隊65%にしている。後方支援を優先することで、アメリカ軍は世界各地で展開できることと、継続的な戦闘ができるようになっている。


だがロシア軍は帝政ロシア軍から受け継ぐ戦闘部隊50%:後方支援部隊50%の比率。これは国内戦型であり、国内で戦闘することが前提の軍隊。一度大規模な戦闘を行うと、1ヶ月から2ヶ月の期間を要して次の大規模な戦闘になる。つまり、戦闘開始とともに圧倒的な数と火力で敵を磨り潰す。だが敵が抵抗すると結果が出ない。


人民解放軍は旧ソ連軍を手本としているし、人民解放軍も国内戦向けの軍隊。人民解放軍は中国共産党の私兵であり、人民の反乱に備えた武装集団。だから外国軍との戦闘は二の次で、実際に中越戦争(1979)でベトナムに侵攻したが敗北している。


●中国の暴発を待つ欧米: 人民解放軍の脅威度が低下したのだから中国としては放置できない。だから核兵器を使って脅す。だが偶発的な戦闘が大規模な戦闘に発展することは否定できない。何故なら、アメリカ軍としては脅威度が低下したなら人民解放軍を潰す好機。偶発的な戦闘を大規模な戦闘に変えれば問題を排除できる。そうなると南シナ海・太平洋の問題を解決し、戦力を欧州と中東に移動できる。


仮に人民解放軍が台湾に侵攻すれば、欧米はチベット・東トルキスタンを軍事支援して間接的な戦争を開始するだろう。チベット・東トルキスタンは南シナ海の反対側。これらの国で独立戦争が開始されたら、人民解放軍を分散しなければならない。そうなれば、台湾侵攻部隊は増加しないし兵站の分散で補給が困難になる。


中国の暴発はチベット・東トルキスタンが解放される未来。しかも人民解放軍の脅威度が低いとなれば、戦闘を望むのが欧米の本音だろう。実際に中国が核兵器で脅しても脅威と認識していない。これは欧米が中国の暴発を待っている証だ。むしろ、今後は中国が暴発するように仕向けるだろう>


特に中共の空軍はロシア製戦闘機などのライセンス生産が多く、性能を落としたモンキーモデルらしい。このために一世代遅れのスキージャンプ台方式の空母「遼寧」(ロシアがウクライナで建造していたが廃棄処分したもの)の艦載機はパワーが足りずに十分な兵器を装備できないとか。2隻目の空母「山東」は初の国産空母だが、これもスキージャンプ台方式である。いずれも訓練用なのだろうが、戦闘機、空母自体の性能が怪しい上に「空母打撃群」としての運用ノウハウ取得は緒についたばかりではないか。そもそも中国は大昔から内陸国家であり、海軍自体の歴史や実戦経験、運用ノウハウがすこぶる浅い。


<1949年、人民解放軍の中で舟艇を装備していた部隊が「解放軍海軍」として独立し、発足した。当初は第二艦隊叛乱事件などで中華民国海軍から接収した旗艦の重慶や旧日本海軍の砲艦と海防艦、アメリカ製のLST輸送艦などや民間の輸送船やジャンク船、漁船などに武装を施した特設艦船などを戦力にしていた。


後にそれらはソ連から供与された鞍山級駆逐艦や魚雷艇、ウィスキー型潜水艦などに取って代わられた。60年代からは中ソ対立により自力での艦艇建造に着手。文化大革命の混乱による停滞期を挟んで70年代後半には独自に設計した旅大型駆逐艦や漢級原子力潜水艦を建造できるようになった。国共内戦や南シナ海での領土紛争に出動し、小規模な海戦など実戦を経験している>(WIKI)


現在の海軍は海上を自由に動き回り、搭載する航空機、ミサイルにより敵の陸海軍事施設を破壊するのが主要任務だ。まるで「移動式の巨大な軍事基地」。今は「空母打撃群」と呼ばれているが、第一次世界大戦後の1930年頃から複数の軍艦による機動的な運用が研究されていったようだ。


米国の空母打撃群の編成は、例えば空母(旗艦)×1、随伴艦がミサイル巡洋艦×1(イージス艦)、ミサイル駆逐艦×2(イージス艦)、攻撃型原子力潜水艦×1、補給艦×1など。空母には複数の飛行隊(航空隊)からなる「空母航空団」が編制されており、戦闘攻撃機、電子戦機、早期警戒機、輸送機、ヘリコプターも含め70機前後程とか(WIKI)。


まるでオーケストラの指揮者みたいに余程の頭脳と経験がなければ統合的な運用はできないだろうが、空母打撃群は1日当たり1億円の運用費が掛かるとか。米国は空母打撃群を11個保有しているらしいから年間4000億円、人件費、燃料費、メンテナンス費などを加えると莫大で、それを含めた2022会計年度(21年10月~22年9月)の国防関連予算は7530億ドル=約82兆6000億円(産経2021/4/10)という。ちなみに2022年度の我が国の防衛費はGDP比1%の約5兆4000億円。米国の1割どころかたったの6.5%!


国破れて山河在り 城春にして草木深し 皇居跡地に五星紅旗たなびき 一人涙をそそぐのみ・・・中露北と戦いますか、それともニッポン止めますか? 戦争か、亡国か、決断の秋である。
・・・・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
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バイデン+プーチンという人災

2022-06-15 10:40:57 | 日記
バイデン+プーチンという人災
“シーチン”修一 2.0


【雀庵の「大戦序章」55/通算487 2022/6/15/水】「天職」という言葉が好きだ。調べたら<1:天から授かった職業。また、その人の天性に最も合った職業。「医を天職と心得て励む」 2:天子が国家を統治する職務。 3:遊女の等級の天職。太夫の次の位。天神>とある(goo辞書)。


お娼妓さんが登場するとはびっくりだ。関西の遊女の位は上から「太夫」「天神(天職)」「端」で、「天神はエリートである太夫候補。性技はもちろん、芸事も習わせて高い教養を身につけさせていた」という。すごい世界だなあ。ちなみに江戸吉原の初期の序列は太夫、格子、端女郎(はしじょろう)だったとか。


学問の神様として受験生がすがる菅原道真公 は「天神様」として親しまれているが、
「東風(こち)吹かば 匂い起こせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」、九州への配流を嘆いた(延喜元年/901年)。


東風吹かば 武器を寄こせよ 民主国 参戦なしとて 宇国忘れそ・・・今日のウクライナは明日のわが身、自由民主圏はプーチン・ロシアへ圧力を! 小生は同志あるを信じてアジるしかできないが、嗚呼、嘆かわしい限りだ、古人曰く「真面目な話は暗くなる」。


その「天神」がお娼妓さんの格付けになっていたとは、今の見方ではナンカナーの感じだが、当時は遊郭の看板である太夫は花魁(おいらん=花の女王)とも呼ばれていた。


江戸時代から明治あたりまでは落語の「紺屋高尾」の高尾太夫みたいに太夫、花魁は大スターであり、維新前後に来日した異人さんは大和撫子の可愛さにビックリ、メロメロ、さらに浅草寺の祭りに太夫の浮世絵が飾られていて「娼婦を祀る・・・おお、不思議の国ニッポン、私には分かりません!」とまたまたビックリしたという。


お娼妓さんと芸者・・・夏彦翁は「色を売るか、芸を売るかの違いというが、芸者も裏では色を売っていた」と言う。いずれも花柳界における職業婦人であり、男に対して物怖じしないので、明治の元勲は意識的に彼女らを細君にしたとか。西洋式パーティは夫人同伴だから、気後れしない丁々発止の「できる女」が必要だったのだろう。男どもを手玉に取るのは得意だし・・・フランスでは高級娼婦が主催するサロンが人気だったが、いずこの国でも似たようなものだろう。


嗚呼、それから幾星霜、今の撫子は強くなり過ぎてしまった、過ぎたるは猶及ばざるが如し、小生なんぞ何となく慈悲で飼われている老犬みたいだ、クーンクーン・・・


で、「天職」の話。「仕事が趣味、生き甲斐でもある人」=天職原理主義派と、「仕事は趣味や生き甲斐のためのカネ稼ぎという人」=報酬原理主義派がいる。もちろんその中間のような「今の仕事が好きでもないし、と言って嫌いでもない、報酬に満足しているわけではないけれど生活の糧として働かざるを得ないし」という生活費派もいる。大体この「天職派」「報酬派」「生活派」の3派ではないか。


懇意の公認会計士に聞いたら「別に好きな仕事というわけではないし、ハードな仕事だけれど、報酬がいいから・・・」と言っていた。カネを貯めて故郷に帰り、親の世話や趣味のゴルフでのんびり過ごしたいらしい。まあ、人それぞれ。男は元来保守的なのか、定年退職すると故郷に戻りたいという人が多いようだ。特に長男坊だと老親の面倒も看なければ・・・という思いもあるのだろう。「報酬派」のひとつのパターンのようだが、実家が気候温暖な南の人が多いようだ。寒いところは敬遠される・・・


小生は「天職派」で、もともと物欲があまりなかったので報酬は大したことはなかったが、結果的に共稼ぎを強いたのは、今振り返ると心が動揺する。クソババアめ、なんて心の中でも思ってはいけないが、複雑な気持ちだ、クーンクーン・・・


同情を買うためにペットや弱者を装うのは珍しくないだろうが、「善人の振りをする」「被害者面をする」とかの狡猾なワル≒アカも多いから「許しません、自滅するまでは」と警戒した方がいい。お人好しや終日TV漬けの無知な善人は騙されやすいから、周囲が注意してあげないと・・・


ロシア正教会の祈祷師“怪僧ラスプーチン”みたいな佐藤優を小生は「革マルのボスのよう」と怪しんでいるが、彼の昨年6月の著書「還暦からの人生戦略」で、池上彰と対談してこう語っている。


【池上】会社人生を考えた時、リタイアしたあと、前の職場や自分を全否定しない働き方をすることが大事ではないでしょうか。「結局、そりゃ失敗もいろいろあったし、イヤな思いもいろいろしたけど、全体としてはまあよかったよね」と言えるような働き方をしたいものです。


【佐藤】よくわかりますね。池上さんはNHK職員時代の前半と、独立した後の後半の2つの時代があって、仕事の方向性に乖離がないのは素晴らしいことです。例えばNHKを辞めた後にNHKを叩く人、朝日新聞を辞めた後は朝日新聞を叩くのに残りの人生を掛ける人がよくいる。それが残りの人生ということになると、「あなたの前半の人生は何だったの?」っていう話になる。


【池上】そう思います。佐藤さんは前半と後半であれだけの“断層”があっても、やっぱり外交や国益を一番に考えている。これは大事なことですよ。


【佐藤】私もある局面では外務省とケンカしましたが、外務省での経験を全面的に否定しているわけじゃないし、作家としての活動にも生かされている。自分の前半生を否定する人は、後半の前半生も否定することになると私は考えます。それはさみしいことです。


ロシアのプーチン大統領は「インテリジェンスの仕事をする者に、元インテリジェンス・オフィサーは存在しない」というのです。つまりその仕事についたら、終生その職業的良心からは離れることはできないのだと。


【池上】どんな仕事であれ誠実に向き合った人はそうなるでしょう。そうやって自分の仕事に真摯に向き合えた人こそが、幸せになれるのだと思います。
・・・・・・・
よー言うわ、佐藤も池上もまるで脳内お花畑≒リベラルを装うアカみたいだ。佐藤はキリスト教プロテスタント・カルヴァン派の信者とか。彼はカルヴァン派の同志社大卒・神学修士で、同大神学部客員教授も務めている。


ネットによるとカルヴァン派には「予定説」がある。「あなたが天国に行くかどうかは神によって定められている」というもの。しかし「自分は天国に行くんだ」という前提で、それに値するような禁欲的できちんとした人生を送りなさいという教えらしい。


池上は子供の頃に、吉野源三郎の子ども向け小説「君たちはどう生きるか」と、ドイツ共産主義者ローザ・ルクセンブルクの生き方に感化されたらしい。吉野は戦後に岩波を乗っ取った日共の「隠れ党員」じゃないかと小生は嫌っており、小生の長女が「君たちはどう生きるか」を読みたいと言ったので、「あの小説は『卑怯なことをしても謝れば許される』というとんでもない本だから読むと人生を間違う」とアドバイスしたものだ。ローザは「ドイツ共産党の生みの親」だが、ドイツ社会民主党(SPD)との内ゲバで殺され遺棄された。


神への信仰、アカへの信仰は自由だが、何かをきっかけに、それまで信じていたことに疑問を感じて転向することもまた自由だ。子曰く「過ちては改むるに憚ること勿れ、過ちて改めざる、是を過ちと謂う」。


小生には「極道一直線」に見えるプーチン・ロシアだが、彼自身は佐藤と池上が唱える「職業的良心、自分の仕事に誠実、真摯に向き合っている」、そして邪魔する悪を許さずに好き放題に日々殺しまくっている。佐藤と池上がそれを知らないはずはない。承知しながら日本は「外交や国益を一番に考えろ」と指南する。長い物には巻かれろ、と言いたいのか?


「正義はやがて国を亡ぼす」「みんな正義が大好きだ」と夏彦翁は言った。小生は「我にも正義、彼にも正義、戦争は正義と正義のぶつかり合い」としばしば書いている。「外交や国益を一番に考えろ」、これは政治の一丁目一番地だが、戦争になれば戦うか、降参するか、逃げるか、中立を保つしかない。


参戦すれば「勝てば官軍、負ければ賊軍」、天国か地獄かの分かれ道になる。第2次大戦でFDRルーズベルト(アカ後に痴呆症?)の米国は日本を挑発する真珠湾トリック&トラップで国民を騙して参戦した。


リスクは大きいが、勝てばこの世の天国で、確かに「唯一の戦勝国」になった米国はそれを謳歌した。だが50年ほどしか旨味はなかった。天国維持のために軍事費などで莫大なカネがかかり、弱体化が避けられなかった。「米国は世界の警察官ではない」と軽佻浮薄なオバマは宣言した(2013年9月)。露中北は大喜びしたろう。


その一方で第2次大戦に負けた日独。負ければろくなことにはならないが、軍事費などの負担が小さいから経済強化にひたすら邁進し、50年ほどで復活した、というのは興味深い。(例えば囚人を監視していたら、それが“保護”になって結果的にモンスターになってしまった、というのを「逆説の論理」と言うらしい)


大戦から距離を置く「中立」という選択肢もある。何となく無難で良さそうだ。今のロシアによるウクライナ侵略戦争でも「関与しない方がいい、距離を置くべし」という意見は結構ある。しかし「中立」は「戦勝国からも敗戦国からも嫌われる」という大きなリスクがある。


例えば第2次大戦で「反欧米、親独伊日だが中立を保つ」道を選んだアルゼンチン。無傷の同国は戦後に「世界有数の裕福な国」になったのだが・・・


「戦後のアルゼンチンはラテンアメリカで最も中産階級の層が厚い国となった。1952年には対外債務を完全に解消、年末には50億米ドルの債権国となった」(WIKI)。しかし、欧州などが戦後復興を進めていくに従い輸出の戦後特需が伸び悩んできて、1952年の第二次五カ年計画では、工業以上に農業生産を推進するようになり、「1950年代と60年代のはじめに、アルゼンチン経済はラテンアメリカ諸国と同様に低成長になった」という。


工業化を進めないとジリ貧になる、というのは世界の常識だが、先進国は必死で最先端技術を開発しているので中進国はまず一流にはなれない。いわゆる「中進国の罠」で、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカで構成、さらにアルゼンチンとインドネシアを加える動きがある)も近年では話題にならなくなっている。


アルゼンチンの場合は伝統的に共産主義計画経済への志向、かつ反米意識が強いようで、JETROの2022/5/23ビジネス短信では「4月のインフレ率は6.0%、年率は過去30年間で最高の58%」・・・「中立」は理想どころか国家の信用をなくして「孤立」「停滞」「亡国」になることを示しているよう。


佐藤や池上のような「賢者を装うパープリン」は掃いて捨てたくなるほどいっぱいいる。佐藤や一緒に刑務所に行った同志の鈴木宗男、さらに首相経験者の安倍晋三、森喜朗・・・みんなプーチンに騙された。安倍氏は相当頭にきているようだが、「アカを信じたら確実に裏切られる」ということを痛切に学んだのは安倍、森氏だけのようで、他の連中は蛙の面に○○、まったく変化なし。危機感=センサーは才能なのだ。産経2022/6/14、加藤良三・元駐米大使の「正論:自助努力こそ安全保障の要諦だ」から。


<★緊迫感に欠ける日本国民の傾向★ 国の存続をかけて戦う最終的な意思と現実の行動を伴わない法的保証は案外頼りないものとなる可能性がある。いざという場合、台湾、日本に「ゼレンスキー」に相当するリーダーは存在するか? 日本国民、台湾人民は身を捨てて国の存続のために戦う意思と実行力を有するか? ここが究極的な分かれ目だ。


その点で気になるのは日本における緊迫感の欠如ともいうべき長きに亘る国民的傾向である。平成25(2013)年に統計数理研究所が行った国民性調査で日本人の82%が「次も日本に生まれたい」と回答。韓国の調査では、韓国人の70%が「次は韓国に生まれたくない」と回答している。


平成26(2014)年にギャラップ・ウインが世界64カ国で行った世論調査で「国のために戦うか」との問いに対して、ウクライナ人は62%がイエスと答え、アメリカ人は44%。日本は「64カ国中最低」の11%だった。韓国は42%がイエスと答えている。


ウクライナ危機前に発表された内閣府の世論調査で日本のアメリカおよびアメリカ人に対する好感度は88.5%(中国に対しては20.6%、ロシアに対しては13.1%)だった。時間のずれがあるとはいえ、「次も日本に生まれたい」82%と「国のために戦う」11%の対比・落差は衝撃的である。


★他者依存では平和を保てない★ 今の平和で安穏な生活環境は変えたくないが、それを守るため自ら身を挺して戦う気はない。有事の場合は親切なアメリカ軍と自衛隊に頑張ってもらうのだという他者依存症の表れであろう。


ウクライナ情勢を見てもサイバー、AI、電子技術の重要性が増し、「軍事」「非軍事」の境界が消滅しつつある現代において一部マスメデイアや学術界の「平和」イコール「非軍事」という化石のごとき幻想を断てずにいる日本の姿は浮世離れして見える。


今後日本の安全を確保する主役はまず日本であり、日本の自助努力があって日米安保の実効性、信頼性が増す。逆にそれ以外の途がないというのが世界の常識であることを肝に銘ずべきときである。これは決してオオカミ少年の戯言ではない>


オオカミ少年は叫ぶ、「プーチンが来る、習近平が来る、金正恩が来る、みんな気を付けて! 核ミサイルを持って! しっかり備えて!」。


ヘタレの左巻きバイデン・民主党が元祖左巻き本舗のプーチンにウクライナ侵略を決断させたのだ。米国はなめられたのだ。何をするか分かったものではないトランプ政権が続いていたらプーチンのウクライナ侵略はなかったろう。


災い転じて福となす、バイデン+プーチンのクレイジーペアが図らずも各国に国防意識を目覚めさせたのは結構なことで、今年のノーベル平和賞かイグノーベル賞は間違いないだろう。二人ともさっさと消えてくれ。
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核なき世界は地獄を招く

2022-06-12 16:46:29 | 日記
核なき世界は地獄を招く
“シーチン”修一 2.0


【雀庵の「大戦序章」54/通算486 2022/6/12/日】あれもやりたい、これもやりたいという性分だから毎日が慌ただしいが、6/10(金)は菩提寺のNさんに頼まれて講演したので、すこぶる付きの忙しさだった。テーマは「話を聞きだす取材術」。


通常は午前中は家事、執筆、散歩、午後1時の昼食後は2時まで昼寝して気力体力を回復させるのだが、講演は2時からなので休む間もなく、どうにかこなして笑いもとったから75~80点あたりかとほっとしたものの、もう心技体はヘロヘロ、帰宅してベッドに倒れ込んで遅ればせの昼寝。「あと数年の寿命かなあ・・・」と何となく弱気になってしまった。


目覚めてからフェイスブックを開いて普段は触れもしないボタンを押したら、福岡・九州取材でお世話になっていた先輩、通称「テラさん」がナント6年前に亡くなっていたことを知ってびっくりした。娘さんからの報告だった。


<近畿日本ツーリスト・寺崎○○ 2016年11月18日:11/15 (火)朝 父、寺崎○○が胃がんにより他界致しました。先日71歳のお誕生日を迎えたばかりでした。本日までに通夜・葬儀を済ませましたことをご報告させていただきます。父の交友関係が分からず、このような形でのご報告となり申し訳ありません。父は今ごろ、母に会える喜びに胸を躍らせていることでしょう。


今月いっぱいは、父の携帯は解約せずにいようと思っています。何かありましたら父の携帯、またはFacebookのメールにてご連絡下さい。取り急ぎご報告まで。長女:○○>


71歳・・・今の小生と同じ、胃袋がないのも同じ、カネに執着しないのも同じ、ひたすら夢を追うのも同じ、ノー天気・・・考えてみればテラさんと小生は随分似ているなあ。近畿日本ツーリスト退職後は人脈を活かして、福岡のおしゃれな「シーサイドももち」でトラベルジャーナル誌の九州支局長をしていたが、出来高払いのようであまり芳しくなく、それでもBMWで通勤していた。後に玄界灘を挟んだ韓国の仏教寺院を観光資源としてアピールしようと「韓の国三十三観音聖地 日本事務局」を立ち上げたが、ビジネスというより趣味みたいだった。


ハッピーゴーラッキーな奥さん(スナックのオーナー)に飼われているペットとかヒモみたいな感じで、「何となくパラサイト」、それもまた小生のような・・・定年退職すると男はそんなものか? お母ちゃんに育てられ、最後はお母ちゃんにケアされて成仏・・・女を敵にしてはいけないなあ、絶対に味方にしておく方がいい、「退役男は老犬の如くに振舞うべし」、これは結構、真実ではないか。


こんなことを考えていたら共同通信6/10「生きがい感じず=高齢者2割 22年版白書」があった。


<内閣府の調査で、65歳以上の20%程度が「生きがいを感じていない」と回答したことが10日分かった。政府はこうした内容を盛り込んだ2022年版高齢社会白書を14日に閣議決定。「高齢者が満ち足りた人生を送るためには、身近な地域での居場所や役割、友人・仲間とのつながりを持つことが重要だ」と指摘する。


調査は昨年12月に実施。65歳以上の2049人の回答を分析した。喜びや楽しみといった生きがいを感じる程度を尋ねると「あまり感じていない」が17.8%、「全く感じていない」2.7%。「十分感じている」「多少感じている」は計72.3%。残りは「不明・無回答」だった>


加齢による「老人性鬱」の人が結構いるのだろう。とりあえずやるべきことはやったのだろうから「もういいじゃないか」という感じもするが、生き甲斐があれば元気になるのは確かだ。子育て後の生き甲斐というのは本来、与えられるのではなく自分で見つけるものだが、「何をするのも億劫」となったら、そういう気力も起こらないのだろう。既に鬱病だから、自殺しないように医者に行くしかないのではないか。


自分で病識を感じたら、家事でも遊び・運動でも学びでもボランティアでも何かを始めると良さそうだ。


小生の場合は2001年の9.11テロで会社を畳まざるを得なくなり、2003年春に会社整理が一段落した際は「やるべきことはやった」と心身とも疲れ果てていた。「さて、これからどうするか、ひとまずは休息しよう」とほっとした途端に胃がんが発覚し、術後はさらに肝がんが疑われて、抗がん剤の影響で「ああ、もう俺には来年がないんだ」と気力も体力も萎え果てていた。


そんな時に渡部亮次郎氏の「頂門の一針」を知って、やがて拙文を投稿するようになった。2016年秋にはアル中が高じて脳ミソが壊れたものの断酒により、今はどうにか「何となくマトモ」になってきたと思う。気力、体力、読書力、記憶力、思考力は加齢とともに衰えてはいるけれど、まあ日々忙しく、かつ楽しく過ごせるのは幸せなことだ。


そう言えば父は小生にまったくというほど干渉しなかったが、「国民年金や厚生年金だけは掛けておけ」「どんな仕事でも中途半端はダメだ、手を抜くな」とは言った。どういう訳かこの二つだけは覚えており、その訓示は実に正論だ。


正論と言えば小生は「我にも正義、彼にも正義、戦争は正義と正義のぶつかり合い」としばしば書くが、大昔から歴史は「戦史」であり、勝者が正義、正論になる。


最近お気に入りの散歩コース「緑ヶ丘霊園」でようやく「作延(さくのべ)城址」史跡を発見できた(6月11日)。霊園を地元民は「津田山霊園」と呼んでいるが、JR南武線津田山駅から踏切を渡れば広大な森が続いている。「作延城址史跡―→」の案内板はあるのだが、緑に囲まれているので探し出すのに30分もかかってしまった。作延城址碑にはこう書かれていた。


<多摩川の右岸に沿ってのびる多摩丘陵は、自然の要害をなし、中世の頃鎌倉を守る外側の防衛線として点々と山城が築かれました。今日、その伝承されるものには、小沢城、枡形城、作延城などがあり、また源氏の祈願所で頼朝の弟、全成が院主となった威光寺(現・妙楽寺)も丘陵の一画を占めていました。


当地は、山城を構えるのにふさわしい地形であり、「新編武蔵風土記稿」はこの付近を作延城の跡と推定しています。なお、世間では鎌倉時代の初期、ここから西4キロメートルの枡形山(現生田緑地)に本拠を構えた稲毛三郎重成が築いたものと言われています>
https://sirotabi.com/10415/


この複数の山城=要塞は、鎌倉幕府(源氏、北条氏)が西からの武田勢力、北からの上杉勢力の侵攻を迎撃するために造られたと小生は思っていたが、どうも違っていたようだ。


文治元年(1185年)3月24日の壇ノ浦の戦いで平氏は滅亡したことになっているが、その残党は西日本や九州の山中に逃れ、当初は再起を期していたらしい(安藤慶一郎編著「東海 ムラの生活誌」の「落ち武者が開いたムラ 愛知県北設楽軍郡富山村」)。頼朝による武家政権の成立過程(1180~1192年)では関東地方でも平家支持の残存勢力が残っていたので、作延城などもそれに備えた砦だったようだ。


作延城址碑を書き写していたら頭にポコンと何かが落ちてきた。何だろうと見たら黄色い大きな梅で、上を見たら梅の木があり、また落ちてきた。足元には計9つあり「梅干にしてくれ」ということだろう、お土産にもらってきた。散歩していても狩猟採集の縄文人みたいだ。


6/11の産経読書ページの「ロングセラーを読む」は「史上最大の作戦」を取り上げていた。ノルマンディー上陸作戦(Invasion of Normandy)、「1944年6月6日に連合軍によって行われたドイツ占領下の北西ヨーロッパへの侵攻作戦」(WIKI)である。花房 壮記者は書評の最後にこう書いている。


「もちろん連合軍側の奇襲成功の裏では多くの犠牲者も出したが、この上陸作戦を察知しながら陽動作戦と思い込み、初動で致命的なミスをしたドイツ側の愚行が相殺されることはない。リーダーシップを考える上でも示唆に富む一冊だ」


「ドイツ側の愚行」?・・・勝った方が「正義」と称賛され、負けた方が「悪、無謀、無策、ドジ、バカ」と非難されるのは当たり前だが、産経の記者なら冷静に「鳥の目、虫の目、魚の目」で書評した方がいいのではないか。WIKIにはこうあった。


<アイゼンハワーは、大きな損害を受けることなく上陸作戦が成功したことについて以下のように分析した。


「オマハを除くノルマンディの全海岸で、我々が比較的軽い損害しかうけなかったのは、主として機動力をつかった新機軸が成功したのと、奇襲の第一波として大量の機甲部隊を上陸させたのが、上陸部隊の兵士に物心両面にわたって、驚くような効果をあたえたからだ。機甲部隊の援助がなかったら、奇襲部隊が上陸地点を強固に確保できたかどうか疑わしい」


この上陸作戦でもっとも損害を被ったのはドイツ軍でも連合軍でもなく、戦場となったノルマンディの住民たちであった。上陸前空襲によって、24時間以内に死んだノルマンディの住民は、D-デイ(作戦決行日)におけるアメリカ軍の死者の2倍以上の3,000人にも達した。そして、“ノルマンディ解放”までにドイツ軍に殺害されたり、戦闘に巻き込まれて死亡した市民は19,890人にも及び、他にも大量の負傷者が生じた。


これとは別に、上陸前の連合軍による準備爆撃でD-デイまでにノルマンディを中心として15,000人の住民が死亡し、負傷者は19,000人にも達した。これはノルマンディ解放までにアメリカ軍が被った戦死者数(戦死1,465~2,501)を遥かに超える人数であり、連合軍の空爆で死亡したフランス国民の総数は70,000人にも達し、ドイツ軍の空襲によって死亡したイギリス国民の人数*を大きく上回っている>*ロンドン大空襲の民間人死者は43,000人以上、100万人以上が家を失った。


勝者とか一方の側の見解やプロパガンダを、あたかも史実とか現実のように受け入れ拡散するというのは、できる限り正確な報道を旨とする記者なら避けるべきだ。解釈が分かれる事柄なら「両論併記」するのがルールではないか。


まあ、これは概ね平時での話で、戦時になれば「戦意高揚」になりそうだが・・・だからこそ戦争抑止力、報復力を高めなければならないということだ。「核なき世界」はブレーキがない車と同じで、永遠に殺戮と破壊の地獄になる。核武装を怠れば共産主義独裁を国是とする中露北の侵略を招き、自由民主を良しとする世界秩序は崩壊するだろう。平和を願って非核に努めることが、逆に戦争を招いてしまう。


熊やライオンの肉食獣と羊やシカの草食獣を同じエリアに入れたらどうなるか・・・食われるのが嫌なら肉食獣と草食獣の間にフェンスを造り、隔離するのが当然だ。核の脅しには核をもって抑止する。冷静になって考えれば、それ以外にない。自らの命を敵の善意を信じて敵に託す・・・愚の骨頂で、それを主張するのは確信犯的あるいは無知蒙昧な敵の工作員=共産主義信者だからだろう。有権者の2割は日共、立民を支持する「我らの内なる敵」である。国政選挙、地方選挙で駆除すべし。


今日は徒然草みたいなブログをチョロチョロ書きながらチャリ散歩、梅干し漬け、夕食の手巻き寿司、稲荷寿司の準備もできた。体力が戻ってきたようで、いい一日だった。
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ウクライナ人の警鐘と明日の世界

2022-06-10 06:42:25 | 日記
ウクライナ人の警鐘と明日の世界
“シーチン”修一 2.0


【雀庵の「大戦序章」53/通算485 2022/6/10/金】いつ倒れても悔いないようにと朝から晩まで家事、趣味、勉強、執筆に励んでいるが、家系図作成やお盆の塔婆申し込み、講演の練習などもあって、もう倒れそうだ。多動児(爺)だからノンビリできないで焦りまくっている・・・で、原稿を送り一仕事を終えた後の半日とか一日のノンビリマッタリ解放感、これがまたグッドで、大いに癒される。忙中閑ありを真似れば「3日忙中、1日閑あり」か。閑話休題。


グレンコ・アンドリー氏は35歳の若手論客。小生は氏の論稿は2本ほどしか読んだことがなかったが、nippon.com 2022/6/6に「ウクライナ出身」とあったので俄然興味を覚えた。それは谷田(たにだ)邦一氏によるインタビュー記事「ウクライナ侵攻の教訓『環太平洋版NATO』の必要性」で、谷田氏はアカの牙城、朝日出身者なのでナンカナーの感じがしたが、一応読んでみた。以下抜粋。


<ウクライナ出身で日本で活動中の国際政治学者、グレンコ・アンドリー(GURENKO Andrii)氏は、2014年のロシアのクリミア併合時から、プーチン露大統領の危険性について日本人に警鐘を鳴らし続けてきた。今、日本はウクライナの教訓から何を学ぶべきか。グレンコ氏は北大西洋条約機構(NATO)を例にとって、ウクライナの轍を踏まないための方策を提言する。
    ◇   ◇   ◇
【国学研究者から国際政治学者へ】――グレンコさんは2010年から1年間、早稲田大学に語学留学され、一度帰国。その後、2013年からは京都大学へと留学先を移し、本居宣長の研究をされていますね。なぜ日本に関心を持たれたのですか。


[グレンコ]子どもの頃から世界の歴史に関する本を読むのが好きで、日本はユニークな歴史の国という印象がありました。戦国時代という激しい戦乱の時代があったかと思えば、長い鎖国の時代があり、第2次世界大戦では多大な犠牲を払い敗北しましたが、その後、急速な発展を遂げました。この激しい振幅と起伏のある歴史に魅了されました。


本居宣長を研究したのは、日本を知るにはその根底にある神道を理解する必要があると考えたからです。本居宣長の思想に脈打つ神道の精神を研究したことが今も日本人を理解するのに非常に役に立っています。神道の聖地である伊勢神宮や出雲大社が近いという地理的条件も京都大学を選んだ理由の一つです。


――しかし、神道や国学の研究者だったグレンコさんは、2016年にアパ日本再興財団主催の懸賞論文に「ウクライナ情勢から日本が学ぶべきこと 真の平和を築くために何が重要なのか」という論文を投稿され、学生部門優秀賞を受賞。以来、国際政治学研究の道へ進み、今に至っています。このドラスチックな転身の背景には何があったのでしょうか。


[グレンコ]2014年のロシアによるクリミア併合がきっかけでした。そこで、自分ができることは何だろうと考えたのです。


1つはウクライナの立場を伝えること。ロシアのプロパガンダを否定し、ウクライナは純然たる被害者であることを示すべきと考えました。もう1つは、私たちの教訓から日本がどんな結論を導き出すべきか、考えてもらいたかったということです。


私がウクライナに帰れば、欧州情勢に詳しい多くの国民の一人に過ぎません。しかし、日本にいれば、プーチン氏がいかに危険極まりない男であるか、日本人に伝えることができる。それが私の使命だと感じました。


当時、日本人は安倍首相をはじめ、プーチンの正体をきちんと理解しておらず、危ういと思っていました。私が懸賞論文に応募したのは、日本がウクライナの轍を踏まないように助言したいという強い思いがあったからです。また、私が国際政治学者として日本で活動を続けているのは、日本の安全保障と外交関係に貢献したいという願いがあるからです。


――国際政治学者の道を歩まれてからは、2019年に刊行された『プーチン幻想』(PHP新書)をはじめ4冊の著書を次々に刊行されました。その中でも2021年5月に刊行された『NATOの教訓』(PHP新書)は2022年2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻を予見していたかのような、大変興味深い示唆に富んだ内容です。


[グレンコ]『NATOの教訓』のメインテーマは集団安全保障の重要性です。旧ソ連やロシアから侵略を受けた国々のいろいろな実例を挙げて、集団安全保障の効果を最大限に得るためにはどうすればよいのかについて掘り下げて考えてみました。


この本を書こうと思ったのは、ロシアにクリミアが併合される前のウクライナと日本の国内状況は、とてもよく似ていると感じ、どうすれば日本はウクライナのようになるのを避けられるのか、NATOを題材にして論じることができると考えたからです。


【NATOの重要性】――NATOをテーマに選ばれたのはどうしてでしょうか。


[グレンコ]NATOの基本原則はたとえ1カ国でも加盟国に対する軍事攻撃があれば、全加盟国に対する攻撃とみなしてNATO全体で反撃することにあります。それが最大の抑止力になっている。だからロシアのような凶暴な領土拡張主義国であっても、NATO加盟国を攻撃することがないのです。


例えば、ロシアと陸続きのバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)は、軍事力の差を考えればロシアが容易に占領できる。しかも各国にはロシア人がたくさん住んでいる。絶妙な侵略条件がそろっているのに侵略しようとしないのは、いずれもNATO加盟国だからです。


NATOは73年間の歴史の中で、加盟国が軍事攻撃を受けたことは1度もありません。逆に、今回のウクライナ侵攻で、NATOに加盟していない国はロシアの侵略を受けることが明白になりました。これまで中立を守ってきたフィンランドとスウェーデンがNATO加盟申請を表明したのも、NATOのメンバーにならない限り、ロシアの脅威から身を守れないという危機感が高まったからです。


――NATOは多国間の集団防衛体制ですが、世界の安全保障体制には、国際連合のように敵対する国々も一緒に加わった集団安全保障体制や、対話や信頼醸成を掲げるARF(ASEAN地域フォーラム)のような協調的安全保障もあります。そうした体制には限界があるとお考えですか。


[グレンコ]実態として機能していないというのが正確かもしれません。国連は極論すれば、第2次世界大戦の戦勝国同士が戦争をしないようにと作った組織です。ところが世界平和の維持や紛争の平和的解決については全く機能していません。常任理事国が他の国に戦争を仕掛けたら、それを止める手段がないからです。国連をもっと実効性のある組織に作り替えるまでは、そうした組織には期待しない方がいいでしょう。


――NATOと同じくらい強固で長続きしている日米同盟はいかがでしょうか。


[グレンコ]日米同盟は機能しています。軍事力で同盟国を守るという点で、NATOに少し近いところがあります。ただ日本には米国を守る義務がないという欠点がある。日米は互恵関係ではない。これは改正すべきです。


いずれにせよ、軍事力を伴わない枠組みは、平和を維持するには弱い。国際法を無視するような国に対しては、やはり強力な軍事力を伴った枠組みが必要なのです。


【ウクライナと日本に共通する「平和ボケ」】――グレンコさんは侵攻前のウクライナも今の日本も「平和ボケ」していると指摘してきました。ただ日本は先の大戦で多くの犠牲を払ったこともあり、いまだに軍事力や抑止力を高めることについて国内世論が二分しています。民主的なやり方で変える方法はありますか。


[グレンコ]ウクライナの教訓を正しく知ることです。ウクライナはクリミアを占領された2014年までは、非武装中立に近い路線を取っていました。軍隊はありましたが、縮小に縮小を重ねて弱体化していました。旧ソ連から独立した後、自ら核兵器も放棄し、平和的な中立国になると歴代政権は繰り返し表明してきました。


そうした平和外交を23年続けてきたにもかかわらず、ロシアに侵略されてしまいました。国際社会に『わが国は平和主義です』とアピールしても何の意味もありません。日本もどんなに「戦争反対」「日本は平和を愛する国だ」と訴えても、日本を侵略しようとする国が現れたら侵略されてしまう。これは残念ながら冷厳な現実なのです。


――そうならないようにするにはどうすればいいのでしょうか。


[グレンコ]政治家がもっとはっきり世論に訴えかける必要があります。日本の政治家は「安全保障環境は厳しくなっている」とは言うが、「でも安心してください」とか「大丈夫です」と言って、事を荒立てないようにしがちです。そうすると国民は「政治家が大丈夫と言っているのだから、今のままでもいいのではないか」となる。


政治家はもっと積極的に「中国やロシアは日本を攻撃するかもしれない」とか、「しっかり脅威に備えなければならない」と言うべきです。評論家や学者ではなく、国民から選ばれた代表である国会議員が言えばメディアも動く。議論が広がれば国民の意識の向上にもつながるでしょう。


【JAUKUS結成のススメ】――『NATOの教訓』の中で「日本にいま必要なのは防衛費の倍増と再軍備」と書かれています。具体的にはどういうことを指しているのでしょうか。


[グレンコ]日本の最大の脅威は中国です。日本の防衛力の強化は過去に比べれば進んでいますが、中国の強化と比べると明らかに大きな遅れをとっています。防衛力は相手あってのもの。中国を撃退できるような能力を目指すべきです。経済大国として世界の安全保障の一翼を担うためには、最終的には核武装をすべきです。


もちろん日本国内では核への反対論が根強いし、国際社会も核保有国が増えることを嫌うでしょう。しかし、少しずつ解きほぐしていけばいい。まずは非核三原則を改めることです。すぐに核武装するのが難しければ、米国と日本に適した核共有を導入するという方策もあります。


――著書の中で、国際秩序を安定化させるためには、環太平洋地域にNATOと同様の方式で新たな軍事同盟を作って、「NATOと合併して世界規模の巨大な軍事同盟を築く」ことを提唱しています。具体的には、どのような安全保障枠組みを目指すのが望ましいとお考えですか。


[グレンコ]欧州はNATOのおかげで平和になっています。アジアが中国の侵攻を防ぐには、民主主義国家同士で「環太平洋版NATO」をつくることです。いきなり多国間同盟をつくるのは、利害関係が複雑過ぎて統率が取れない東南アジア諸国連合(ASEAN)で明白なように、多大な困難があります。


私が提言したいのは、2021年9月に米英豪3カ国で結成した「AUKUS(オーカス)」に日本が加盟すること。もともとは豪州が原子力潜水艦を導入するにあたって、米英が技術支援をするための枠組みという触れ込みですが、事実上は中国、ロシアに対抗する軍事同盟です。ウクライナ侵攻をきっかけに、米国は日本を含め参加国の拡大を検討し始めています。


まず、日本単独でAUKUSに加わりJAUKUSを結成するか、もしくはニュージーランド、カナダと共にAUKUSに加わる。次いでインド、メキシコ、そして環太平洋パートナーシップ(TPP)のメンバーと加盟国を増やしていく。そうすれば太平洋地域にも高い抑止力を持つ集団防衛体制、TPTO(環太平洋条約機構、Trans-Pacific Treaty Organization)が出来上がります。


ちょっと遠い話かもしれませんが、AUKUSの拡大版であるTPTOとNATOが連携して世界規模の集団防衛体制が構築されれば、世界は凶暴な専制国家の侵略の脅威から解放されるでしょう>(以上)
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優れて説得力ある論稿だ。危機の時代には優れた指導者、論客が出てくると言われるが、「ウクライナから見たロシア」に通じているグレンコ氏はその一人だろう。


また、谷田氏は「アカの牙城、朝日出身者」であるものの、今は朝日印の赤色偏向レンズをはずして、冷静なジャーナリストとしての自分を再構築している途上にあるようだ。小生のような単細胞パープリンと違って、もともと頭が良いのだから、産経を読んでいれば1、2年で除染し、優秀な論客に成長することは間違いない。同紙名物の「正論」にはリベラル臭い論者が時々登場するが、今は戦時だから露中北に対して毅然とした論が好まれる。谷田氏、頑張れ!


まずは近くのASAなど新聞販売店で産経購読を申し込むべし。何故か? 集金の際に新聞販売の最前線、現場のナマを知ることができるからだ。小生はネット発注で自動引き落としにしたが、これでは最前線が分かりにくい。「新聞は 販売店で 買いましょう」、今年の新聞週間はこの標語で行くべし。


「余計なお世話 私の生き甲斐」・・・これはブログのタイトルに使えそうだ。「クソヂヂイ 罵倒されても 屁の河童」・・・これは露中北のように孤立を招くからNGだな。理路整然と静かに語り、敵でさえも納得して矛を収めざるを得ない論を展開する・・・これは永遠にあり得ないか? 「地球を襲う宇宙人が来た!」とでもならないと無理か? 露中北は実は宇宙人、エイリアンだったとかなれば話はスッキリするが、まったく人間は厄介だ。


一時期「グローバリズム=ヒト、モノ、カネは国境を越える、みんな地球人」なんていう論がリベラル≒脳内お花畑の連中の間で流行ったが、今やグローバリズムは死語になったよう。結果的に中露という共産主義独裁国家への警戒を失わせてしまい、戦争危機を招いてしまったからだ。これからは価値観を共有する国々による経済ブロック化が進み、「膨張から縮小へ」という流れになるのではないかと思う。


反グローバリズム、反独裁、反宗教原理主義、自由民主人権法治などの価値観、あるいは逆に政教一致、一党独裁、共産主義計画経済、生産財国有化を良しとする価値観がある。


そもそも水と油を一緒にするのが無理筋で、水は水、油は油でブロックを形成し、他のブロックとは原則的に相互不干渉、往来、交流、貿易も控える・・・つまり戦争のタネを断つのが理想ではないか。国連を含めて国や同盟の在り方を考え、新しい枠組みを構築する秋である。
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ロシアはプーチンに引導を渡せ

2022-06-08 15:19:30 | 日記
ロシアはプーチンに引導を渡せ
“シーチン”修一 2.0


【雀庵の「大戦序章」52/通算484 2022/6/8/水】先週末にカミサンが鹿児島で一人暮らしの89歳の叔母さん(亡母の妹)を見舞いに行った。叔母さんの子供は男2人で、長男は関西で、次男は鹿児島でそれぞれ所帯を持っている。次男は足腰の弱っている叔母さんを時々訪ねて、家の掃除や補修、買い物をしているが、奥さんが病弱で介護しなければならないので、結局、叔母さんは歩くのもやっとという不自由な体で炊事洗濯ゴミ出しをしているという。


戦争に負け、家制度を破壊された結果がこの有様である。こんな老後なら結婚も出産も育児もしなくなる。日本民族はやがて絶滅危惧種になりそうだが、災い転じて福となす、日本人は目覚めていくと信じたい。


子供を産み育てる、これは天による初期設定で、人も動物も同じだ。雀を5年間観察しているが、子供が自立できるまでに育つと、親鳥は使命を終えて墓場、多分、多摩丘陵の森の中に消えて行く。動物は皆そうだろう。子供の頃「神聖な象の墓場」とかいう絵本を読んだが「静かに去る」という感じ。


人間は幸か不幸か、子供が大人になっても年金生活の隠居とか老人として長生きする。定年退職は戦前は50歳だったが、55歳、60歳、今は65歳で、看護婦のカミサンは70歳になる今秋にリタイアするという。「呆けるから週に1日、2日とかでも続けたら」と提案したが、「十分やったし、薬を間違えたりとかのミスが怖いから」と言う。天命を果たした、後は余生、ということだ。「ご苦労さまでした」とパーティを開こう。


長生きはそれ自体は意味がない。パワーが残っているなら、いわゆる「第2の人生」に何を成すかが大事ではないか。そう言えば産経2022/6/7「朝晴れエッセー 99歳の現役職人」にはびっくりした。


<わが工場には99歳の現役職人がいる。わが社は昭和14年からヤスリを作り続けている小さな町工場だ。彼女はこの工場でヤスリの目を刻む目立て職人を60年続けてきた。小学生のときは健康優良児だったと聞く。ドッジボールの代表選手として隣町の小学校まで歩いて試合に行ったスポーツウーマンで、生来丈夫な体の持ち主だ。


性格は真面目で負けず嫌い。昔、他の職人が今日は500本、目立てをしたと聞けば、翌朝が来るのももどかしく、誰よりも早く出勤して600本仕上げてみせたと誇らしげに話してくれた。90歳のときには新商品の開発にも携わった。評判となりローカルテレビで紹介された。翌日は会社の電話が鳴りやまず一躍時の人となった・・・


そんな彼女の口からとうとう「引退」の言葉が出たのは99歳の誕生日の前だった。60年やり尽くして彼女が出した決断であったから慰留はしなかった。代わりに新人が技術を覚えるまで週1日でいいから指導に来てほしいと提案したところ「私はそんな中途半端な仕事、嫌いです。最後の日まで今まで通り毎日来ます」。大正生まれの、ちょっと頑固だけれど筋金入りの職人魂、あっぱれとしか言いようがない>


人間はこうありたいが、なかなかできるものではない。「奇跡の人」は無理としても最後まで中露北などアカの絶滅を「天命」として努めたいものだ。世界の動きを知り、咀嚼し、的確に勝つための方策を練る、これは生き甲斐でもあり、毎日の勉強は欠かせない。まあ、勝手な思い込みかも知れないが、古人曰く「嫌な予感はよく当たる」。油断大敵だ。


情報収集のため海外メディアでは英国「BBC」を以前からチェックしていたが、プーチン・ロシアのウクライナ侵略以降、Web版「ニューズウィーク日本版」(NW、米)もチェックするようになった。それまでNWはリベラル≒アカモドキ臭くて好きになれなかったが、戦争になると米国人は俄然、戦意高揚するのだろう、小生好みの記事が増えてきた。NWについてほとんど知らなかったので、同社サイトの自己紹介を覗いてみると――


<国際ニュース週刊誌『Newsweek』は1933年に米国で創刊。日本版は1986年に創刊されて以来、世界のニュースを独自の切り口で伝えることで、良質な情報と洞察力ある視点とを提供するメディアとして一目置かれてきました。

近年は日本版オリジナルの記事を大幅に増やし、本国版以上に国際色あふれる誌面に。また、中国や韓国などのアジア情勢の分析の深さや鋭さは、第一線で活躍するビジネスパーソンや論壇、政府関係者など政財界の要人から高く評価されています。


国内外のメディアが伝える「日本」とは一線を画す独自の視点、そして日本と世界の関係を冷静に見つめる報道姿勢もまた、論壇などで信頼を得ています。テレビや新聞、ネットでは得られない深い追求、多角的な視点。それが、ニューズウィーク日本版のバリューです。発行:株式会社CCCメディアハウス>


メディアハウス?・・・小生が編プロ(編集プロダクション)「メイルボックス」を起業した1984年頃、日本一の編プロと言われていたのが確か「メディアハウス」だったが、今はCCC=カルチュア・コンビニエンス・クラブの傘下に入ったのだろう。CCCはレンタル事業の「TSUTAYA」、書店の「蔦屋書店」で知られているそうで、「ライフスタイルに革命を起こすような仕組み、カルチュアを創り、編集し、提案する」のが理念だという。


小生は起業の際に「理念」を掲げなかった。カッコイイ理念を掲げたところで3年後に生き残っているのは3割しかないし、理念で仕事が来るはずもない。良い仕事をしていれば自ずと仕事は来ると思っていたが、確かにそうなった。ところが入金されるのは納品してから2~3か月後、手形払いだと5か月後で、起業から半年間は金欠病できつかった。知らぬが仏で、どうにか耐えたが、知っていたら起業しなかったかもしれない。結婚、主産、育児もそうか?


「知らぬが仏」・・・知らないから人間は突き進む、進めば明るい明日があると信じている、大方は努力すればそれなりに報われるが、残念ながら地獄への道だったということも・・・うーん、考えてみればそれは珍しくないパターンかもしれない。


登山家の野口健氏が「引き返す勇気」、つまり、運を天に任せるのではなく、状況をしっかり見て、リスクが高い時は「下山を選ぶ勇気」が必要だと説いている。山岳登山の場合は失敗はイコール「死」が多く、再チャレンジはできない。痛恨のミスになりやすい。


狡猾なはずの独裁者プーチンが戦略、戦術を誤ってウクライナ侵略を始めてしまった。側近の中には「今はまずい」という異論もあったが、聞く耳持たずどころか「臆病者め!」と罵倒し、その場面をニュースで流し、「力強く頼もしいプーチン大統領」をアピールして見せた。


こうなると最早「引き返す勇気」の出番はないし、それなりの「戦果」を得られなければ停戦も休戦もできなくなった。引くに引けずの八方ふさがり、泥沼にはまったような・・・マスコミが「長期戦になる」と言うのはそういうことだろう。


「ニューズウィーク日本版」2022/6/4、ウィリアム・アーキン(ジャーナリスト、元陸軍情報分析官)氏の「プーチンは4月に進行がん治療、3月に暗殺未遂 米機密情報のリーク内容」から。


<プーチンは病んでいるようだ──そんな最新の分析結果が5月末に情報機関から上がってきて、バイデン米大統領とその政権内部では、ロシア大統領の健康状態が大いに話題になっているらしい。


もちろん機密扱いの情報だが、プーチンは既に進行癌で、4月に治療を受け、どうにか持ち直したようだという。米情報機関の幹部3人が本誌だけに明らかにした。去る3月にプーチン暗殺の試みがあったことも、この報告で確認されたという。


本誌への情報源は、国家情報長官室(ODNI)と国防総省情報局(DIA)の幹部、そして空軍の元幹部。いずれも匿名を条件に、本誌の取材に応えた。3人とも、プーチンが権力への妄執を強め、ウクライナ戦争の先行きが読みにくくなったことを懸念しつつも、ロシアが核兵器の使用に踏み切るリスクは減ったとみている。


「プーチンの支配力は強いが、もはや絶対的ではない。プーチンが実権を握って以来、これほど主導権争いが激しくなったことはない。みんな、終わりが近いと感じている」と情報源の1人は述べた。


ただし3人とも、今はプーチンがほとんど姿を見せないため、彼の立場や健康状態を正確に把握するのは難しいと指摘した。「氷山があるのは確かだが、あいにく霧に包まれている」と、ODNIの幹部は電子メールで伝えてきた。


プーチンが他国の誰かと接触すれば、それが「ベストな情報源の1つ」になるが、「ウクライナ戦争のせいで、そういう機会がほとんど干上がってしまった」と言ったのはDIAの幹部。対面でしか得られない貴重な情報が、現状では不足していると指摘した。


そもそも「こちらの願望に基づく臆測は危ない」と言ったのは空軍の元幹部だ。「ウサマ・ビンラディンやサダム・フセインのときも、私たちは恣意的な臆測で痛い目に遭った。その教訓を、果たして私たちが学んだかどうか」


【マッチョな男が今では】上半身裸で馬に乗ったりして、プーチンは男らしさを誇示してきた。それはロシア政府が綿密に作り上げたペルソナ(人格)であり、西側の大統領とは違うぞというメッセージを世界にばらまくのに役立った。しかし、今はどうだ。外国の首脳と会ったときの、あの異様に長いテーブルは何だったのか。どう見てもウイルス感染と身体的接触への異様な恐怖心の反映ではないか。


ウクライナ侵攻に先立つ2月7日、フランスのマクロン大統領と会談したときも、この長テーブルが使われた。その様子から、諜報のプロはプーチンの衰えを読み取った。「握手もしない。抱擁も交わさない。なぜだ、と私たちは思った」。ODNIの幹部はそう言う。


そして4月21日、プーチンは国防相のセルゲイ・ショイグと会ったが、このときのテーブルは狭かった。外国メディアは、長らく表舞台から遠ざかっていたショイグに注目したが、実はプーチンも4月にはほとんど姿を見せていなかった。この日のプーチンは体調が悪そうで、だらしなく足を投げ出し、右手でテーブルの端をしっかりつかんでいた。


プーチンはパーキンソン病か、という説が流れた。いや、あれはKGB(旧ソ連の諜報機関)時代の訓練で染み付いた姿勢だとする見方もあった。妙にしっかりした姿勢や歩き方、そして右腕の位置は、上着の内側に隠した銃をいつでも取り出せるようにするためのものだと。


アメリカの情報機関はこの映像を精査した。遠隔診断のプロも、精神医学の専門家も加わった。そして大統領府に上がってきた結論は、どうやらプーチンは深刻な病気で、おそらく死にかけているというものだった。


プーチンはずっと、巧みにマッチョな自分を装ってきた。しかし実は、新型コロナウイルスの感染予防を口実に長期にわたって姿を見せなかった間に、深刻な病が進行していたことが疑われるのだ。


次にプーチンが姿を現したのは5月9日の「戦勝記念日」。顔はむくみ、前かがみに座っていた。プーチンの健康状態とウクライナでの戦況は同時進行で悪化していた。米情報機関は、プーチンの健康状態が従来の推測よりも深刻であり、ロシアという国も同じくらい疲弊していると判断した。


その3日後、ウクライナの情報機関を率いるキーロ・ブダノフ少将がイギリスのテレビで、プーチンは「心理的にも肉体的にも非常に悪い状態で、病状は重い」と述べ、政権内にはプーチンを引きずり降ろす計画もあると語った。


「プーチンは病気か? もちろんだ」とも元空軍幹部は言った。「しかし、だからと言って早まった行動を起こしてはいけない。プーチン後の権力の空白は、この世界にとって非常に危険だ」


【病状の深刻度を覆す新たな報告】そして5月末、バイデン大統領の下に情報機関からの最新の報告が届いた。その内容は、プーチンの病状は深刻だとする2週間前の報告を覆すものだった。実際、5月25日にはプーチンがモスクワの軍病院を視察する映像が流れた。翌26日にはイタリアのドラギ首相と電話会談し、国内の実業界の会議にもビデオで姿を見せた。


30日にはトルコのエルドアン大統領と電話で会談し、ウクライナのゼレンスキー大統領と対面で協議する可能性にも言及した。つまり、当座の健康には自信ありということだ。


ロシアの外相ラブロフも、5月末にフランスのテレビでプーチンの重病説を一蹴した。最近の精力的な活動を引き合いに出し、「分別のある人なら、彼に何らかの病気の兆候を見いだすことは不可能だろう」と述べた。


だがDIAの幹部に言わせると、「何も問題はないというラブロフの主張は客観的な診断ではなく、単にプーチンへの忠誠を誓う発言にすぎない」。ならば今も、プーチンは肉体的にも政治的にも難しい状態にあるのだろうか。


プーチンはクレムリン内部の政敵を排除し、自分の配下にある情報機関さえ信用していないのか。彼は本当に死にかけているのか。そうだとして、プーチン後には何が起き、誰が台頭するのか。バイデン政権は、表向きはプーチン重病説を「単なる噂」と一蹴しつつ、実際にはこれらの問題を精査している。


「仮に、その情報は信頼できると判断したとしても彼の賞味期限がいつ切れるかは分からない」と、ODNI幹部は言う。「プーチンなきロシアに(早まって)支持のサインを送るわけにもいかない」


【口を滑らせたバイデン】ちなみにバイデン大統領とオースティン国防長官は口を滑らせ、ロシアつぶしの意図をほのめかしてしまったが、2人ともその後に慌てて撤回している。「プーチンが元気だろうと病気だろうと、失脚しようとしまいと、ロシアが核武装している事実に変わりはない。こちらがロシアをつぶす気でいるなどと、向こうに思わせるような挑発はしないこと。戦略的安定の維持にはそれが不可欠だ」と、このODNI幹部は付け加えた。


DIAの幹部も、プーチンが病気で死にかけているとすれば、それは「世界にとって好ましい」ことだと言いつつ、「ロシアの未来やウクライナ戦争の終結につながるだけでなく、あの狂人が核兵器に手を出す脅威が減るからだ」と説明した。「弱くなったプーチン、つまり盛りを過ぎて下り坂の指導者は、自分の補佐官や部下を思いどおりに動かせない。例えば、核兵器の使用を命じた場合とかに」


確かに、全盛期のプーチンなら閣僚や軍部の反対を押し切って思いどおりの決断を下せただろう。しかし傷ついたプーチンは「もはや組織を完全に牛耳ってはいない」ようだから、そう好きなようにはできないという。


「プーチンが病気なのは間違いない・・・が、死期が近いかどうかは臆測の域を出ない」。このDIA幹部はそうも言った。「まだ確証はない。こちらの希望的観測を追認するような情報ばかり信じて、自分の疑問に自分で答えを出すのは禁物だ。今もプーチンは危険な男であり、もしも彼が死ねば混乱は必至だ。私たちはそこにフォーカスしている。君も、備えは怠るな」>(以上)


独裁者はナンバー2を育てない。いつの日か自分を駆逐する敵になるかも知れないからだ。家康の後継者はすべて徳川家の血筋である。男系男子の子孫を大量に生み育てるのが大事だから、11代将軍家斉は「種まく人」、正室、側室、“お手付”合わせて40人以上の畑にタネを蒔き、53人(男子26人、女子27人)の子を成した。当時は子どもの死亡率が高かったこともあるが、それでも無事に成年になったのは28人だという。


プーチンは表向きはロシア正教会の信者であり一夫一婦が原則だから、あちこちにタネを蒔くわけにはいかないし、世襲制もない。自分が死ぬまで独裁を続けなければ後任から何をされるか分かったものではない。


日々、病気は進行するし、カリスマ性は低下するし、求心力は衰えていくし、貯め込んだユーロとドルは封印されているし、国際社会から孤立を深めていくし、短期決戦のはずだったウクライナ戦線は泥沼化しつつある・・・上記のODNIの幹部は「かつては無敵に見えた男が、今は未来、とりわけ自分の未来と格闘しているようだ」と評したという。


小生ならこの重圧には耐えきれず、「裸にて 生まれてきたに 何不足」、病気を理由にさっさと引退するが・・・歴史に名君として名を刻みたい妄執の人、プーチンはそれができない。ロシア人がプーチンに引導を渡す勇気がなければ、ロシアが三流国に堕ちることは間違いない。ロシアは岐路にある。
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