アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

余命いくばくもない振り子電車~381系

2024-03-20 09:00:00 | 鉄道写真(EC)
 春のダイヤ改正を迎え、沿線各地が賑わいを見せているようだ。新たに生まれた列車を中心にニュースになっているようだが、その影でひっそりと消えていく列車、車輛たちも多い。
 その中の一つである、伯備線の特急電車381系も連日の賑わいをみせているようだが、今後ますますこの傾向が続くのだろう。どうかマナーを厳守した行動を励行してほしい。アントンKはというと、昔からどうもへそ曲がりのようで、ファンの集まるところには行かない傾向がある。6月で引退すると発表された381系も、自分の中では、381系と言えば特急「しなの」となり、特急「やくも」は、キハ181系の方がしっくりきてしまう年代なのだ。もちろん、沿線には何度か出向いたことがあるからで、久々に登場した国鉄色には多少興味が沸いていることも事実だ。
 この381系電車も、「しなの」から始まり「くろしお」や「北近畿」など使用実績があるが、振り子式電車として、山あいの連続カーブをスルスルと走り抜けていた中央西線こそベストマッチだと未だに思っている。
 掲載写真は、その中央西線をいく特急「しなの」381系電車。木曽路は山が深いと言われるが、列車と山の稜線をフレーミングするのに、いつも苦労していたことを画像から思い出している。速度を落とすことなく、振り子を効かせながら、車体を傾けてやってくる381系は、アントンKをいつも魅了していたのである。
1983-03-19         381系 しなの   中央西線:須原付近

最後の特急街道消滅!~485系

2024-03-02 09:00:00 | 鉄道写真(EC)
 今回のダイヤ改正で一番の目玉は、やはり北陸新幹線の延伸だろう。金沢と敦賀の間が新しく開業となり、東京から一気に敦賀までの移動が可能になるのだ。東京から終点敦賀まで乗車する方がどのくらいいるのかという空論はさておき、やはり最速3時間ちょっとで移動できる事実には、隔世の感は否めない。自分も含めて、さらに時代に取り残されていく感覚がどこか寂しく感じる。
 まだ北陸新幹線が開業前は、最後の特急王国、特急街道として北陸本線は鉄道ファンには人気が集まっていた。国鉄時代の東北、上信越線のごとく、「雷鳥」「しらさぎ」が絶えず走り、当時最長距離を走る「白鳥」や速達特急の「かがやき」「きらめき」などが懐かしく思い出される。在来線である北陸本線は、すでに寸断されてしまっているが、どのくらいJR線として存続していくのだろう。考え出すと興味が尽きない。
 今回は、北陸線で最もポピュラーだった特急「雷鳥」485系電車。現在は、後継の681系列になっているが、アントンKには馴染みが薄いので、国鉄ボンネット型特急電車を掲載しておく。今見ても、美しく気品を感じるボンネット型。しかし東北筋に比べて、スカートが大きく切り取られていて、残念だったことを思い出している。
1991-04-13          485系 雷鳥    北陸本線:北鯖江付近

冬の風物詩「シュプール」号を追った日々

2024-01-20 08:00:00 | 鉄道写真(EC)
 新年を迎えて初詣臨が落ち着くと、雪中撮影へと出向くことが多かった。ちょっと前のことと思いきや、すでに時計は20年以上も時間が進んでいる。時期が現在と重なるため、昔の画像から1枚掲載しておく。
 信越本線を往くシュプール信越号。すでにスキーヤーは下車しており回送列車である。当時は、スキーシーズンになると、各地から臨時列車が増発され、格好の被写体になった。普段では見ることのできない車両が雪山を目指して一堂を返すといった様相になるからだ。583系や485系の正面貫通扉が開き、連結している編成もこの時初めて見た記憶が残っている。写真は、普段中央線の特急で活躍している「あずさ」色だが、長い編成は威風堂々、臨時とはいえ特急車たる威厳を感じてしまう。雪山はいつも猫の目天気。予報は当てに出来ず、とにかく現地へと出向いてナンボの世界。この時も陽が射したと思ったら雪がちらつく様な落ち着かない空模様だった。
 あちこちから、ラッセル車撮影のお誘いを受けるが、なかなか重い腰が上がらない。独特の雰囲気は理解しているつもりだが、自然を相手にする撮影こそ一番奥が深くシンドイものなのだ。
1999-01-30     回9316M       シュプール信越    黒姫付近


現代から見た昭和時代への憧れ

2024-01-10 08:00:00 | 鉄道写真(EC)
 今年の撮り初めも、例年通り新鶴見界隈で終えているが、良い天気に誘われて友人と二人カメラハイクに出かけてきた。
 東武鉄道野田線、今は通称東武アーバンパークラインと呼ぶらしい。路線の存在は昔から知ってはいたが、何しろ縁遠くお邪魔することも乗車することさえ今までなかったから、いつもの撮影とは一味違うものを感じながら出向くことになった。同行の友人の意向で、まず本日運転されている「カシオペア」を撮影してから、野田線に入る行程で大宮側から乗車することになり、沿線をロケハンしながらの乗車となった。ここでの目的は、現在運用に就いている8000系の8111編成の撮影で、昔懐かしい東武ツートンカラーが復刻している車両だ。アントンKは、この8000系が登場時はこの塗色だったのか判らないが、馴染みの少ない東武線で、懐かしさを覚えるのは、このツートン色の車体とDRC1720系けごんくらいか。学生時代に東横線乗車時に通っていた中目黒で、よくこの塗色の電車を見かけていたからだ。今にして思えば当時の2000系電車であり、日比谷線直通で中目黒まで顔を出していた車両。のちにクリーム色に変わっていった記憶はあるが、撮影するなど東武線の電車までカメラを向けずに時代は流れてしまった。
 車体色は現在の白地のものだが、同じ8000系電車が何本か走っていて、運よく乗車することが出来たが、やはり乗って思い出す昭和の香りが懐かしい。車内が薄暗く感じ、ドア開閉音がやたらと大きい。知らず知らずに現代の車両に慣らされてしまったが、確かにちょっと前の電車たちはこうだった。製造からゆうに60年近くの時間が経ち、最新型60000系と肩を並べて今日という日常を当たり前に走っていると思うと、馴染みがない車両でも、どこか愛おしく感じてしまうのはどういうことか。それだけ自分自身にも歴史が出来てしまったという事なのだろう。
 掲載写真は、当日最後に駅でお見送りした時のもの。去りゆく8111編成の果てには同じ8000系8163編成が迫ってきていた。車内で、そして電車を待つ時もスマホに夢中な現代人。そんな対比を思いながらシャッターを押した。
 2024-01        東武鉄道 野田線 8000系8111編成   豊四季にて

今は亡き伝統の温泉特急「草津」~185系

2023-10-31 08:00:00 | 鉄道写真(EC)
 電車特急を続けて掲載。この185系ももちろん国鉄時代に誕生した形式だが、40年以上にも及んだ活躍の中、外観を含めて多々改造更新が行われてきた。誕生時は、0番台と200番台とに大別されていたが、その区別もいつしかなくなってしまったようで、アントンKにはもう深く判らなくなってしまった。
 ここ吾妻線の特急も、昔から何かと撮影の機会に恵まれた列車に思うが、当初の157系「白根」のインパクトから思うと、随分冷めた気持ちでカメラを構えている。157系→183系→185系→651系→現E257系と継承している温泉特急。ダイヤ自体は昔とあまり変化ないように見られるが、時代とともに撮影チャンスも減ってしまった。今度はそんな体たらくも意識して撮影に出かけてみるか。一部路線がダム建設で変更となり、どう変わってしまったか見届けるのも、新たな発見を見出せるかもしれない。

 2013-11-23   3031M   特急「草津」 185系om07   群馬原町-郷原