改正で定期運用を失ったDD51だが、その歴史の中でも一番の晴れ姿は、20年以上もの間北の大地を重連運転で驀進した「北斗星」ではなかったか。JR化され、ブルートレイン塗装に身を纏ったDD51は、一時的ではあるが3往復にもなった「北斗星」や、付随する「エルム」、そして「トワイライトエクスプレス」や「カシオペア」「カートレイン」などなど、その時代の代表列車たちをけん引し、我々ファンを虜にしたのであった。
国鉄時代の急行「ニセコ」重連や、数々の夜行急行列車、また山陰線でのブルトレ「出雲」けん引等、数えれば一番輝いていたと思われるDD51が脳裏に浮かぶが、やはり民営化され、塗装まで変えて新しい時代を予感させた北海道のDD51たちが、アントンKにとっても、最も印象的な列車だったし、一番輝いていたシーンではなかったかと思い返している。
ここでは、JR化後初めて渡道しブルートレイン「北斗星」と向き合った時の画像を出しておく。天気予報は大きく外れ、内浦湾に漂う霧にやられて戦意喪失状態だったことを思い出す。北の大地における気象の厳しさが、身に染みたのもこの時だったように思う。
1989-06-03 3ㇾ DD511138 北斗星3号 JR北海道/室蘭本線:大岸付近