
長く鉄道撮影を続けていると、今まで慣れ親しんだ車輛達の引退の場面に数多く遭遇する。時代とともに最新型車輛がデビューしては、それまでの車輛達が移動、または引退。この繰り返しだった。どんな車輛でも、自分の生活に密着していた車輛が消えていく時は、どこか感慨深いもので、普段の当たり前の光景が、そうではなくなることへの喪失感を味わうことになる。
横浜線の73系電車引退の日。どうしようもない悪天候の中、それまでの感謝の想いも込めて線路端に立った。特に地元ではないが、一時倶楽部の同窓と撮影に良く出ていて、なぜか思い出が多い路線だった。小雨降る中、カーブの先からマーク付きの73系が見えた時には感動したが、残念ながら残された写真はぶれている。アントンKの数多い苦い思い出の一端。
1979-09-30 1504ㇾ Mc73031 横浜線:相原-片倉
こちらは、さよなら運転と同じ編成を別の日に撮影したもの。通常の4連の73系電車の横浜方にクモニ13を連結したスジが当時あった。アントンKは、このスジが好きで良く撮影したもの。17m車であるクモニ13の面構えがお気に入りで、いつもは単行のクモニも、この時ばかりは、どこか誇らしく見えて好きだったのだ。目の前を通過する時の釣りかけ式モーターの音が懐かしく蘇ってくる。
1979-03-06 クモニ13016 横浜線:相原付近
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