国鉄時代、旧型電車と言えば吊り掛け式制御の電車を指していたように思う。その吊り掛け式電車がほぼいなくなり、当時新性能電車と呼ばれていた電車が今や旧型電車と呼ばれている。車両の寿命を考えても40年以上時間が過ぎれば当たり前の話だが、自分に置き換えると、そんなに時間経過が感じられずにいる。案外、人生なんてあっという間に過ぎてしまうのかもしれない。
アントンKにとって、吊り掛け電車で一番の思い出は、やはり幼少の時代に乗った京王帝都の緑色の電車たちだ。井の頭線のデハ1800・1900型は特に思い入れがある。油臭い黒い木の床が印象的で、床に物を落とすと油で汚れて凹んだ思い出も数々。でも、あの吊り掛け式のモーターの唸り音やジョイントからの振動は、今でも魅力的に感じとても懐かしく思い出される。
同じ吊り掛け電車の国鉄73系鶴見線を掲載。この形式は番台によって個性が異なり、形態も様々、とても把握できなかった想いがあるが、左側のクモハ73289は原形顔で好印象だった。今の鶴見線には、最新鋭のE131系が走っているのだから隔世の感である。
1978-09 鶴見線 国道駅にて
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