かつて国鉄時代の電車には、通勤型、急行型の間に近郊型電車という区分が存在した。直流電車で言えば、101・103系と153系・165系との間の相当するのセミクロスシート車と言われた電車たちのことだが、いつも乗るロングシート車とは違い、結構なスピードで走り、行先が遠方だからちょっとした旅行気分を味わえた電車列車の記憶だ。名前の通り、車内はロングシートとクロスシートの混合で、クロスシートのボックスを陣取れば優越感に浸れ、道中が充実したものだ。しかし現代の鉄道輸送を考えれば、乗降や混雑度合からか中途半端な車輛として判断され、徐々に減少してしまった。現在では、中距離電車に使用されるE231系などの編成両端部にセミクロス車が見られるようだが、今後はどのようになっていくのか興味が尽きない。
その現代版交直流中距離電車であるE531系に、今回国鉄時代見られた401・403系の赤色を模したラッピング車がお目見えするらしい。むろん車両デザイン自体がかなり異なるから、イメージのみに留まるものの、アントンKにも懐かしい配色を目にすることは嬉しい事だ。常磐線を走る電車基地である勝田電車区(現勝田車両センター)が、この度60周年を迎えるということで実施となったものだが、果たして期間中目にすることは叶うだろうか。運用が広範囲に渡り、該当車も4両らしいので困難を極めるだろう。まあ偶然を天に任せて今後注視していきたいと思っている。
掲載写真は、国鉄時代は、当たり前に見られた通称赤電こと401系近郊型電車。初期車だから低運転台車で、前面窓が大きいのは、153系と同じだ。水戸線のローカルだが、8両編成で今にしたら長く感じてしまう。これも全く別世界の話のよう・・・
1981-11-13 736M 401系 水戸線:福田-笠間
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