2014年10月24日公開 アメリカ 99分
全能の神ゼウスの落とし子ヘラクレス(ドウェイン・ジョンソン)は、強靭な肉体と怪力を誇り、多頭の蛇ヒュドラ、不死身のライオン、巨大なイノシシのエリュマントスなどの恐ろしい魔物を倒したとされ「12の難業」と呼ばれる伝説になっていた。しかし、それらは甥のイオラオス(リース・リッチー )によって広められたものに過ぎず、実際のヘラクレスは普通の人間だった。過去の事件から流れ者の傭兵に身を落としていたヘラクレスは、幼馴染のアウトリュコス(ルーファス・シーウェル)や預言者アムピアラオス(イアン・マクシェーン)ら仲間たちと共に、数多くの戦場を渡り歩いていたある日、トラキアの王女ユージニア(レベッカ・ファーガソン)に、父のコテュス王(ジョン・ハート)を、レーソス(トビアス・ザンテルマン)率いる反乱軍から救ってほしいと依頼される。体重分の金貨という多額の報酬に惹かれてトラキアへ向かっ一行だが、王の軍隊は農民の寄せ集めで反乱軍に太刀打ちできそうもない代物。兵士たちを一から鍛え直したヘラクレスは、反乱軍を一掃することに成功するが、その裏では恐るべき陰謀が・・・。
映画のヘラクレスは神がかりな超人ではなく、一人の人間として描かれているのが新鮮でした。妻子が惨殺された現場にいながらその記憶を喪っている彼は、それが自分のしたことなのかすらわからぬまま、追われるように祖国を出て傭兵として他国を渡り歩いています。その途中でアウトリュコス、テュデウス、アタランテ、イオラオスら仲間が出来たようです。悪夢にうなされ飛び起きるヘラクレスに仲間の一人で預言者であるアムビアラオスは試練に立ち向かうべきと助言します。
実はヘラクレスが成した偉業は仲間と共に達成したものでした。
冒頭でいかにも一人で倒したように冒険劇が語られるのですが、エンドロールでは仲間と共に戦う様子が影絵的に映し出されます
英雄は孤独ではなく、仲間がいたからこそ達成できた偉業だったというわけです
その辺も人間的でなんか良いなぁ
この仲間がまた個性派揃いで楽しめます。
紅一点のアタランテ(イングリッド・ボルゾ・ベルダル)は弓の名人で男勝り。テュデウス(アクセル・へニー)は野獣のようなと形容されてはいますが誠実なキャラです。短剣投げが得意なヘラクレスの友人アウトリュコスは、一度は仲間を離れますが、危機の際には戻ってきて共に戦います。イオラオスはヘラクレスの甥で腕力はからきしですが弁舌で役立ち、ヘラクレスのピンチを救う活躍もあってけっこうオイシイ役かも
今回私のお気に入りは槍の使い手で預言者でもあるアムビアラオスです
とぼけたおっさん風で狂言回し的な役割ですが味があって面白いの
トラキアの王女の要請で傭兵として王側についたヘラクレスたちは、農民を兵士として鍛え上げ、内乱を制圧に導きます。盾の陣形などは「アキレス」などの作品でも見られるような美しく機能的なもので見応えがありました。また負傷者を介護する王女やヘラクレスに憧れる王女の息子のアリウス(アイザック・アンドリュース)に亡き家族を重ねるようなヘラクレスの慈しみの視線が印象的です。
しかし実はコテュス王こそが謀反人であり王位簒奪者だったのです。それまでは善人面の王が、捕えられ縄打たれた内乱の首謀者レーソスへ冷酷な仕打ちをする場面で観客は「おや?」と思わされます
それ以後、王の無慈悲で悪魔のような所業(娘や孫まで殺そうとする)には物語とわかっていても怒りがこみあげてくるのですから、これは脚本が上手いというべきでしょうか
さらに、ヘラクレスの妻子を惨殺したのは、彼の人気を妬み恐れたエウリュステウス王(ジョセフ・ファインズ )の仕業であったことが判明(この王も残忍で卑怯極まりない人物として描かれていて、せっかくの美形が醜く見えてしまう
)、王女が殺されようとする場面に及んでヘラクレスのパワーが全開
繋がれた鎖を壁から引きちぎり王女を助け、ここからまさに英雄的活躍が始まるのでした。
そしてここでもアムビアラオスの効果的な「煽り」がヘラクレスを奮い立たせます。
過去と決着をつけ、仲間と共に信念を持って戦うヘラクレスは、まさに神話の英雄へと変貌を遂げたのでした
全能の神ゼウスの落とし子ヘラクレス(ドウェイン・ジョンソン)は、強靭な肉体と怪力を誇り、多頭の蛇ヒュドラ、不死身のライオン、巨大なイノシシのエリュマントスなどの恐ろしい魔物を倒したとされ「12の難業」と呼ばれる伝説になっていた。しかし、それらは甥のイオラオス(リース・リッチー )によって広められたものに過ぎず、実際のヘラクレスは普通の人間だった。過去の事件から流れ者の傭兵に身を落としていたヘラクレスは、幼馴染のアウトリュコス(ルーファス・シーウェル)や預言者アムピアラオス(イアン・マクシェーン)ら仲間たちと共に、数多くの戦場を渡り歩いていたある日、トラキアの王女ユージニア(レベッカ・ファーガソン)に、父のコテュス王(ジョン・ハート)を、レーソス(トビアス・ザンテルマン)率いる反乱軍から救ってほしいと依頼される。体重分の金貨という多額の報酬に惹かれてトラキアへ向かっ一行だが、王の軍隊は農民の寄せ集めで反乱軍に太刀打ちできそうもない代物。兵士たちを一から鍛え直したヘラクレスは、反乱軍を一掃することに成功するが、その裏では恐るべき陰謀が・・・。
映画のヘラクレスは神がかりな超人ではなく、一人の人間として描かれているのが新鮮でした。妻子が惨殺された現場にいながらその記憶を喪っている彼は、それが自分のしたことなのかすらわからぬまま、追われるように祖国を出て傭兵として他国を渡り歩いています。その途中でアウトリュコス、テュデウス、アタランテ、イオラオスら仲間が出来たようです。悪夢にうなされ飛び起きるヘラクレスに仲間の一人で預言者であるアムビアラオスは試練に立ち向かうべきと助言します。
実はヘラクレスが成した偉業は仲間と共に達成したものでした。
冒頭でいかにも一人で倒したように冒険劇が語られるのですが、エンドロールでは仲間と共に戦う様子が影絵的に映し出されます

英雄は孤独ではなく、仲間がいたからこそ達成できた偉業だったというわけです

その辺も人間的でなんか良いなぁ

この仲間がまた個性派揃いで楽しめます。
紅一点のアタランテ(イングリッド・ボルゾ・ベルダル)は弓の名人で男勝り。テュデウス(アクセル・へニー)は野獣のようなと形容されてはいますが誠実なキャラです。短剣投げが得意なヘラクレスの友人アウトリュコスは、一度は仲間を離れますが、危機の際には戻ってきて共に戦います。イオラオスはヘラクレスの甥で腕力はからきしですが弁舌で役立ち、ヘラクレスのピンチを救う活躍もあってけっこうオイシイ役かも



トラキアの王女の要請で傭兵として王側についたヘラクレスたちは、農民を兵士として鍛え上げ、内乱を制圧に導きます。盾の陣形などは「アキレス」などの作品でも見られるような美しく機能的なもので見応えがありました。また負傷者を介護する王女やヘラクレスに憧れる王女の息子のアリウス(アイザック・アンドリュース)に亡き家族を重ねるようなヘラクレスの慈しみの視線が印象的です。
しかし実はコテュス王こそが謀反人であり王位簒奪者だったのです。それまでは善人面の王が、捕えられ縄打たれた内乱の首謀者レーソスへ冷酷な仕打ちをする場面で観客は「おや?」と思わされます


さらに、ヘラクレスの妻子を惨殺したのは、彼の人気を妬み恐れたエウリュステウス王(ジョセフ・ファインズ )の仕業であったことが判明(この王も残忍で卑怯極まりない人物として描かれていて、せっかくの美形が醜く見えてしまう


そしてここでもアムビアラオスの効果的な「煽り」がヘラクレスを奮い立たせます。

