杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ラビリンス 4つの暗号とトランプ迷宮の秘密

2015年03月29日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2014年製作 日本未公開 ベルギー/オランダ 99分

14歳の少年フリッケ(スペンサー・ボガート)は、学校帰りに自転車とぶつかり、荷台から落ちたバッグを拾う。家に帰ったフリッケはバッグの中にあったカメラについていたキーをパソコンに差し込むと、不思議な世界が広がるゲームが始まった。ペックという名のゲームマスターから、この世界に迷い込んだ少女をフリッケが助け出さなければ、彼女は死んでしまうと言われる。説明書を読むと、カメラで撮影したものをゲームの中に送り込めるらしい。その少女を見つけたフリッケは、隠された暗号を解きながら、カメラでアイテムを届け、ペックの妨害をかわしながらゲームを進めて行く。一方、現実世界でゲームの製作者を探すフリッケは、病院で昏睡状態の少女ノラ( エマ・ヴェルリンデン)に出会い・・・。


大作と比べるとチープさは否めませんが、それなりに面白かったかな。

拾ったカメラ(そもそもおまわりさんに届けろよという話ですが)に付いていたUSBメモリーはゲームへのキーでした。カメラで写したものがゲームに転送され実体化するという発想は面白いね。

最初に写した妹の可愛がっている猫(ゲームの世界で行方不明のままだったのは気になるけれど)は、実世界では意識を失い眠ったような状態になってしまいます。更に、ゲームの世界に閉じ込められている少女は親友のGFの友達のノラだとわかり、事の重大さに気付いたフリッケは、カメラの持ち主を探して、ルドルフ(ペペイン・コードロン)に辿り着きますが、彼も謎の人物からカメラとゲームを送られてきたのだと言います。このゲームの危険性に気付いたルドルフが暗号を仕掛けたのです。

ゲームの中は本のページやトランプ、段ボールなど、子供らしいアイテムに溢れたポップな世界。ペックのキャラも恐くない・・というよりちょっとおまぬけフリッケが14歳という設定なら、もう少しアドベンチャー要素を充実させて欲しいところです。そしてペックはゲームの中では何故か折り紙の兜になっているという。何故兜?何故折り紙??

ノラだけではなく、フリッケの親友や、ゲーム製作者を見咎めた少女(「ムーミン」のミーみたいな性格でした)もゲームの世界に閉じ込められてしまいます。吊り橋のシーンでは男の子が臆病で女の子たちの方が勇気があるのが何とも微笑ましいの

実はこのゲームを作ったのはデジタル化を憎む写真屋の老人でした。彼は冒頭、フリッケたち生徒の集合写真を撮っていますが、この時も少年たちにデジカメにすればいいのにとからかわれています。このシーンをわざわざ入れたのは伏線だったのね

ルドルフと力を合わせて「犯人」を突き止めたフリッケは、三人を助けるために一計を案じます。最後は老人をゲームの世界に閉じ込めることに成功しますが・・・ペック出てきちゃって大丈夫なの?

意識を取り戻したノラたちはゲームの世界の記憶を失っているの。
でも道でフリッケと出会ったノラは「帽子君」と呼びかけるの。まさに運命の出会いというわけです。

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