杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

心が叫びたがっているんだ、アニメ

2017年09月03日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)

2015年9月19日公開 119分

2017年7月29日放送 フジテレビ 土曜プレミアム

 

幼い頃、何気なく発した言葉によって、家族がバラバラになってしまった少女・成瀬順

そして突然現れた“玉子の妖精”に、二度と人を傷つけないようお喋りを封印され、言葉を発するとお腹が痛くなるという呪いをかけられる。それ以来トラウマを抱え、心も閉ざし、唯一のコミュニケーション手段は、携帯メールのみとなってしまった。高校2年生になった順はある日、担任から「地域ふれあい交流会」の実行委員に任命される。一緒に任命されたのは、全く接点のない3人のクラスメイト。本音を言わない、やる気のない少年・坂上拓実、甲子園を期待されながらヒジの故障で挫折した元エース・田崎大樹、恋に悩むチアリーダー部の優等生・仁藤菜月。彼らもそれぞれ心に傷を持っていた。担任の思惑によって、交流会の出し物はミュージカルに決定するが、クラスの誰も乗り気ではない様子。しかし拓実だけは、「もしかして歌いたかったりする?」と順の気持ちに気づいていたが、順は言い出せずにいた。そして、だんまり女にミュージカルなんて出来るはずがないと、揉める仲間たち。自分のせいで揉めてしまう姿を見て順は思わず「わたしは歌うよ!」と声に出していた。そして、発表会当日、心に閉じ込めた“伝えたかった本当の気持ち”を歌うと決めたはずの順だったが…。(公式HPより)

 

実写映画公開ということで地上波で放送されたアニメバージョンですが・・・せいぜい中学生にしか見えない幼い外見と舌足らずなヒロイン ミュージカルの内容が王子様っていうのも今時の ませた高校生に受け入れられるのかという疑問も持ってしまったぞ

順はもともとはお喋りな女の子だったけれど、山の上のお城(と思い込んでいたが実はラブホ)から出てきた父親と知らない女性の話を母にしたことで両親の関係が破綻してしまった過去を持ち、それが全て自分の責任だと思い込み、自分の殻に閉じこもってしまっています。それが言葉を発するとお腹が痛くなるという身体症状に如実に現れているんですね。そもそも、父親が自分の不倫を棚に上げて娘を非難するなんて言語道断だし、母親も夫の不倫を知ってしまったことの重荷を娘にぶつけてしまうという失敗を犯しているんです。でも小学生の順に大人の事情がわかる筈もなく(わかってたら口にしなかったしね)消えないトラウマを抱えて高校生になっているという・・けっこう重いテーマを含んでいるんですね。

担任がなぜこの4人を選んだのかについては描かれていないのですが、この先生、案外人間観察の達人かも

口に出せない想いを抱えた4人が、ミュージカル発表という目的を与えられてその中でもがきながらも自らの本当の気持ちに気付いていくという成長物語ですが、恋愛を絡めたのはやはりこの手の青春ものには欠かせない要素ということでしょうか

拓実と順が相思相愛という定番パターンにならなかったのはですが、だからといって田崎が惹かれていたのが「そっち」ってのは少し強引な気がしました 

実写化にあたってはこのミュージカルがメインに据えられるのかなぁと思いましたが、アニメでもけっこう良い感じだったので、ここだけは観てみたいかも。でも劇場に行ってまで観たいというジャンルじゃないのでいつか暇なときにDVDでかな


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする