2017年3月24日公開 アメリカ 116分
20XX年、乗客5000人を乗せた豪華宇宙船アヴァロン号が、新たなる居住地を目指して地球を旅立ち、目的地の惑星に到着するまでの120年の間、乗客たちは冬眠装置で眠り続けていた。しかし、エンジニアのジム(クリス・プラット)と作家のオーロラ(ジェニファー・ローレンス)だけが予定よりも90年近く早く目覚めてしまう。絶望的で孤独な状況下で生き残る方法を模索するうちに、2人は惹かれ合っていくのだが……。
宇宙船内で極限状態に置かれた男女の愛と運命を描いたSF作品です。
たいていのあらすじ紹介は上記のようになっていますが、映画の中では機械のトラブルで目覚めてしまったのはジムだけです。他の乗客は眠り続ける中でアンドロイドであるバーテンダーのアーサー(マイケル・シーン)だけが話し相手。何とか冬眠状態に戻ろうとカプセルのトリセツを読んだり乗組員を起こそうとしたりするも甲斐なく一年が過ぎるころ、ジムは乗客の中にオーロラを見つけ、彼女に惹かれて話をしたい誘惑と葛藤することになります。90年早く彼女を目覚めさせるということは彼女の人生を変えてしまうことに等しいからです。散々迷った末、孤独に耐えきれなくなったジムは行動を起こします。何も知らずジムと同じようなトラブルに見舞われたのだと思っているオーロラは、はじめはパニックになったものの、次第にジムとも打ち解けていきます。さらに一年が過ぎる頃、ジムは彼女にプロポーズを決意し指輪を用意しますが、「僕たちの間に隠し事はない」といったジムの言葉を真に受けたアーサーがオーロラに真実を告げてしまうの。
当然彼女は激しい怒りをぶつけます。そんな時、新たに船長のガス(ローレンス・フィッシュバーン)が目覚めます。実はジムが目覚めた原因となった隕石の衝突で宇宙船には重大なトラブルが起こっていたのです。ガスとジムはその原因が船の動力源の核融合炉の破損にあると突き止めます。しかしポッドの破損の影響でガスは病に倒れ亡くなってしまします。残された二人は力を合わせて事態の解決に向かうのでした・・・。

一般乗員には手の届かないVIP乗員の部屋で眠ったり、ゲームやスポーツを楽しんだりして暫くは気が紛れても、逆に一層孤独が募ってたまらずオーロラを目覚めさせてしまったジムの気持ち理解できます。無理やり人生を変えられてしまったオーロラの行き場のない怒りもね
二人の仲直りのきっかけはガスの死と宇宙船に起こった絶体絶命の危機ですが、これもつり橋効果の一つでしょう。
核エネルギーを放出させて爆発を回避するのに、宇宙服と楯代わりの扉だけで防御するとかありえなさ感大だし、宇宙空間に投げ出されたジムをオーロラが助け出して蘇生装置に入れて救うのもかなりご都合主義ではあります。この蘇生装置を冬眠ポッド代わりに使用することを思いついたジムはオーロラを入れようとしますが、彼女は断りジムとともに船内で人生を終える選択をします。


88年後に目覚めた乗客たちは、ジムの植えた木々を眺め、オーロラの書いた手紙を読んで何が起きていたのかを知ります。二人は幸せな人生を送ったのです。(子孫がいなかったのは敢えてなんだろうなぁとか想像しちゃいました。)
宇宙を旅する時代が来ても、行って帰ってきたら浦島太郎どころじゃない時が流れているし、そもそも宇宙船の運行会社が存続している保証もない気がしますが、そういうことは考えない方がよろしいようで
