2017年6月10日公開 117分
1995年、同一犯による5件の連続殺人事件が日本中を震撼させた。犯人はいずれも被害者と親しい者に殺人の瞬間を見せつけており、殺害方法は背後からの絞殺、そして目撃者は殺さずに犯行の様子をメディアに証言させるという独自のルールに則って犯行を重ねていく。捜査を担当する刑事・牧村(伊藤英明)は犯人を逮捕寸前にまで追い詰めるが、犯人の罠にはまって上司を殺され、事件は未解決のまま時効を迎えてしまう。そして事件から22年後、犯人を名乗る男・曾根崎(藤原竜也)が執筆した殺人手記「私が殺人犯です」が出版される。曾根崎は出版記念会見にも姿を現し、マスコミ報道やSNSを通して一躍時の人となるが……。
2012年の韓国映画「殺人の告白」が原作のクライムサスペンスです。
キャストに惹かれても内容が重いと劇場には二の足を踏んでしまうので、レンタル予約していたら動画視聴で一足早く観ることができました
あれだけ華々しく登場するんだから犯人じゃないだろうと予想はつくのだけれど、「彼」だったのね~とか、刑事と「彼」の間にあった関係性とかはわかってみればなるほどな伏線もしっかり用意されていました。
曽根崎の登場シーンは派手な演出で劇画チックです 時効を迎えた殺人犯で罪に問えない設定ですが、そんな人物の書いた本を我先に買い求め、見た目の良さにまるでアイドルであるかのように群がる世間を俯瞰でみると反吐が出そう。
こういうのってスルーが一番効果的なんだよね~とか思ってみたり・・・。
後半、曽根崎の真意が明らかになると、逆に、世間を騒がせて本当の「犯人」をあぶりだすために必要なことだったのだと納得できるのですけどね
さて、彼らの思惑通り、「真犯人」が登場!と思いきや、そいつもまたネットで釣られたバカな若者という展開です。顔を隠している間は強気のふてぶてしい態度ですが、晒された途端怯えて逃げ出す姿はなんともみっともない。自分の行動の善悪も判別できないような奴には同情の余地もありませんね。
「真犯人」の正体ですが、自己顕示欲が強くて過去のPTSDにより犯行を重ねたというヒントで浮かび上がる人物はただ一人。いかにも正義の人っぽいのに、お前かよ!!でした。
殺人犯に殺された遺族が今回の事件の裏で協力したり、個別に復讐を企てたりします。せめて関係者には前もって真意を知らせたら良かったのにね~
真犯人の残していたビデオで時効の成立が崩れ、罪に問えたのに、今度は心神喪失で減刑となった殺人犯ですが、エンディングで遺族の青年が取った行動は、個人的には責められません。というか、そもそもどんな心理状態であっても犯した罪には向き合わないといけないし相当の罰が必要だと思うのでね
主役以外の登場人物は以下の通り
小野寺拓巳(野村周平):理香の婚約者
牧村里香(石橋杏奈):牧村の妹
岸美晴(夏帆):遺族A
戸田丈(早乙女太一):遺族B
橘大祐(岩城滉一):遺族B
滝幸宏(平田満):遺族C
仙堂俊雄(仲村トオル):キャスター