2017年9月23日公開 フランス 84分
田舎町に住む25歳のジュリー(ポーリーヌ・エチエンヌ)は、やっとのことでフランスのロマン市にある高級靴メーカーの工場で試験採用となる。ところがその工場は、近代化の煽りを受けて閉鎖の危機に直面していた。居場所を失うことを恐れた靴職人の女性たちが抗議のためパリの本社へと乗り込み騒動を起こし、ジュリーもこの騒動に巻き込まれ、あやうくクビになりかけてしまう。その一方で、運転手のサミー(オリビエ・シャントロー)と仄かな恋の予感も……。ジュリー、そして職人の意地とプライドをかけた女性靴職人たちは「闘う女」と名づけられた赤い靴を武器にこの危機を乗り超えようとする。
郊外の靴工場で働く女性が自立していく姿をミュージカル仕立てで描いたフランス映画です。え?ミュージカル作品だったなんて知らなかったよ~~。突然歌い踊りだすのはミュージカル映画だから当然ですが、どうもB級感は否めませんでした。
男に棄てられ、仕事も首になり、お金もないジュリーは、何とか職を得ようと片っ端から面接を受け、やっと靴工場で試採用になりますが、そもそもそんなに面接受けてダメって、彼女自身に欠けているものがあるってことなんじゃ?と思う時点でもう彼女の置かれている世間的状況を理解してないってことですかね
(フランスも失業率高そうだし、若者の就職難も深刻なんでしょう。)でも働いてる場面でもかなり不器用そうでしたが
とりあえず正社員になることが目的のジュリーは、靴職人たちの騒動に巻き込まれることを避けようとします。でも経営者の弁に騙されそうな仲間を見て放っておけなくなるのね。「私はただ仕事がしたいだけなの」と言うジュリーはこれまでの無気力で冷めた彼女とは違ってみえました。ジュリーを直接面倒みていた女性より社長秘書の方がよほど彼女に親身だったかな。
「闘う女」は個人的にはそれほど素敵な靴には見えなかったのですが、あの赤はとても印象的 靴の作られる過程を描いたシーンも洒落ていて素敵でした。ジュリーは職人ではないので仕方ないのですが、この技術の方をもっと見せて欲しかったなぁ。フランスの女性も団結したら強い!!
世間の思わぬ評価に掌返しの経営者も嫌いですが、あっさり正社員のチャンスを捨ててサミーを取るジュリーには最後まで共感できなかったかな。結局仕事より男かい!! まぁ、正社員になっても技術のないジュリーは相変わらず梱包しかさせてもらえなさそうですから、案外その選択間違ってないのかもね。