市役所のサイレンが、いつになく大音量で
8年前のその時刻をつげた。
2011年3月11日午後2時46分。
日本中の人が、津波に飲み込まれる被災地の映像に
声を失くし、画面をみ続けた。
しかし、悲劇はそれだけで終わらなかった。
福島原発の崩壊というさらなる災害が
日本中を震撼させたのだ。
サイレンの音をききながら、自分の心臓の鼓動が
急に早くなってきた。
哀しみとともに、得体のしれない恐怖と怒りに
心臓が悲鳴を上げている。
どんな言葉をつなげても、
心から鎮魂の言葉をささげても、
被災地の人たちの失ったものが元に戻ることはない。
8年前のその時をさかいに、
わたし自身の生き方も大きく変わった。
果てしなく遠い闘いの日々だけど、
あきらめず、したたかに、しつこく生きていきたい。