たにーる特派員です。
このたびお邪魔したのは、令和6年度よりあさひむら観光協会に加入なさった、不動山 本明寺です。
鶴岡市東岩本の小高い丘に位置する、檀家を持たない祈祷寺です。
木々に抱かれた静謐な佇まいに、ただ圧倒されます。
1592年、心月上人様によって開かれたこのお寺。本明海上人が再興し、時の殿様である酒井忠当公の眼病を信仰により平癒されたことで有名です。
庄内地方で最も古く歴史のある、即身仏の「本明海上人」(ほんみょうかいしょうにん)様が安置されています。拝観料500円で本明寺上人様を拝むことができます。(要予約)
庄内地方に現存する即身仏は6躯。即身仏の中で最も古く、損傷の少ない姿で残されているが、それは上人の徹底した木食行の賜物であると言われています。
食いしん坊の私には身につまされるお話…1000日ずつの段階を経た五穀断ち、最後には木の薄皮、漆を飲まれたなど…ううぅ辛い(´;ω;`)
さて、私事ですが、色んなことが重なり眼にも不具合があったため、このたび、本明寺さんにご祈祷に参りました。ご祈祷なさった皆さんが口々に誉めそやすその祈祷を、いざ体感!
酒井忠良様直筆の書。
こちらが、石碑になって入定跡に建立されています。
ご祈祷のための御札を、住職様から書いていただきます。
さて、本堂にてご祈祷開始。
朗々とした祈祷は、今まで聞いたことの無いほどの迫力。その響きはまっすぐ心に刺さります。
穏やかな住職様が、祈祷の際は一変し、鬼気迫るド迫力といったら!
邪気を祓う様もカッコイイ…(ネタバレなのであまり言えない⚠️)
真言密教の凄さ、言霊というものはこういうことかと息を飲みました。
最後の梵天祓い。本明寺さんの梵天はこれまた見たことないくらい巨大。
おカツラの方はお気をつけくださいね。
ここまで20分、私一人のためにご祈祷いただき、もうもう感無量です。
体中の邪気がすべて祓われた気がしました。
ご祈祷が終わり、お守り札をいただいたあと、住職様の打って変わった和やかな雰囲気に悩みをいつの間にか話してしまい、お人柄に更に癒されました。
そしてそして、本堂の横に、本明海上人様の坐する御堂があります。
林の中にあるこの御堂も、厳かな雰囲気があり、ずっしりした密度の濃い空気を感じます。
本明海上人様は、他の即身仏より色白で、優しげなお姿でした。
過酷な穀物断ちをして即身仏になられ、死してなお民の幸せを祈るその清廉なお姿に、私は己を恥じるばかりでした。
即身仏堂の近くには、入定塚(にゅうじょうづか)も残されており、信者による石碑も建立されています。
石碑には、酒井忠良様の直筆。
本堂より更に高いこの丘からは、眼下に里が広がります。
里山を見渡しながら、民の暮らしや思いを守るためにその身をみ仏に捧げた本明海上人様。
降りそそぐ蝉の声の中、「善く生きよ」と背中を押されたような気がしました。
ストレス社会、様々なことが身に降りかかりますが、日本の信仰と言霊には、目に見えないチカラがあると思いました。
ここ朝日地区には沢山のお寺があります。ぜひここぞというお寺のご祈祷を受け、運気を変えてみてはいかがでしょうか。
ひと皮むけた(気がする)たにーる特派員より。