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2月6日(火): グリーンランド最大の流出/ミッション別ページ

2024年02月06日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

グリーンランド最大の流出

グリーンランドの氷床は、過去40年間で、これまでの推定よりも約5分の一多くの氷塊を放出したと、NASAのジェット推進研究所の研究者達の新しい論文で報告された。陸地の氷河の大部分は大幅に後退し、氷山は加速度的に海に落ちている。この追加の氷の減少は、海面水位に間接的な影響を与えたに過ぎないが、将来的には海洋循環に影響を与える可能性がある。

2024年1月17日にネイチャー誌に発表されたこの解析は、氷河の位置に関する約15万件の衛星データから、1985年から2022年までの氷床全体の縁部周辺の後退を包括的に調べたものである。今回の研究で取り上げられた207の氷河のうち、179の氷河が1985年以降に著しく後退した。27は持ちこたえ、わずか一つが前進した。

氷の損失のほとんどは、グリーンランド周辺のフィヨルドの海面下から発生した。かつては太古の氷河に占領されていたが、沿岸の深い渓谷の多くは海水で満たされており、砕けた氷は海面にほとんど影響を与えていない。しかし、この損失は、より高い標高から流れ落ちる氷の動きを加速させ、それが海面上昇に拍車をかけた可能性がある。

氷山は、冬の氷河の成長と夏の融解と後退でバランスをとる自然のサイクルの一部として、何千年もの間、グリーンランドの氷河から転がり落ちてきた。今回の研究は、21世紀を通して氷の後退が成長をはるかに上回っていることを明らかにした。研究者達はまた、グリーンランドの氷の面積が1985年から2000年まで比較的安定していたことを発見したが、その後、今日まで続く著しい後退を始めた。

このデータによると、グリーンランド北東部のザカリエ・イストロムと呼ばれる氷河は、後退によって1600億トンの質量を失い、最も多くの氷を失った。これに続いて、西海岸のセルメク・クヤレク氷河では推定880億トンが失われ、北西部のフンボルト・グレッチャーでは870億トンが失われた。

グリーンランド南部のカジュウタップ・セルミア氷河だけが調査期間中に成長したが、その増加は他の氷河による損失を相殺するには小さ過ぎる。

研究者達は、また、氷の前線の位置の季節変動が最も大きい氷河が、全体として最も大きな後退を経験したことを見出した。この相関関係は、毎年夏の温暖化に最も敏感な氷河が、今後数十年間に気候変動の影響を最も受けることを示唆している。

<ひとこと>: イメージのリンク先は動画 mp4 です。

<出典>: Earth Observatry

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