NASAの調査:グリーンランドの氷、以前の推定より多く失われる
NASAのジェット推進研究所の研究者達が、新しい論文で、グリーンランド氷床が、過去40年間で、これまでの推定よりも約5分の一多くの氷塊を放出したと報告した。陸地の氷河のほとんどは大幅に後退し、氷山は加速度的に海に落下している。この更なる氷の減少は、海面の水位に間接的な影響を与えたに過ぎないが、将来的には海洋循環に影響を与える可能性がある。
1月17日付けでネーチャー誌に発表されたこの解析は、氷河の位置に関する約25万件の衛星データから、1985年から2022年までの、氷床全体の縁の部分周辺の後退を包括的に調べたものである。今回の研究で得られた207の氷河のうち179の氷河は、1985年以降に大幅に後退し、27の氷河は安定し、一つの氷河はわずかに前進した。
氷の損失のほとんどは、グリーンランド周辺のフィヨルドの海面下から発生した。かつては太古の氷河で占められていたが、沿岸の深い谷の多くは海水で満たされており、砕けた氷は海面にほとんど影響を与えていない。しかし、この損失は、より高い標高から流れ落ちる氷の動きを加速させ、それが海面上昇に拍車をかけた可能性が高い。
「氷河の末端の氷が崩れて後退するとき、それはフィヨルドからプラグを引き抜くようなもので、氷が海に流れ込むのを早める」と、氷河科学者で、この報告の筆頭著者であるチャド・グリーンは言っている。
--- 以下略。
<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。
<出典>: Jet Propulsion Laboratory
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