
寺山 「展望台」 鉛筆
どうも幸介です。
本日も先週&先々週に引き続き木曜大人クラスよりご紹介いたします。
ではまずご本人のコメントから↓
「この絵に着手する前から町並みをどう描こうか、どう描けるのか、自分自身楽しみにしていたのですが、やはり根気のいる作業で、結局曖昧な描き方になってしまいました。でも、逆に曖昧になった分、色んなものを描き込んで楽しめた部分もありますが…。空間的にはそれなりに表現できたかなぁと納得の仕上がりです。最後の方はだらだらと時間をかけてしまい、先生方にはご迷惑をお掛けしたことと思っています。(きっと、次も…。)」
今回の作品、もう何週間か前に9割がた出来上がっていましたが、そこで終わる寺山さんではありません。大体全体像が出来上がって、僕や小原先生のアドバイスも「もう描くとこないのでは?むしろ練りゴムで消してみるべきでは??」となりだしてからが寺山さんの本番です。隠れるように描きこまれた小動物や、町並みに同化するように隠されたサインなど、写実な風景模写が描き終わってからの「後付け」をするのが寺山スタイル。実物に比べ画像だと分かりづらいのが申し訳ないのですが、一見普通の風景なのに目を凝らすと見つかるさまざまな発見があります。きっと作者ご本人も楽しんで制作されていると思いますので、見る側も楽しめる作品になっているんではないでしょうか。
。前回の作品も、風景模写にちょっと異質なものを追加したエッシャーのようなシュールレアリズムな作品でしたが、今回もまた前回とは違った一見普通の、しかしちょっぴり異質な作品に仕上がりました。エッシャーも確かなデッサンの描写力の持ち主ですが、寺山さんも描写力があってこその説得力、説得力があるからこそ変なものを描き込んでも絵が崩れないんですね。もう名前をエッシャー寺山に変えてみてはいかがでしょうか。ちょっとプロレスラーみたいですが、なかなか語呂が良いので是非ともこの芸名を寺山さんに使って頂きたいです!!
田中幸介