
海から続く昼顔の花々の遠近感を大胆なタッチをうまく使い分け表現しています。少々荒々しいくらいに感じる筆運びでできたマチエールが、この作品に面白みを加えています。
実はこれ下地に金箔を貼っておいたボードを使ったとは言え、たった2時間で完成させてしまいました。早描き故、下地に使った金箔があまり効果として現れませんでした(どこに使ってあるかわかりにくいです)が、ちっとも勿体ないことではありません。
下地というのは、上に載せる色を発色よくさせるために塗ることが多いのですが、描きたいもののイメージを膨らませるために塗ることもあります。偶然出来た色むらや染みなどを利用して空想を膨らませたり、モチーフを変えたりするのも面白い。最近作品がマンネリ化しているのがお悩みの方は特に、高橋さんを見習って何も考えずに下地作りをしてみても打破するきっかけになると思いますよ! オバラ