
「これは生み出す必要のある風景だ」というものに巡り合える可能性は、作者の行動や考え方によると思います。
いい風景を求める為に遠くへ旅すればいいかというとそうでもなく、アメリカの画家ワイエスのように、「画題に必要なものは全てここにある。」と生涯地元で制作をする作家もいるほど、距離をおいた非日常のドラマなどなくても、自分の身近な景色に情熱を込めれば見る者を惹き付ける作品になるのです。
佐藤さんの作品も、まさにそれに当てはまります。
等々力にある釣り堀、アトリエに通う方の半分は見覚えがあるであろう地元の場所。
しかし地元への愛を表現しただけの作品が魅力ありかと言えば答えはNO。
「うちの子かわいいでしょう!」と見せられる写真に本気で「かわいい!!」と言う人は皆無(そんなことない?)であるように、愛だけで作品になるほど絵は甘くありません。
作品を制作する為には「生み出す必要のある風景」に巡り合った(もしくはそう信じることができた)幸運+プロセスがとても重要です。プロセスを積み重ねるには楽しいことばかりではなく、迷ったり辛かったりの方が多いのですが、「これは自分が思っていた通りのい絵になるな」と確信が持てた瞬間は気持ちがいいものです。
佐藤さんのプロセスが伝わるからこそ絵としての魅力が増しました。見応えのある作品です。 オバラ
追伸ー次回から佐藤さんも日本画チャレンジです♪
誘惑成功!ヌハハハハ!!