モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

日本画はクッキング?!

2011-05-28 08:55:00 | 大人 日本画
チノです。日々日本画人口が増えていくアトリエ。土曜午後クラスはついに8人中6人が日本画という、ほぼ「日本画クラス」状態になりました!
きゃ~(嬉しい悲鳴)

日本画で使う岩絵具の扱い方、溶き方を説明していると、「なんだか料理してるみたい」との声がちらほら聞こえます。

・・・そうなんです。日本画はまさに料理しているみたいなんです!!実際調理器具も結構使っていたりします。

アトリエでは、保存の問題や、扱いにくさから使っていませんが、日本画では岩絵具の定着材として「にかわ(ゼラチン)」を使用します。すぐ腐ってしまうので、冷蔵庫にて保管するのですが、取り出した状態が写真左。
リンゴゼリーのようでとてもおいしそうです!
Nikawa
これを電熱器で溶かし、岩絵具と混ぜます。(アトリエではアートグルーを使っています)
さじを使っているので、これまた料理のような、実験のような感覚です。

あと、絵具を「焼く」ということもします。(天然顔料のみ)
例えば「くじゃく石」を粉砕してつくられている「緑青(ろくしょう)」という緑色があるのですが、これもミルクパンなどに入れて電熱器で長い時間焼いていると、だんだんと色が黒くなっていきます。黒にこだわる作家さんは、黒の顔料を使わず、緑青や群青を焼いて、味のある黒を作ったりしています。Iwaenoguyaki
ただし、天然顔料はかなり高額なので、ここぞ!というときにしか私も焼いたことはありません。
群青は「アズライト」という岩石を砕いたもので、15g(これが岩絵具の量り売りの単位で1両目という)で「3000円」します。卵(約60gとして)1つ分で、「12000円」ということになります!ぞぞっとなりますね。

あとは胡粉を溶くときにも白玉団子をつくるとき同様に形づくっていくことなどでしょうか。

準備、片付けに時間がかかる日本画ですが、その間にも作品の構想を練っていたり、精神統一の作業として気持を高めていったりするといいのではないでしょうか!(精神論でしめちゃいました♪)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする