
左:遥(6年) 右:美妃(6年)
どうも幸介です。アトリエの壁を見れば一目瞭然ですが、油絵も続々と完成して参りましたね。今日はその油絵を、昨年ブログで親御様方に好評いただきました「個人好評」を、またやってみたいと思います!ただし6年生のみ!!去年数十人におよぶ個人講評を書いてこりごりしたんですが、アトリエを6年ほど続けた僕にとって、今年の6年生は、その成長のほとんどを垣間見て来た存在でもあります。なので6年生だけは書かせてください!と小原先生にお願いした次第です。今日は小学生クラスの皆と、その親御様に向けて書かせていただきます。では講評です!
遥:彼女は1年生の時から活発で、とても好奇心おう盛な授業スタイルでした。絵の具で体や服を汚してしまうこともしばしば。ここのところグッと大人になり、大人になりつつある自分と、もともとの好奇心おう盛で男子に混ざってふざけて遊んでしまいたい自分と、その2つが微妙に混ざりあっているなんとももどかしい年齢になってきました。まぁけっきょくはちょっとだけふざけてしまうんですけども。それが遥の良いところ。ノリが良いってのは大事です。まさに絵もそのとおり!!花や背景の大人っぽい色合いや滲みに反し、元気に明るい果物。そのバランスが美しい、不思議な油絵に仕上がりました。彼女の描いた油絵の中で、今年のこれが一番好きです。
美妃:3年生の頃からアトリエに入り、クリスマス会で上記の遥と楽しそうに座っているのを見て「仲良くなったんだね」と聞いたら「もともと学校も一緒でアトリエ入る前から友達だよ」と教えられたのを覚えています。面倒見の良い彼女は、突っ走る遥に優しくブレーキをかけられる唯一の存在でもあります。優しく誰のことでも認められる彼女は、花や自然などのモチーフを多く選んできました。そして今年の油絵の集大成さ!マットピンクの背景にピンクの花、同系色ですが、同系色同士の配色を品良く並べられるのはさすが女性の感といったところでしょうか。彼女がどういう人間か、この絵の雰囲気そのままを思い浮かべていただければ分かってもらえる気がします。

左:美月(6年) 右:あみか(6年)
美月:1年の頃は、もう俺は宇宙人でも相手にしているんではないだろうかと思うほど意思疎通に悩んでいたのを覚えています。夏休み明け、コラージュの授業をゆっくり一緒にやってみて、当時口数の少なかった彼女からすこしづつ「この花は花壇に並んでいるから、ひとつずつ順番に描いていっている」なんて聞き出し、思いのほか頑固な彼女のペースに合わせて、他の皆に遅れながらも満足そうな彼女を見て「カリキュラムに合わせられなくても、ひとりひとり有意義な時間の使い方はちがうんだな」となんとなく思ったのを覚えています。油絵は毎回進化で、去年の花と比べても今年の作品はすごく美しい!ストライプのターコイズに背景の紫など、深い色彩が豊かですね。「夏休みの宿題をやるために1ヶ月だけアトリエ入ります」なんて言っていたのが嘘のよう。よくここまで来ました!!
あみか:低学年の頃から色彩やファッションに並々ならぬセンスを発揮していた彼女。本能で選ぶ色合いが、大人でも嫉妬するほどの美しさです(リンク先のブログの絵があみかの絵です。名前の表記はありませんが、間違いなく覚えています。今見ても美しい…)年長の頃から通い、もういったい何年目!?当時のあっけらかんとしてパッと軽い印象から脱皮し、ここのところはスピード&完成度共に申し分無い出来。そんな反面、彼女の興味の矛先は、工作などよりもアクセサリーやコスメの方へ向いているようです。僕と唯一対等にファッションの話しが出来る小学生クラスの生徒でもあります。でも、とてつもなく大人になるスピードが早すぎて心配でもあります。木曜クラスは無邪気で人懐っこい生徒が多いから、そんな皆が先生に群がる分、あみかは甘えずに自立していることも分かっています。出来る彼女に甘えているのは僕ら講師なんですね。残された小学生クラス、存分にぶつかってあげようと思います。
ということで僕の担当する9人の6年生より、花のモチーフ組4人をご紹介いたしました!!!よくもまぁここまで育ったもんだ。早いようで長いようで、やっぱり早かった気がします。思い返すと、まだ皆が1年生のような気さえします。小学校の卒業式で親や担任が泣いていた理由がなんとなく今分かりました。学校の先生でもないのに、なんだか不思議な仕事です。
田中幸介