モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

画材の特徴を活かして。

2015-04-25 23:28:02 | 大人 水彩

左 藤原 インク / 中央・右 堂本 透明水彩

岩田です。すっかり春から初夏の陽気に様変わりしてきました。ようやく外で絵を描くことも苦で無くなりますね。これからは緑も豊かになり風景画が描きたくなって来ますね。

本日は人物を描かれているお二人の絵をご紹介致します。画材はそれぞれインクと透明水彩です。
藤原さんの絵とても雰囲気のある絵です。モノトーンに近いぐらいに色味を絞って描かれています。それでも衣服の中を見てみると意外と様々な色が使われているのが分かります。見せ場の顔の表情やそこに添えられた手なども大変繊細に表現されていますね。
インクは大変透明度の高い画材であり、明るい部分は紙の白を活かしながら描いていくのでむやみに色を置くことが出来ない緊張感があって、油絵やアクリルとは又違った面白さを感じられる画材でもあります。
そして透明水彩で人物を描いている堂本さんの絵もとても繊細に描かれているのがお分かりになると思いますが背景も絵の具の特徴を活かして人物の醸し出す雰囲気に演出を加えています。特にモデルをアップで描いた右側の絵などは頬や顎の下の影側の反射光がとても美しく描かれています。筆の扱いが本当に丁寧なのですね。
ただ肌や髪の毛が単色に近い感じで描かれている分、やや色味に乏しい印象も受けますのでもう少し思い切って色同士を大胆にぶつけても良いように思います。
インクも透明水彩も水の含有量や筆などの描画材との工夫で様々な表情を演出することが出来る画材です。こねくり回すと濁ってきてしまう分一発勝負で決めなければいけない場面も出てきますがまずは皆さんも肩の力を抜いてこれらの画材と対峙してみて下さい。
コメント
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